ネムが新しい船路へ
暗号資産(仮想通貨)Symbol(XYM)とネム(XEM)に関する重要情報について、今週を目処に順次発表されていくことがわかった。主要開発者の1人でコアデベロッパーのHatchet氏らが明らかにした。
「今週はネム及びシンボル史上、特別な1週間になる」とした上で、眠れるドラゴンが目を覚まし、フェニックスが降臨すると示唆した。
This week is an important week in both NEM & Symbol's history. For those of you who have been paying attention to our tweets and our GitHub, you might have seen a flurry of activity on both NEM & Symbol. pic.twitter.com/tKPhIDosAz
— Hatchet (@0x6861746366574) November 1, 2021
以下の重要点について、順次発表していく。
- ネムのオープンソース化とサブチェーン構想
- モザイク・マーケットプレイス「Garush」
- 統合ウェブ・モバイルウォレット「Hermes」
- 新たなパートナーと新体制の発表
- 今後のロードマップ
ネムがオープンソースに
まずHatchet氏は、20年9月にエコシステム(経済圏)の展望を打ち出した際の約束通り、ネムの「オープンソース化」を発表した。開発については今後数ヶ月続け、ウェブサイトや書類、SDK(ソフトウェア開発キット)なども更新していくと述べ、「ネムの歴史と文化は、保全されるべき」だとした。
プログラムのソースコードを一般公開することで、プロジェクトの自律分散性や独立性、透明性が強まるほか、企業、及びエンジニアのコスト削減や多様なユースケース事例などにつながる可能性が高い。
また、ネムノードのサブチェーン対応に関する依頼も行うとして、今週中に詳細を発表するとした。長期的には、「ネムを新たに誕生したシンボルチェーンとマージ(統合)し、互換性を持つサブチェーンとする予定」だとしたほか、研究・開発面でほかプロジェクトとの提携を示唆した。
これについて、テックビューロ創業者で元NEM財団理事の朝山貴生氏は、以下のような認識を示している。
まとめていうと、いわゆるフォークがあったプロジェクトのように価値が分散するのではなく、 #NEM と #SYMBOL はサブチェーン構想でそれぞれの役割を持って繋がり双方発展して行くことが公に示されたのです。また、NEMはオープンソース化され、新しい組織形態は完全にコミュニティによって決められる。
— Takao Asayama 🔗 朝山貴生 (@TakaoAsayama) November 1, 2021
新プラットフォームについて
さらに今回、新たなプラットフォームに関する情報も公開した。
Garushは、日本コミュニティ向けに開発された、クリエイター用のモザイク・マーケットプレイス。フルオンチェーンNFTプラットフォームの「NFT-Drive」の対応も視野に入れているという。
Garush is a mosaic marketplace for creators of all kinds, purpose-built for the Japanese community. It features onchain storage for PNG's, and we hope will feature plug-and-play support with NFT Drive. pic.twitter.com/Np1v5JI3ri
— Hatchet (@0x6861746366574) November 1, 2021
また、シンボル・ネム専用の統合ウェブ・モバイルウォレット「Hermes」も披露。長期的には、サブチェーンと流動性プールの管理に用いられるプラットフォームだと説明した。
Hermes is a unified web and mobile wallet for Symbol & NEM, and what will eventually become the backbone for managing subChains and liquidity pools. pic.twitter.com/Qb1e1U2cLv
— Hatchet (@0x6861746366574) November 1, 2021
新体制について
Hatchet氏は新体制に関して、今後のロードマップに加え、年内計画を明らかにするとした。パートナーやチームメンバーなどの発表も合わせて行うとしている。
なお、ネムの新通貨シンボル(XYM)は、国内だとZaif、bitbank、GMOコインに上場している。特にアルトコインの板取引サービスに定評のあるbitbankでは、上場直後の10月5日に取引高世界1位を記録した。