はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン一時3万ドルを割り込むも、5ヶ月ぶり安値から大幅反発

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコイン相場と金融マーケット

22日の米ニューヨーク株式市場は、前日比68ドル高と続伸した。

昨今では、世界経済回復に伴う金融政策の正常化というポジティブな側面より、いわゆるバブル相場をもたらした”緩和マネー”に対するネガティブな側面ばかりが強調され、反動安を懸念する市場が過剰反応している節も見られる。

しかしながら、FRB(米連邦準備制度)が、インフレリスクへの対応などから実際に金利引き上げなど金融引き締めに入るのは、早くても「2022年末〜2023年」になる見込みだ。

FRBのパウエル議長は23日、一部経済指標などで観測されるインフレーション(物価上昇)は、コロナ禍における経済活動の急速な再開に伴う一時的なものである可能性が高いとの見方を示し、「性急な利上げは行わない」との立場を堅持。月1200億ドル(約13兆円)規模の資産購入を行なう量的緩和のテーパリング議論についても、慎重なスタンスにあることを改めて強調した。

ビットコイン動向

23日の暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン価格が一時30,000ドルの心理的節目を割り込み、5ヶ月ぶりの安値となる28,800ドルまで続落した。年初来安値は、1月4日のフラッシュ・クラッシュの下値27,678ドル(*米コインベース基準)。

しかしその後、朝方にかけて大幅反発。一時34,000ドルまで回復している。日足RSIでは、相場のトレンドとインジケーターが逆行する強気のダイバージェンス(上図:赤矢印)が発生しており、下落トレンドの弱まりを示唆している。

これは、テクニカルアナリストのZen_3_6_9氏も指摘するものだ。

出典:Zen_3_6_9

関連:『MACD』でトレンドを知る、仮想通貨投資に役立つチャート講座

直近安値を割り込んだことで、悲観予想とさらなる下目線が増加傾向にある中、Delta_ExchangeのPankaj Balani(@pankaj_delta_ex)氏は、以下のような見解を示した。

以前までの強気相場とは異なり、デリバティブ市場の過剰なレバレッジ取引比率はすでに大きく減少している。一方で、ネイキッド・ショートの増加が確認されて始めており、ショート・スクイズ(売りポジションの踏み上げ)が発生しやすい状況になりつつある。

ネイキッド・ショートとは

裏付けとなる株式(現物)を確保せず売り契約を結ぶこと。相場操縦に利用されるおそれがあるとして、米証券取引委員会(SEC)は2008年7月に、日本では同年10月より株式市場でのネイキッド・ショートを禁じている。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

ここ数週間の仮想通貨市場の弱気相場には、規制を強める中国の市場参加者による大量売却懸念と、金融緩和縮小(テーパリング)議論に伴う金融市場全体の心理の悪化が影響していると見られる。依然として下落トレンドで危険水域にあるため、今回の反発で底判定するのは早計だろう。一方、予期できる悪材料は織り込み始めており、ホルダーの入れ替わりで需給面は少しずつ好転しつつあるか。

保有企業の損益分岐点は

ロイターの報道によれば、テスラが保有するビットコイン評価額は、5月19日時点で実質取得原価の約13億ドルを割り込んでいたとされるが、すでに売却しているかどうかは定かではない。テスラは21年2月8日、ビットコイン15億ドル相当の購入とビットコイン決済導入を発表。強気トレンドを大きく後押しした。

ビットコインを大量保有する上場企業マイクロストラテジーの平均取得価額(損益分岐点)は26,080ドルとされるが、一部市場関係者からは、売却を余儀なくされる可能性のある2万ドル以下水準が、格好の標的とされるリスクもあるとして懸念されている。

21日には、新たに、平均取得額37,617ドルで13,005BTC分を買い増したことがわかった。

関連:米マイクロストラテジー買い増し、ビットコインの保有枚数10万BTCを超える

グレースケールGBTCのアンロック

7月中旬には、半年前にグレースケールの投資信託(GBTC株)を購入し、ロックアップされた認定投資家の資産がロック解除される見通しだ。中でも7月18日には、規模の大きな16,000BTC相当(約6.5億ドル)がアンロックされる見込み。当日以降に即座に流通市場で売却されるとは限らないものの、過去の傾向ではボラティリティ上昇につながる場合がある。

