はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

米NYDIGが金融大手2社と提携、一般消費者にビットコイン普及拡大へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

一般消費者のビットコイン取引が容易に

米国では、一般消費者が銀行口座を介してビットコイン売買や保有ができる日が近づいているようだ。

6月23日、機関投資家向けにビットコイン(BTC)技術・投資サービスを提供する米NYDIG(New York Digital Investment Group)は、米主要フィンテック企業である「Q2」と「Fiserv」との提携を発表した。Q2社は金融機関へのデジタルバンキング及び融資サービスを提供。一方、Fiserv社は金融機関から小売業者までグローバルレベルで、決済サービスを提供している。Q2社はニューヨーク証券取引所(NYSE:QTWO)に、Fiserv社はナスダック(NASDAQ:FISV)に上場している。

NYDIGは両社との提携を通して、その顧客である金融機関や企業による、一般消費者に向けた暗号資産(仮想通貨)の売買・保有サービスの機能提供を支援する。

Q2

米テキサス州オースティンに本社を置くQ2社は、米国内外の金融機関にデジタル・ソリューションを提供しており、現在、同社のデジタル・バンキング・プラットフォームは米国のトップ100を占める銀行の約30%を支えている。また450以上の中小規模の銀行や信用組合に、オンラインバンキングソフトを提供している。同プラットフォームの登録ユーザー数は1,830万人を超えるとのことだ。

NYDIGのビットコイン・プラットフォームを活用することで、Q2社の顧客である金融機関はエンドユーザーである一般消費者に、ビットコイン取引や保有などのサービスを提供することが可能になる。

NYDIGの共同創業者でCEOのロバート・ガットマン氏(Robert Gutmann)は、Q2との協業により、一般ユーザーが既に保有している銀行口座を通じて、ビットコインに簡単にアクセスできるようになるため、「ビットコインネットワークの継続的な成長を可能にする鍵となる」と述べている。

Fiserv

Fiserv社は米ウィスコンシン州に拠点を置く決済・フィンテック企業で、デジタルバンキングから電子商取引、クラウド型POSソリューションなどのサービスを提供している。公式サイトによると、約1万の金融機関を顧客に抱え、そのデジタルバンキング・ユーザーは約1億人、全世界に600万の提携小売業者があるとのことだ。

Fiserv社のオープンバンキング技術にNYDIGの技術を統合することで、一般ユーザーは既に自身の口座がある金融機関のオンライン及びモバイルバンキングのポータルで、ビットコインを直接取引し、保有することが可能になる。

Fiserv社のデジタル・データ主任は、「仮想通貨、特にビットコインへの関心は、ここ数年で飛躍的に高まっており、ビットコインへの投資は今や普通のことになっている。」と述べている。そのため、金融機関が顧客の金融活動の中心であり続けるためには、仮想通貨への投資機能を提供することが重要になると主張した。

NYDIG

NYDIGは、一般ユーザーのビットコインへのアクセスと信頼性向上のため、様々な企業と提携している。今年1月には、フィンテック企業Movenと提携し、銀行がビットコインの関連サービスを行えるようなソリューションを提供すると発表した。

関連:「銀行のビットコイン参入可能に」米投資会社が新たな取り組み

また、先月にはフィンテック企業FISへ技術提供を通して、既存の銀行口座でビットコインの管理と取引ができるプラットフォーム構築支援を発表。FISの「Digital One Mobile」アプリでビットコイン取引サービスを提供する。

このように、ビットコイン普及拡大を目指すNYDIGに対する投資も活発なようだ。同社は3月、大手保険企業のMassMutualやNew York Life、Stone Ridge Holdings Group(NYDIGの親会社)、また米大手金融企業モルガン・スタンレーなどから、合計で2億ドル(約220億円)の出資を受けたと発表。

さらに、4月には戦略的パートナーである損害保険企業、Starr InsuranceやLiberty Mutual Insuranceなどから、1億ドル(約110億円)の資金調達に成功。ビットコインで支払いができる保険商品の開発を行うと発表した。

