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個人投資家、保有する金融資産は?=露金融投資動向調査

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨の人気はゴールド上回る結果に

金(ゴールド)市場開発組織World Gold Councilが、ロシア人の個人投資家の金融投資動向についてレポートを発表した。

ゴールドと暗号資産(仮想通貨)では、仮想通貨に若干の軍配が上がった。代替資産として注目されるこの2つの金融資産は拮抗している状況だという。

調査はWorld Gold Councilがオンラインで実施。ロシア全土の2023人の投資家を対象に過去12ヶ月(コロナ下の期間も対象)の投資商品の調査が行われた。

投資家が所有する投資商品の平均数は2.71で、その内訳として多かったのは、

  1. 普通預金
  2. 外貨
  3. 不動産
  4. 生命保険
  5. 仮想通貨
  6. ゴールド

の順番だった。仮想通貨の方が、ゴールドを上回る結果となった。

仮想通貨や外貨は一年以内に売買される短期投資として用いられており、ゴールドについてはより長期的に投資される傾向があったという。

また、過去12か月の間に行った投資の種類としては、普通預金/郵便預金が74%、外貨38%、不動産/農地33%、生命保険31%、仮想通貨17%、ゴールド16%であり、仮想通貨とゴールドの差は僅差だった。

グラフにも表れているように、ロシアでは安全とみなされている普通預金口座の人気が圧倒的に高い状況だが、同時にハイリスクな投資であると考えられている仮想通貨の台頭も見られている。

レポートは、ゴールドという資産へのシフトは、国内および世界経済の行方によってはさらに強まる可能性があると指摘。消費者はマクロ経済的要因に直面した際に、どのようにして富を守るかということに深い関心を持っており、ゴールドは安全資産として求められる可能性を秘めると述べた。

経済的な要因はゴールドだけではなく仮想通貨(特にビットコイン)への需要を増やす可能性もある。ブロックチェーン分析会社Chainalysisのレポートでは、日常的に仮想通貨が使用されている国として、ロシアはウクライナに次ぎ第二位にランクインした。

ロシアは仮想通貨マイニングも盛んであり、また銀行預金の金利低下、ルーブルの下落、銀行預金者への税金増加などにより、可処分所得のあるユーザーが、資産を蓄積する手段として仮想通貨への投資を増やしているとの見方もある。

ロシアの厳しい規制方針

仮想通貨取引の人気が上昇している一方で、ロシア中央銀行は仮想通貨規制に関して厳格な方針を打ち出している。

現在ロシア中銀は、一般投資家について、仮想通貨商品へ投資できる額を年間最大60万ルーブル(約81万円)に制限することを提案し、パブリックコメントを受付中だ。

関連:一般投資家に仮想通貨購入制限 露中銀が検討──年間約80万円を上限に

仮に法案が承認されれば、ロシア初の仮想通貨法案「デジタル金融資産法(DFA)」に組み入れられる見込み。DFA法では、仮想通貨を売買することは合法となる一方で、商品やサービスの購入に利用することは禁止された。

また、ロシア国内での関連活動を監督する権限はロシア中銀に付与されており、同行は仮想通貨に批判的態度を見せてきたことから、規制の先行きは不透明な状況にある。

同国内での規制方針の詳細は、今年後半の国会で審議される「デジタル通貨関連法(DA)」に掲載される予定である。

進む金融デジタル化

World Gold CouncilのレポートはEY社の調査を引いて、ロシアのフィンテック導入率は中国、インドに次いで世界第3位で、ロシア人の10人に8人以上が何らかのフィンテックサービスを利用していると指摘する。

また、2019年第4四半期には、初めて現金決済をデジタル決済が上回ったという。銀行がコロナウイルスの拡散を遅らせるために、ルーブル紙幣の流通量を制限していることもあり、この傾向は継続するようにみえるという。

金融デジタル化に関してロシア政府は、中銀発行デジタル通貨である「デジタル・ルーブル」についても構想を発表したところだ。

関連:ロシア中銀がCBDCレポート「デジタル・ルーブルの可能性」

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