中国マクドナルドがNFTをリリース
中国のマクドナルドは8日、中国進出の31周年を迎えた記念品として、188個のNFT(非代替性トークン)をリリースすることを発表した。中国ではビットコイン(BTC)などの暗号資産(仮想通貨)が厳しい取り締まりを受ける一方、デジタル資産の一種であるNFTは隆盛している。
Have you heard? McDonalds China + Conflux + #NFTs = 🧡 #werelovinit https://t.co/erNBPpW2mF
— Conflux Network Official (@Conflux_Network) October 9, 2021
マクドナルドのNFT「Big Mac Rubik’s Cube」は、上海の新本社ビルの形状を反映したもので、従業員や消費者へのプレゼントとして配布される予定。中国当局の規制に準拠したブロックチェーンConflux上に構築されている。
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NFTとは
「Non-Fungible Token」の略称で、代替不可能で固有の価値を持つデジタルトークンのこと。ブロックチェーンゲームの「デジタルアイテム」交換などに用いられるのみならず、高額アート作品の所有権証明や、中古販売では実現の難しかった「二次流通市場」における権利者(クリエイター)への画期的な還元手段としても注目を集める。
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大手企業や公的機関もNFTへ参入
中国では、ビットコインなど民間仮想通貨への取り締まりは強化されたが、NFT市場は活況を呈している。アリババやテンセントなどの中国大手テクノロジー企業も、今年NFT取引プラットフォームを立ち上げた。
また、9月には2022年に杭州で開催されるアジア競技大会を記念する公式NFTトークンも発売。
大会の主催者が発行したもので、中国で公的機関がNFTをリリースする初の事例。聖火をモチーフにした2万個のNFTは、アリペイ(Alipay)上で1個39元(約680円)で発売され、即座に完売した。
こうしたNFTと中国外で取引されるNFTの大きな違いは、支払いにイーサリアム(ETH)などの仮想通貨ではなく、法定通貨である人民元が用いられている点だ。また、世界に広がるパブリックブロックチェーンではなく、集権型台帳に記録されているため、購入したNFTを外部(世界)の二次市場で売買することはできない。
Global Timesによると、ある業界関係者は「仮想通貨取引を伴わない限り、規制当局はNFTに寛容な態度を示す可能性がある」と話している。もし中国でNFTが規制の下に発展すれば、将来的にはデジタル人民元(DCEP)決済に対応するかもしれないと推測した。
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仮想通貨で取引されるNFTの将来は?
一方で、中国発のNFTにはバイナンススマートチェーンなど、仮想通貨の関係するブロックチェーンで展開されているコレクションも存在する。
We #Rivermen #NFT are so honor to be one of Binance NFT's first projects! @TheBinanceNFT pic.twitter.com/V7Wlsaby26
— Rivermen (@RivermenNFT) October 1, 2021
中国の伝統衣装などを着たキャラクターのNFTコレクション「Rivermen」や、カンフーをモチーフにしたNFTコレクション「Kungfu Hero」が代表例。購入にはイーサリアムなどの仮想通貨が必要となる。
NFT市場自体が比較的新しいものであるためか、中国ではまだNFTに対する明確な規制はない模様。ただ、中国政府がさらに取り締まり範囲を広げれば、仮想通貨によって取引されるNFTについては、今後障壁に直面する可能性も考えられる。