WebX完全ガイド
TOP 新着一覧 チャート 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

世界経済フォーラム:仮想通貨規制の指針示す論文発表、執筆者は三つの教訓示す

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨規制の課題

世界経済フォーラム(WEF)は、暗号資産(仮想通貨)の規制を目的に沿った効果的なものとするための指針を示す論文を発表した。執筆したのは、グローバル未来カウンシルの仮想通貨部門。そのメンバーにはConsenSysやリップル社、Uniswapなどのテクノロジー企業をはじめ、世界の著名金融機関、資産運営企業や決済企業、学術研究機関などが名を連ねている。

「仮想通貨規制への対応」と題された論文では、業界からの視点を示し、規制を策定するためのツールを提供。現在、「規制当局は仮想通貨の急激な成長に追いつくのに苦労している」が、過去のイノベーションへの対応を参考に、技術への理解を深めるために仮想通貨セクターと協力し、規制の枠組みを開発することが欠かせないと主張した。

世界経済フォーラム(WEF)とは

世界と地域の経済問題に取り組むことを目的とし、政治、経済、学術分野のリーダーの交流促進を図る非営利の国際団体。1971年、スイスの経済学者クラウス・シュワブが設立。

▶️仮想通貨用語集

三つの教訓

執筆者の一人で、Mercy Corpsの上級科学技術者であるAlpen Sheth氏は、目的に見合う規制策定のための三つの教訓を示した。

1. 仮想通貨導入の原動力となっているのは何かに注目する

2. 仮想通貨の技術的意義とユースケースの理解に努める

3. 包括的なグローバルレベルのガバナンスの実現

仮想通貨普及の原動力

仮想通貨への関心を高めている要因として、Sheth氏は中央銀行の政策(大量の法定通貨発行)、ハイパーインフレ、不安定なマクロ経済を上げている。特にパンデミックで顕著となった通貨価値の下落に対応するため、マイクロストラテジー社やテスラ社などの企業がビットコイン(BTC)の保有を開始。またエルサルバドルは法定通貨にビットコインの採用する決定を行った例を提示した。

企業や国家だけでなく、歴然とした送金コストの差が、一般消費者レベルでP2P取引の増加に繋がっている。また、ステーブルコインが仮想通貨と法定通貨の便利な交換手段として開発され、急速に拡大した。時価総額が250億ドルを超えたUSDCの場合、複合年間成長率は6100%と驚異的な伸びを記録した。

取引処理が速い新たな仮想通貨ネットワークやレイヤー2ソリューションの開発も盛んで、分散型金融(DeFi)も発展している。これらの急速に普及するイノベーションを支えているのは、オープンソースのアーキテクチャとグローバルな開発者コミュニティだとSheth氏はまとめた。

仮想通貨のメリット

仮想通貨のユースケースは多岐にわたり、初期のインターネットプロトコル開発と同様、その可能性を事前に把握することは難しい。そのため、性急に既存の規制や定義を適用して対応しようとすることは、賢明ではないとSheth氏は主張する。

仮想通貨ネットワークは、検閲と単一障害点に耐性を持ちつつ、データ及び価値の安全な送信、保存、アクセスの提供が可能。そして仮想通貨は監査が可能なため、実際にはマネーロンダリング等の不正行為を検出して抑止するとともに、犯罪を摘発するための証拠を提示することもできる。

実際、規制当局が危惧する仮想通貨を使った不正行為は、仮想通貨取引全体の0.34%に過ぎないと同氏は指摘。当局は中央集権型と分散型の取引活動リスクを区別することが必要だが、仮想通貨は透明性を高め、規制の機会を提供すると付け加えた。

グローバルガバナンス

仮想通貨の特性の一つが、易々と国境を超えてしまうことだろう。オープンソースのビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの仮想通貨ネットワークは、インターネットを介して世界のユーザーが直接利用することが可能。一方、世界のそれぞれの法域によって、規制内容に差があることから、規制の不確実性が生まれている。

規制の明確化や抜け穴の解消のため、各国・地域の管轄を超えた規制基準の策定に取り組むべきだと、論文は強調している。一方、ただ厳格な措置を講ずるだけでは、問題の解決にはならない。

仮想通貨を禁止してもその普及を阻むことはできない。それは規制当局がネットワーク上の市場活動を導く能力や、潜在的なリスクに対応する能力を制限することにしかならない。

