G7、中銀デジタル通貨(CBDC)の必要3要素を明示

G7がCBDCに必要な3要素を明示

13日の日米欧7ヶ国のG7財務相・中央銀行総裁会議で、中央銀行デジタル通貨(CBDC)を巡り、透明性や法の順守、健全な経済ガバナンスという必要な3つの要素を明示した共同声明をまとめた。

中国などのCBDC発行を念頭に置いた内容と見られる。

中国では、深セン市政府がデジタル人民元(DCEP)を実証実験するために、合計1000万人民元(約1.5億円)に相当するDCEPを抽選の形で5万人の市民に配布。10月12日〜18日の間、3000以上に及ぶ地域の指定店舗を対象とした大規模な利用検証が行われている。最新の報道では、約200万人の申請者が殺到したという。

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麻生太郎財務相は記者会見で、「中国の透明性は大丈夫かという話だ。どなたでも条件を満たしていない限りはだめだと理解してほしい」とCBDC利用のプライバシー問題を指摘。CBDCの取引で得られる個人データの扱いについて、デジタル元を利用した取引データは中国政府と中央銀行が国家体制の維持や国民の行動把握など、統制のために利用する恐れがあるとした。

日本銀行の黒田東彦総裁も3つの要素(透明性、法の順守、健全な経済ガバナンス)を備えた形でデジタル通貨を発行しない限り、「世界の国際金融システムに影響が出かねず問題が生じる」という点をG7の声明では注意喚起していると説明した。

また、日本国内の発言では、財務省の岡村健司財務官も8日、中国で加速するデジタル通貨の発展に対して、中国が先行者利益を得ようとしているとする見解を示していた。

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中国の事情

中国がデジタル人民元を発行する意図については様々な意見があるが、一橋大学大学院経営管理研究科の特任教授 藤田勉氏はコラムでこのように説明を行なっている。

中国がCBDCに注力する背景として、短期的には、国内資金取引に対する管理を強め、長期的には、一帯一路を中心とした独自の経済圏や国際秩序を広げていくことがある。

歴史的に、中国は、国有銀行中心に金融サービスを展開してきたので、リテール向け決済・送金業務の質に問題があった。このため、アリペイ、ウィーチャットペイなどデジタル決済が普及しており、社会的に、デジタル人民元導入に対する抵抗感は比較的小さいと思われる。

日本のCBDCは?

日本のCBDCについては、日本銀行が9日、個人や企業を含む幅広い主体の利用を想定した一般利用型のCBDCについて、取り組みの方針を公表した。

また、日本銀行の黒田東彦総裁は12日、デジタル円を2021年の春に実証実験を開始すると表明している。

実証実験は「デジタル円」の発行に必要な条件や基本原則を見極めることを目的としたものだとして、現時点では発行する計画はないと強調。

その上で、ニーズが高まる可能性や技術革新が速く進むことを考慮し、発行も視野に入れた準備を進める方針を示した。必要であれば企業や利用者にも参加してもらって実験を行う計画も明かしている。

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