出典:bybt

グレースケールの投資信託が及ぼすビットコイン市場への影響(Grayscale Effect)は、以下の記事で解説している。

関連:ビットコイン急落で全面安、仮想通貨相場に影響する複数要因を解説|CoinPost週次レポート

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/09 火曜日
08:15
PLUMEとJUPITERがコインベースに新規上場、機関投資家向けアクセスも提供
米コインベースが12月9日にプルームとジュピターの現物取引を開始する。RWAトークン化のプルームとソラナ系DEXアグリゲーターのジュピターが新規上場し、機関投資家向けアクセスも利用可能になる。
07:55
SECがOndoへの捜査を訴追なしで終了、トークン化証券のハードルをクリア
トークン化プラットフォームのオンド・ファイナンスが、バイデン政権下で開始されたSECの捜査が訴追なしで終了したと発表した。トークン化証券が米国資本市場の中核となる時期が到来したと同社は期待。
07:15
仮想通貨投資商品、先週は1110億円超の資金が純流入
仮想通貨投資企業CoinSharesは、デジタル資産投資商品全体の先週の資金フローは約1,116億円の純流入だったと報告。ビットコイン、XRP、チェーンリンクの投資商品の需要が高かった。
07:02
ビットコイン担保をデリバティブ市場で使用、米CFTCがトークン化パイロットプログラムを開始
米CFTCがビットコイン、イーサリアム、USDCなどのデジタル資産をデリバティブ市場で担保として使用するパイロットプログラムを開始した。トークン化担保に関する新たなガイダンスも発行している。
06:25
ストラテジーが約1500億円でビットコイン押し目買い、7月以来の規模に
マイケル・セイラー率いるストラテジーが先週約10億ドルで10624BTCを追加購入した。7月以来の大口購入となった。
06:02
リップルの780億円資金調達、異例の年10%リターン保証で株式売却 投資家ヘッジに応じて=報道
ブルームバーグによると、リップルが11月に実施した5億ドルの株式売却で、投資家に3〜4年後に最低10%の年間リターン保証で未上場株式を売却する権利を提供していた。企業価値は400億ドルと評価されている。
05:35
ブラックロックもステーキング商品提供へ、イーサリアム現物ETFで
世界最大の資産運用会社ブラックロックがステーキング機能を備えたイーサリアムETFの登録届出書をSECに提出した。グレースケールやフィデリティなど他の発行体も仮想通貨ETFにステーキング機能を追加している。
12/08 月曜日
16:57
マクロン仏大統領、米仮想通貨規制緩和に警鐘 「金融不安定化のリスク」と指摘
フランスのマクロン大統領が米国のステーブルコイン規制緩和について警告を発し、金融不安定化のリスクを指摘。欧州中央銀行に金融政策の見直しを求め、欧州の金融主権維持を主張。ステーブルコイン市場は3000億ドル超に急拡大。
16:42
決済データDePINのSyFu、Finverseと提携しアジア5カ国のオープンバンキング展開へ
決済データ活用プロジェクトSyFuが、オープンバンキングプラットフォームFinverseと提携。香港、シンガポールなどアジア5カ国の約40金融機関と接続し、日常の支払いデータをトークンやNFTに変換できる仕組みを構築。欧州とアジアで世界規模のネットワークを確立。
14:58
トランプ大統領支援者所有の米Monet Bank、仮想通貨サービス事業に参入
トランプ大統領支援者アンディ・ビール氏所有のモネ銀行が仮想通貨特化型金融サービスに参入する。トランプ政権下での規制緩和により、エレボール銀行やN3XTなど仮想通貨対応銀行が相次いで誕生する中、資産60億ドルの小規模地域銀行がデジタル資産の保管・融資を提供開始する。
14:23
トランプ政権の国家安全保障戦略、仮想通貨に言及せず AI・量子技術を優先
トランプ政権が発表した最新の国家安全保障戦略で仮想通貨への言及がゼロ。AI・量子技術を重視する一方、「仮想通貨大統領」を公言してきた経緯との整合性をめぐり議論が起きている。
11:44
FOMC控え不安定な展開続くビットコイン、前週末は大口の協調売りか
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが一時9万ドル割れで3.4億ドル規模の大量清算発生。クジラによる協調売りの可能性が浮上し、週末の薄い板で2000ドルの乱高下が見られた。一方でマイナー降伏を示すハッシュリボン反転で底打ちサインも。FOMC利下げ観測と円キャリー巻き戻しが市場を揺さぶる。
11:30
ソラナDEX「ジュピター」の再担保に関する議論 「伝染リスクゼロ」主張を疑問視
仮想通貨ソラナ基盤のジュピターが「伝染リスクゼロ」と主張したことについて、競合Kaminoなどが再担保の実施を指摘し批判した。ソラナ財団プレジデントは両者に協力を呼びかけている。
09:11
フランスの大手銀行BPCE、仮想通貨4銘柄の取引サービス開始
フランスの大手銀行BPCEが約200万人の顧客向けに仮想通貨取引サービスを開始する。ビットコインなど4銘柄が銀行アプリで売買可能になる。
08:54
韓国、取引所に無過失損害賠償責任を導入へ アップビットのハッキング事件を受け
韓国金融当局が仮想通貨取引所に無過失損害賠償責任を導入へ。アップビットの445億ウォン不正アクセス事件を受け、2段階立法で規制強化。課徴金も売上高3%まで引き上げの方針。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