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ビットコイン買い戻し傾向か データで読む仮想通貨市場 CoinPost週次データレポート

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6月の仮想通貨動向

6月第4週の暗号資産(仮想通貨)市場。ビットコイン(BTC)は軟調な流れを前週から引き継ぎで22日には一時、1月以来となる30,000ドル(330万円)割れを記録した。

ポジションの買い戻しもあり、35,000ドル(390万円)台まで一時反発したが、3万ドルのレジスタンスラインを上値にレンジ相場が続く。

出典:CoinMarketCap

時価総額2位のイーサリアム(ETH)は2,000ドルを突破しきれず、26日には1ヶ月ぶりの低水準となる1700ドル台まで下落した。

出典:CoinMarketCap

関連:コインチェックIEO第1弾発表、米マイクロストラテジー買い増しで10万BTC超に|週刊仮想通貨ニュース

時価総額TOP20の騰落率

仮想通貨市場全体の時価総額が1.5兆ドルから1.3兆ドルに縮小。その中でも週間下落幅が一桁に留まった時価総額上位銘柄は以下の通り。(ステーブルコインは除く:27日時点)

  • ビットコイン(BTC):-2.94%
  • ドージコイン(DOGE):-5.86%
  • カルダノ(ADA):-6.58%
  • インターネット・コンピューター(ICP):-9.14%
  • ソラナ(SOL):-9.60%

参照:CoinMarketCap

関連:2015〜2020年、仮想通貨「時価総額TOP20」の顔ぶれと変化

仮想通貨取引所の出来高は前月比で大幅減

大手仮想通貨取引所の出来高も価格の下落に比例して軒並み減少。過去最高水準の取引量を記録した5月に比べ、6月は大幅な減少幅を記録した。

ビットコインのオンチェーン・データ

ビットコイン(BTC)関連の注目のオンチェーンデータは以下の通り。

CMEのビットコイン先物

米シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のビットコイン先物のOI(未決済建玉)は以下の通り。6月のOIおよび取引量は機関マネーでも減少した。

JPモルガンのストラテジストなどは、一部からはCMEのビットコイン先物の取引量の減少が機関投資家からの関心の低下を反映していると指摘する。

関連:JPモルガン「ビットコインの弱気相場は継続」  機関投資家の買い意欲の薄さを指摘

マイクロBTC先物は?

一方、CMEグループは25日、5月にローンチしたマイクロビットコイン先物の契約数が100万件に到達したと発表。ローンチから38日で大台に到達したため、より小規模の先物取引に強い関心が寄せられていると説明した。

マイクロビットコイン先物とは

米CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)が提供する最小ロットを0.1BTCにした仮想通貨先物。2017年より提供されている既存のビットコイン先物に比べ、1/50の規模になる。

▶️仮想通貨用語集

関連:米CME、個人投資家向けのビットコイン先物取引を正式にローンチ

ハッシュレート続落

また、ビットコインのハッシュレート(採掘速度)は最低値で73EH/sまで減少。前月比では33%近く減少しており、中国当局の規制を懸念したマイニング業者の移動が影響した。

出典:Blockchain.com

関連:ビットコイン採掘レートの続落、影響と今後のポイント

グレースケールのビットコイン投信(GBTC)

米仮想通貨運用大手のグレースケール社の提供するビットコイン投資信託(GBTC)の現物価格に対するマイナス乖離は、20%台だった5月から徐々に回復したが、依然としてマイナス域。裁定取引需要などを呼び込む市場のプラス要因にはなっていない。

仮想通貨データサイトbybtによれば、26日時点のGBTCのマイナス乖離は-11.73%で推移している。

出典:bybt

グレースケールのビットコイン投信の運用規模は約65万BTC。2020年から新規流入数が急激に増加した経緯があり、GBTCへのInflowとアンロック期間は相場の上昇局面と見られた時期があった。

現物価格より価格が低くなるマイナス乖離が2月末より発生しているため、マイナス材料となる可能性も一部では指摘されている。

同社の仮想通貨投信がビットコイン市場に及ぼす「グレースケール効果」については過去のCoinPost週次レポートで解説している。

関連:ビットコイン急落で全面安、仮想通貨相場に影響する複数要因を解説

Willy Woo考案の指標はBTC上昇を示唆?