関連:ビットコインで保険の支払いができる世界へ──NYDIGが100億円超を資金調達

なお、NYDIGの親会社Stone Ridge Holdings Group(運用資産額1.1兆円相当)は、昨年、企業によるビットコイン保有の先陣を切ったマイクロストラテジー社に続き、同年10月に準備資産戦略の一環として1万BTC以上の保有を公表した経緯がある。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/02 水曜日
07:55
NYSE上場DDCが760億円調達完了、ビットコイン準備金戦略を本格始動
アジア食品ブランド運営のDDC EnterpriseがNYSE上場企業として最大規模の仮想通貨専用資金調達を実施。Anson Fundsらから総額5億2800万ドルでビットコイン準備金構築へ。
07:25
XRP戦略推進へ、ナスダック上場のWebusが1億ドル調達合意
ナスダック上場のWebusがリップル・ストラテジー・ホールディングスと1億ドルの資金調達契約を締結。仮想通貨XRPを活用した事業戦略推進により株価が日中130%上昇も最終的には8%反落。
07:15
「ビットコインが25年に20万ドルへ到達するとの予測は維持」Bitwise
仮想通貨運用企業Bitwiseは、2025年の10の予測に対する中間評価を公開。ビットコインが20万ドルに到達するとの予測は維持することなどを記載した。
06:50
ストラテジーのビットコイン循環戦略、NAV超プレミアムを正当化か=TD Cowen分析
ストラテジーの株価は純資産価値(NAV)を大きく上回って推移。継続的な株式発行が1株あたりのBTC保有を押し上げる構造が、投資家の注目を集めている。アナリストはその持続性とリスクに着目している。
06:12
ビットコイン利確が加速 第3四半期は過去最弱の季節性=アナリスト分析
仮想通貨ビットコインの利確が進む一方、市場は方向感に欠ける展開。第3四半期は過去最弱の季節性もあり、アナリストは地政学リスクや米金融政策の不透明感に警戒を示している。
05:50
トランプ大統領の「大きく美しい法案」上院可決も、仮想通貨少額免税案は見送り
トランプ政権が推進する大型予算法案に、仮想通貨の少額免税や報酬課税見直しの修正案は含まれず。ルミス上院議員は今後の再提出を示唆し、業界団体もロビー活動を継続する構え。
05:37
米SEC、ビットコインやXRPに投資するグレースケールの仮想通貨ファンドETF化を承認
米証券取引委員会(SEC)は、グレースケールのバスケット型ファンドのETF転換を加速承認。構成資産の約8割をビットコインが占めており、今後の仮想通貨ETF全体に追い風となる可能性も。
07/01 火曜日
16:00
UXLINKが実現目指すWeb3の大衆化、CEOが語る成長戦略|WebXスポンサーインタビュー
5500万人のユーザーを擁するWeb3成長支援プラットフォーム「UXLINK」。WebX 2025への参加を控え、同社CEOが日本市場への期待を述べた。
14:49
日本初の仮想通貨建てクレジットカード「Slash Card」が登場 β版の事前登録開始へ
日本初の暗号資産建てクレジットカード「Slash Card」がβ版の事前登録を開始する。米ドル連動型ステーブルコインUSDC担保サービスで物理・バーチャル両対応。ソラナやイーサリアムなどマルチチェーン互換性とトークン還元リワードを特徴とし、Web3技術を現実世界の決済に橋渡しする。
13:30
ビットコイン需要減少で市場脆弱性指摘、イーサリアム大口投資家は巨額含み損で売却継続=アナリスト
Cryptoquant分析によると、ビットコインのオンチェーン需要指標がマイナス転換し短期調整リスクが高まる。一方でETH大口投資家は3週間で9万5313ETHを償還、4260万ドルの含み損を抱える状況。
13:05
トランプ家支援のAmerican Bitcoin、約320億円調達でビットコイン購入とマイニング機器導入へ
エリックとトランプ・ジュニア氏が支援するビットコインマイニング企業American Bitcoinが2億2000万ドルを調達。ビットコイン購入とマイニング機器導入に充当予定。
12:00
金融庁、ステーブルコイン健全発展のための報告書を公表 不正リスクや今後の課題を分析
金融庁が仮想通貨ステーブルコインの健全な発展に向けた報告書を公表した。不正利用の実態と今後の規制課題を分析調査する内容だ。
11:05
取引所BybitとKraken、ソラナ基盤トークン化株式「xStocks」を190カ国で提供開始
世界第2位の仮想通貨取引所BybitがBacked社のトークン化株式サービス「xStocks」を取り扱う。Apple、Amazon、Microsoft等60銘柄超をソラナブロックチェーン上で24時間365日取引可能に。
10:40
トランプ氏関連のミームコイン「TRUMP」、口座開設キャンペーンで配布へ
ドナルド・トランプ氏が公認とされるミームコイン「TRUMP」がもらえるキャンペーンがBITPOINTで7月末まで開催中。特典内容や条件を詳しく解説します。
10:20
国内Web3関連企業BACKSEAT、組み込み型Web3体験でブロックチェーン社会実装目指す
BACKSEAT株式会社が第三者割当増資により累計14億円の資金調達を完了。Spiral CapitalとHeadline Asiaが共同リード投資家として参画し、組み込み型Web3体験の実現に向けサービスローンチを本格化。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