仮想通貨を議論
G7の財務大臣・中央銀行総裁が7日に電話会議を開催し、暗号資産(仮想通貨)やデジタル通貨について議論を行なったことが分かった。
仮想通貨や他のデジタル資産の変化する状況や、悪質な目的や犯罪での利用を防止するための国家間の当局の取り組みについて話し合い、規制を整備することの必要性を確認した。
米ムニューシン財務長官が主催した今回の会議には、G7に加え、国際通貨基金(IMF)、世界銀行、金融安定理事会(FSB)のトップらも参加。コロナ禍の政策に関する定期的な話し合いの中で、仮想通貨に言及している。
また、10月に採択したデジタル決済に関するG7の共同声明については、各国のメンバーが引き続き声明の内容を支持していることも確認された。
G7は10月13日の会議で中銀デジタル通貨(CBDC)について、透明性と法の順守、健全な経済ガバナンスという必要な3要素を明示した共同声明をまとめている。
当時日銀の黒田東彦総裁は、声明では3つの要素を備えた状態でデジタル通貨を発行しない限り、「世界の国際金融システムに影響が出る可能性がある」と注意喚起していると説明した。
ディエムについて
デジタル通貨に関するものでは、通貨の発行が2021年と報じられたフェイスブックが主導する仮想通貨ディエム(旧リブラ)について、ドイツのショルツ財務相が導入を認可することに懸念を示し、「規制上のリスクへ十分に対処しない限り、ドイツを含む欧州へは参入を認めない」と懸念感を示したという。
リブラの運営組織がディエムへのリブランディングを行なったことが明らかになったのは今月。先月末には、早ければ2021年1月にも米ドル版リブラからローンチする可能性があり、発行実現に近づいている様子が伝えられている。
参考:米財務省