仮想通貨分析サイトglassnodeの統計によれば、ビットコインの購買力を示すSSRオシレーターが徐々に回復している模様だ。

SSRオシレーターの回復は資金がステーブルコインからビットコインへ流入していることを表すため、歴史的にはトレンド回復を示唆しているという。

SSRとは

SSRはビットコイン価格と法定通貨およびステーブルコインの影響を可視化する目的で生まれた指標。ステーブルコインの購買力を示す。

BTC供給量をBTC建で表示したステーブルコイン供給量で割って計算する。著名オンチェーン・アナリストのWilly Woo氏によって考案された。

▶️仮想通貨用語集

イーサリアムのオンチェーン・データ

イーサリアム(ETH)関連の注目のオンチェーンデータは以下の通り。

ETH2.0 ステーキング額

イーサリアム2.0へのステーキング額は下落気味のETH価格に左右されず、引き続き増加を記録。

特に22日から23日にかけては1日で12万ETHもステーキングされたETHが急増した。

ステーキング額:593万ETH(前週比+22万ETH)

前月比+80万ETH(先月:約513万ETH)

出典:CryptoQuant

関連:仮想通貨ステーキングとは|初心者でもわかる「報酬」の仕組み

イーサリアム・ガス代

イーサリアムの取引手数料(ガス代)は5月以降、減少傾向にある。Etherscanによれば、26日の日間平均のガス代は18Gweiを記録。

5月のピーク時の298Gweiから90%近く手数料が安くなった格好だ。

出典:Etherscan

2021年に入り、イーサリアムのガス代はETH価格の高騰に応じて急騰した経緯がある。今春のNFT(非代替性トークン)やDeFi(分散型金融)ブームや、ETH価格が過去最高値を更新したタイミングではガス代も高騰する状況が相次いで発生していた。

イーサリアムのアクティブアドレス

イーサリアムの月間アクティブ・アドレスは28日時点で138.8万を記録した。アクティブアドレスはETHネットワーク上で送信・または受け取り対象になったユニークアドレスの総数を指す。

DeFi(分散型金融)

