ショーン・レノンがビットコインについて語る
世界的アーティストであるビートルズ(The Beatles)のジョン・レノン氏とオノ・ヨーコ氏の息子で、自身も多才なミュージシャンとして知られるショーン・レノン氏が、経済ジャーナリストでビットコイン強気派のマックス・カイザー氏のポッドキャストにゲスト出演。ビットコインの歴史から宇宙の話に至るまで、様々な話題に花を咲かせた。
Sean Ono Lennon on bitcoin: a source of optimism and happiness in 2020 as well as total agency & self-sovereignty at all times @seanonolennon @maxkeiser 🍊💊 pic.twitter.com/u1YJiWNFcX
— Orange Pill Podcast (@orangepillpod) November 22, 2020
ビットコインは楽観的な気分にさせてくれる
ショーンは「(新型コロナの影響で)いろんなことがひっくり返ってしまった」とし、「(そのような状況下で)ビットコインの存在は人々に力を与えてくれる。ビットコインは物理的な世界を超越しており、あなたが自由で自立した能力と自己主権を持っていることを意味している。」と評した。
金(ゴールド)であれば、持ち運んで盗難に遭うリスクもあるが、ビットコインなら、鍵となるフレーズさえ覚えておけば大丈夫だと述べた。「アメリカに専制君主がいたとしても問題ない。プロテインバーとボトル入りの水をバックパックに入れて、去ればいい。」
ビットコインは価値の保存手段に止まらない
ショーンとビットコインの付き合いは長いようだ。2011年には、既にビットコインを保有していたが、仮想通貨ウォレットなどの保管環境が未整備だった当時、「自分の無知」から紛失してしまったという。
ビットコインは価値保存の代替手段としてよりも、「全てが将来につながる深遠な可能性」といったような、とても興味深い役割があるとショーンは述べた。
ブロックチェーンの興味深い点の一つは、通貨や銀行、そしてその他全てに影響を与える可能性があることで、個人の主権や統治、社会にも影響があるだろうとの考えを披露した。そして、その影響が、社会に革命的変化を起こすことにつながるかもしれないと語った。
その際に「予想外の困難な結果」をもたらす可能性を危惧していると、ショーンは述べ、政府が仮想通貨をどのように扱うのか、国家が禁止することは可能なのかなどについて、ホストに意見を求めた。
ビットコイン信奉者であるカイザーは、政府がビットコインを禁止するのは難しいだろうという見解を示した。その理由として、例えばアメリカ政府がビットコインを禁止したとしても、他の国々が、ビットコインを歓迎し、世界で取引が可能になる。そして、今、これがまさに起っていることであり、ソ連とアメリカが宇宙開発で競争したように、世界で「ハッシュ戦争」が起こり、どの国がビットコインのパワーを握るのかを競うようになると予想した。
そして、ルネッサンス期に政教分離が起こり、人々の考え方が大きく変革したように、人類の歴史上初めて、ビットコインが国家と通貨を切り離すことで、大きな「思考革命」が起こるとカイザーは自論を展開した。
金融業界だけでなく、国家が混乱に陥るのではとの懸念を表したショーンに対し、カイザーは教会の力が最強だった時代にコペルニクスが唱えた地動説を知ってしまうと、人々の認識が天動説に逆戻りできないように、ビットコインを知り「目覚めた」人々には意識の変化が起こり、その数が一定数を超えると社会も変わらざるを得ないと主張した。
CBDCについて
中央銀行の発行するデジタル通貨(CBDC)は、分散化されたビットコインの対極にあり、人々の金融プライバシーが全て政府に掌握されてしまうのではないか、ショーンは述べた。カイザーは、その懸念に同意し、市場はCBDCを拒否し、最終的にはビットコインの採用を促進することになるだろうと述べた。
ビットコインについて見識の高いホストとのやりとりを通して、ショーンの懸念は次第に払拭されていったようだ。
出典:Orange Pill