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勢いの衰えないビットコイン強気相場、業界第一人者6名の見解は

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注目されるビットコインの強気相場

先月、2017年の過去最高額を更新以来、仮想通貨(暗号資産)ビットコインの勢いは留まることを知らない。この正月三が日で、さらに20%もの急騰を見せ、その誕生から12年となる1月3日時点での騰落率は前年比+337%に達した。

仮想通貨データ分析会社「TIE」は「ビットコイン」とツイートしたアカウント数が、2017年の強気相場時のピークを上回ると言うデータを示し、その後もビットコインやその購入方法に対する関心が継続的に高まっていると指摘している。

今後、このようなビットコインの強気相場はどこまで続くのか? 有識者の意見をまとめた。

ギャラクシーデジタルCEO:マイク・ノボグラッツ氏

ビットコイン価格の高騰は、2つの要因によるところが大きいとノボグラッツ氏は語る。

第一には現在のマクロ経済環境、つまり、世界中の政府の大多数が「法定通貨の大量印刷」を行い、その価値が下落していることがあると言う。そのため、金(ゴールド)、株式、不動産、そしてビットコインなどの有形資産に資金が流入し、価格が高騰している状態にある。

しかし、ビットコイン価格により大きな影響を与えたのは、機関投資家によるビットコイン投資参入だと同氏は言う。この3年間で機関投資家のビットコイン投資に対する姿勢は大きく変化し、今では3億4000万人の顧客を抱えるPayPalや大手保険会社などの機関投資家が続々とビットコイン市場に参入している。

ビットコインの供給量には2100万という上限があるため、機関投資家の参入は市場に出回るビットコインの量を減少させるとノボグラッツ氏は述べた。「世界には2100万人より、遥かに多くの億万長者がいる。」

ブロックチェーンデータ分析「CryptoQuant」CEO、 Ki Young Ju氏

機関投資家向けの米大手仮想通貨取引所「Coinbase Pro」から、1月2日、3万5000BTCが移動したことが観測された。これは1万2000BTCが移動した直後に起こったものだという。通常、Coinbase Proから大量にビットコインが流出した場合は、OTCデスクと接続可能なコールドウォレットで保管されるという。(機関投資家はスポット市場への影響を回避するため、通常、店頭取引を行う)

合計4万7000BTCという大量のビットコインの流出は、機関投資家がFOMO(機会損失の焦りや不安)を感じていることの現れだとKi Young Ju氏は分析している。

オンチェーンアナリストWilly Woo氏

「ビットコイン2万ドルを見ることは二度とないと思う。2万4000ドルのサポートラインを崩すには、ブラックスワンイベント(滅多に起こり得ない壊滅的事象)が必要だろう。長期バイヤーにサポートされた底値は、非常に急速に上昇している。」

Woo氏は、ビットコインが過去最高価格を突破後、「自由奔放な価格発見」の状態にあると語っている。ビットコインの勢いと底堅さは、機関投資家からの投資を支えるインフラが充実していることと、流動性の高さにあるという。

アルトコインは全般的にその域に達していないのに加え、米証券取引委員会(SEC)がリップル社を証券法違反で提訴したことが、アルトコイン投資を躊躇する要因ともなっていると述べた。イーサリアムが過去最高価格を更新するを待って、アルトコインとのスイングトレードを再検討する価値があるかもしれないと同氏は主張している。

マクロ投資家Raoul Pal氏

ビットコインはその半減期から、通常18ヶ月前後で価格上昇局面に入る傾向にあるとRaoul Pal氏は指摘。そのため、2021年末までの目安としては、40万ドルから120万ドル(4120万円〜1億2360万円相当)という価格設定ができるだろうと大胆な予想を述べた。

投資家にとってのリスクは、「超巨大なブラックホール」であるビットコインの価格目標を低く設定してしまうことだと主張している。流動資産の98%をビットコインとイーサリアムに投資しているという同氏は、ビットコインを「十分に所有していないが、現在、さらに購入するための現金を持っておらず、レバレッジを掛けたくはない」と述べている。

仮想通貨ファンド「Arcane Assets」 最高投資責任者 Eric Wall氏

この週末のビットコイン価格急騰は、個人投資家が後押ししている部分も大きいとWall氏は言う。同氏によると、機関投資家が長期投資のために大量のビットコインを購入し、個人投資家が購入できるビットコインの供給量が減少したため、結果的に需要を押し上げ、さらに強気の相場を作り出した可能性があると述べた。

このような強気相場では価格修正が起こる可能性もあるが、Wall氏はこの相場が続くと見ているようだ。「まだ、恐れることはないだろう。第1四半期と第2四半期には、ここからさらに2倍になる可能性は十分にある。」

bitFlyer 代表取締役 三根 公博氏

国内大手取引所bitFlyerの三根代表は、高騰の背景について、「米国の機関投資家や上場企業による暗号資産への投資や、大手決済事業者の市場参入による暗号資産決済への利用期待などがあった」「個人投資家による投機が中心と言われてきた暗号資産市場に、実需を伴う動きが出てきたことは歓迎すべきことと考えている」とコメント。

2021年はさらに暗号資産が個人の資産運用や企業の資金調達、新しいビジネスに利用されるよう、bitFlyerは暗号資産を安心して利用できるプラットフォームを目指すとした。

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