DeFiプラットフォームのTVLは28日時点で1088.8億ドル(12兆円)だった。【前週比:+150億ドル(1.7兆円)】

TVL(Total Value Locked)は、DeFiプロトコルへ預入れされた仮想通貨資産の総ロック額を指す。

出典:DeFi Llama

クリプト指標

                    
日程 指標

7/1

シータ(THETA)メインネット3.0ローンチ

7/1

コインチェックIEO抽選受付開始

7/1

bitbank、OMG Network(OMG)取扱開始予定

7/1

中国共産党 創立100周年記念日

データは別途、記載が無い限り、27日(日曜日)時点のデータを掲載。

前回の週次レポートはこちら:下落ムードもビットコイン長期保有者は買い増し継続、イーサリアム2.0ステーキングは堅調

重要ファンダ情報などのクリプト指標カレンダーは、CoinPostアプリ(iOS)、TAOTAOアプリ(iOS/Android版)で好評配信中。

関連:クリプト指標導入「CoinPostアプリ」の使い方をトレーダー目線で解説|寄稿:Bit仙人

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注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/24 水曜日
17:00
「BTCは上昇トレンドに入る可能性」SCB銀
仮想通貨ビットコインは再び上昇トレンドに入る可能性があるとスタンダードチャータード銀行が分析。今回もビットコインとイーサリアムの価格予想をしている。
16:23
Block社(Square)、ビットコイン採掘産業の分散化に向けて高性能チップを開発完了
デジタル決済企業ブロック(旧Square)が、3ナノメートル技術を採用した最新のビットコインマイニングチップ開発を完了。このプロジェクトはオープンソース化され、ビットコインマイニング業界の分散化を推進することを目指している。
15:09
WebX2024、最大73%割引の「開幕セール」終了まで残り1週間
株式会社CoinPostが主催する日本最大のWeb3カンファレンス「WebX2024」にて、チケット販売を開始しております。2024年4月30日まで、最大73%割引のお得な開幕セールを実施中です。
14:35
米ブロックチェーン協会ら、仮想通貨業界の声をまとめSECを提訴
米ブロックチェーン協会とテキサス州暗号資産自由同盟は、米証券取引委員会が新たに制定したディーラー規則の阻止を求めて、SECを提訴した。
13:00
香港の現物ビットコインETF 4月30日にも発売かー報道
香港でボセラとハッシュキーキャピタルが提供するビットコインETFが取引を開始すると報じられた。2社の現物ビットコインETFは、価格安定性が高く、投資家に直接的な市場価格連動のメリットを提供する。
12:09
半値戻しのビットコイン、投資家心理改善で買い先行
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが66000ドル台まで反発し、50MA手前で一服した。イランとイスラエルを巡る中東リスク後退で米国株式市場でも買い戻しが先行しており、投資家心理が改善した。
12:00
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、70日連続流入を記録
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」が70日連続で資金流入を記録した。運用資産は約2.8兆円に達している。
11:00
リップル社、SECによる20億ドルの罰金提案を過大と反論
リップル社は、XRPをめぐるSECとの裁判で新たな書類を提出。リップル社に対して約3,100億円の罰金支払いを求めるSECの主張に反論した。
09:40
「BTC価格上昇は半減期から50〜100日後」QCP Capital
仮想通貨ビットコインの今後の価格が急上昇するのは半減期から50〜100日後であるとQCP Capitalが分析。また、Bitfinexも半減期後の相場レポートを公開した。
08:45
ソラナJupiter、DEXモバイルアプリ5月公開予定
既存のUltimateウォレットは5月22日から利用できなくなるため、その前に仮想通貨の一時的移転(PhantomやMagic Edenウォレット)を推奨した。
08:10
米国のイーサリアムETF上場申請、5月承認は見込み薄か
申請中の仮想通貨イーサリアム現物ETFの多くは5月に最終判断を迎える予定だが、多くのアナリストは承認の確率が低いと予測。背景には、イーサリアム財団への任意捜査で米SECがETHを有価証券に分類しようとしている点や、ビットコイン現物ETFが承認されてからまだそれほど時間が経っていない状況などがある。
07:10
ビットコインの機能を拡充する新提案が公開
仮想通貨ビットコインのブロックチェーン上でスマートコントラクトなどを実現する開発提案がBIP-420として公開。以前から関心を集めている提案の内容が改めて説明された。
06:35
バイナンスアプリの削除、フィリピン当局がアップルとグーグルに命令
フィリピンはバイナンスの顧客基盤における重要な構成国だが、同SECは2023年11月以降、バイナンスを投資に利用しないよう国民に積極的に警告していた。
05:50
エルサルバドルの国営ビットコインウォレット、ハッカーがコードを流出
今回の漏洩は、4月上旬に報告された510万人のサルバドル人の個人情報リークを含む、一連のChivoウォレット関連のハッキングに続くものだ。
04/23 火曜日
19:00
メゾンマルジェラ MetaTABI NFT発売
メゾンマルジェラがMetaTABI NFTを一般販売開始。デジタル専用設計のタビシューズはThe Fabricantとのコラボで、限定版タビブーツとレザーウォレットが付属。今後のWeb3ブランドイベントにも参加可能。

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2024/04/24 11:30 ~ 13:30
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2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
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