Sheth氏は、実際のユースケースや革新技術に取り組む当事者との協議によって得られた情報に基づく規制が、長期的に見るとより強固なものになると強調し、金融包摂や競争、成長の促進を強化するものになるだろうと結んだ。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
06/11 木曜日
18:46
Visa、ステーブルコイン決済70億ドル規模に OpenAIとAI向け基盤で提携
Visaがステーブルコイン決済の年換算ランレート約70億ドルを公表。トークン化預金の技術レイヤー構築やAIエージェント向け決済基盤「Visa Intelligent Commerce」を発表し、OpenAIとの戦略的提携も明らかにした。
17:26
仮想通貨を金融商品に、金商法改正案が衆院委を通過
仮想通貨の規制を資金決済法から金融商品取引法へ移行する改正案が、6月10日に衆議院財務金融委員会を可決。インサイダー取引規制の新設や発行者への情報開示義務、分離課税(税率20%)の導入を盛り込む。参議院での審議を経て、成立すれば2027年度の施行を見込む。
16:23
ビットワイズCIO報告、投資顧問の関心はビットコインよりステーブルコインに
ビットワイズのCIOマット・ホーガン氏が1日で40人超の投資顧問と面談。関心は依然として高いが、BTCよりステーブルコインと資産トークン化に注目が集まる実態が明らかに。ETH・SOL・HYPEなど具体的銘柄名も言及された。
14:47
モルフォ、「DeFi史上最大級」約280億円調達 パラダイム・a16z・SBIグループ参加
DeFiレンディングプロトコルのモルフォが1億7500万ドル(約280億円)の資金調達を発表。パラダイム、a16zクリプト、リビットキャピタルが主導し、SBIグループも出資に参加した。
13:55
ステラ、量子コンピュータ対策を発表  2027年末までに量子耐性署名への移行対応完了目指す
ステラ開発財団(SDF)が量子対応計画(QPP)を発表した。QPPは3段階で実施され、2027年末までに全アカウントの量子耐性署名への移行完了を目指している。
13:10
ビットコイン市場は調整の後期段階か、需要枯渇が顕著=グラスノード
グラスノードによると仮想通貨ビットコインは割安圏に位置するも反発は見られず短期保有者の95%超が含み損を抱えている。調整の後期段階の特徴を示す相場だとの分析を示す。
11:57
大阪取引所、ビットコイン先物を28年投入へ ETF解禁に合わせ=日経
大阪取引所の多賀谷彰社長がビットコイン先物の2028年投入方針をインタビューで明らかにした。金融庁が同年をめどに進める投信法施行令改正と歩調を合わせ、ETF解禁後の機関投資家のヘッジ需要に対応する。
11:02
マスターカード、AIエージェント決済向けの新サービス発表
マスターカードは、AIエージェント決済向けの新サービスを発表。リップルやソラナ財団、仮想通貨取引所コインベースなどと協業もして、次世代のデジタル商取引をサポートしていく。
10:44
仮想通貨の新規トークン調達、Q2は85%減 5年ぶり最低水準か=CryptoRank
CryptoRank.ioの集計によると、2026年第2四半期のIEO・ICO・IDO合計調達額は5,800万ドル(約93億円)と前四半期比85%減。販売件数も37件にとどまり、2025年Q1のピークから急落した背景を解説する。
10:25
米国政府がFTX押収のLINKトークンを売却か、1.2億円相当
米国政府がFTX・アラメダ研究所の押収資金から約98,590 LINK(約76.8万ドル)をコインベース・プライムへ送金したことが、10日のアーカムデータで明らかになった。トランプ政権の大統領令により、ビットコイン以外のアルトコインは引き続き売却対象となっている。
10:00
レイディウム、廃止済みプログラムが悪用 2億円超相当流出
分散型取引所レイディウムが廃止済みの旧AMM V3プログラムへの不正アクセスを確認。RAY・SOL・USDCなど約134万ドル(約2億1,500万円)相当が流出した。現行プログラムへの影響はなく、損失補填はレイディウムの財務から行うとしている。
09:30
ビットコイン、バリューゾーン入りも需要縮小で底値は未確定=クリプトクアント
クリプトクアントが仮想通貨市場の週間レポートを発表。ビットコインはバリューゾーンに近づいているものの、需要が落ち込んでおり強気転換の条件は揃っていないと指摘した。
08:30
リップル社、XRPL上のAIエージェント決済向けの開発ツールをローンチ
リップル社は、XRPL上の開発者向けにAIエージェント決済用の開発ツールをローンチしたことを発表。AIエージェントは、仮想通貨領域の内外で注目を集めている技術である。
08:10
「純購入者の立場は変わらない」ストラテジーCEO、ビットコイン売却の狙いを説明
ストラテジーのCEOは11日のCNBC独占インタビューで、5月末の32BTC売却について市場への機能確認・税務対策・投資家向けシグナルの3点を挙げて説明した。同社は6月1〜7日に1,550BTCを購入しており、純購入者の立場を維持している。
07:40
Pythが年中無休の価格指数発表、米国株・原油・金属を対象
オラクルプロトコルのパイスが独自の24時間365日対応価格インデックス「Pyth Indices」を発表した。米国株・原油・貴金属などを対象に、コインベース、クラーケン、dYdX、ナドが初期パートナーとして採用する。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