110億円規模の仮想通貨ファンド
東証1部上場の株式会社gumiは10日、連結子会社のgumi America, Inc.において、暗号資産(仮想通貨)・ブロックチェーン事業に投資する1億ドル(約110億円)規模のファンドの組成を決議したと発表した。
同社は2018年5月にも仮想通貨・ブロックチェーンファンドを組成しており、仮想通貨への投資を行っていた。
第2号ファンドが誕生へ
2018年に組成したファンド「gumi Cryptos Capital」は、約3,000万ドル(約32億円)規模で、投資先はDeFi(分散型金融)プロトコル、NFTマーケットプレイス(非代替性トークン)、ブロックチェーン関連企業など多岐に渡り、OpenSea、THETA、Celsiusなど計28社を対象とした。
gumiの連結子会社であるgumiCryptosを通じてgumi Cryptos Capitalに出資し、グローバル企業との戦略提携を図り、投資先との事業連携により収益基盤を構築してきたと説明。gumi Cryptos Capitalでは、順調に投資回収ができており、今後も継続的な投資回収が見込まれることから、今回、新たなファンド「gumi Cryptos Capital Fund II」を組成するに至り、回収した資金の一部を再投資していく方針であるとした。
同ファンドの商号は、「gumi Cryptos Capital Fund II,LP」、「gumi Cryptos Capital Fund II Parallel,LP」で、gumiの関連会社に当たり、事業内容は「ブロックチェーン領域及び暗号資産領域への投資等」とされている。また、同グループはリミテッド・パートナーとして、新たに組成するgumi Cryptos Capital Fund IIに15%程度の出資を行うことを想定しているという。現時点で具体的な投資先は明らかではない。
NFTとは
「Non-Fungible Token」の略称で、代替不可能で固有の価値を持つデジタルトークンのこと。ブロックチェーンゲームの「デジタルアイテム」交換などに用いられるのみならず、高額アート作品の所有権証明や、中古販売では実現の難しかった「二次流通市場」における権利者(クリエイター)への画期的な還元手段としても注目を集める。
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gumiの投資基準を明かす
同社の創業者で、現在は株式会社フィナンシェの代表取締役を務める國光宏尚氏は8日、仮想通貨・ブロックチェーンメディア「あたらしい経済」とCoinPostの共同YouTube番組「CONNECTV」に出演し、運用するファンドの投資基準について以下のように語った。
我々の投資コンセプトは明確で、ブロックチェーンであれば、ブロックチェーンならではのものを実現しているプロジェクトであること。
重要なのは、既存のデータベースを置き換えるものなのか、今までになかったイノベーションか。前者は10〜20%のコスト削減を求めたような合理的なサービスであるが、後者の方が、例えばビットコインなら「無」から数十兆円の市場規模になるなど”夢”がある。
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また、同社はファンドの運用だけでなく、国産NFTゲーム「マイクリプトヒーローズ(My Crypto Heroes)」を開発したことで有名なdouble jump.tokyoに2億円出資したり、仮想通貨取引所bitFlyerに出資しNFT事業において協業を発表したりと、仮想通貨・ブロックチェーンの関連企業への出資を積極的に行っていることでも知られている。
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