はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米リップル社、米で実用的な仮想通貨規制の枠組みを提案

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

既存の枠組みを活用

米リップル社は16日、米国における、より実用的な暗号資産(仮想通貨)規制のあり方について提案した。同社の提案は「その場しのぎの規制」ではなく、仮想通貨業界、市場そして消費者という利害関係者全てに、法的明確性を示すフレームワークを提供するものだと主張している。

同社は、まず規制当局と業界との活発な対話を含む官民連携の重要性を訴える中で、米連邦議会に提出された仮想通貨関連法案に言及。業界の実際の状況に即した規制整備のアプローチについて提案した。

また、既存の証券法と商品取引法に、デジタル資産の特性に基づいた新たな用語や仕組みを導入するための複数の法案を紹介。既存の金融規制の枠組みを活用しつつ、新たな金融イノベーションを規制に適応させる方法として提案している。

政策立案の中核は官民連携

リップル社は、米証券取引委員会(SEC)と商品先物取引委員会(CFTC)の委員、フィンテック企業、金融機関、中小企業の代表者で構成される作業部会の設置を義務付ける法案を紹介した。

超党派で提出された「イノベーション障害排除法」(Eliminate Barriers to Innovation Act)は、業界関係者と規制当局とのオープンな対話を促進することを目的としている。

官民が協力して仮想通貨・ブロックチェーンに関する合理的で包括的な規制の枠組みを構築することを目指す。すでに米下院を通過し、現在上院で審議中だという。

既存の規制を調整し活用

またリップル社は、仮想通貨固有の特性に合うように、既存の金融規制の枠組みを調整することで、規制の透明性と市場保護を実現できると主張。議会に提案された二つの法案について言及した。

一つは「証券明確性法」(Securities Clarity Act=SCA)で、デジタルトークンが「投資契約」に当たるかを判断する際に適用されるハウィーテストの曖昧さを解消するための法案だ。(証券法の範疇)

同法案では、「投資契約資産」という新たな用語を創設することにより、投資契約に関連して発行されたデジタルトークンが、有価証券の募集とは別個のものとして扱われるよう提案している。

ハウィーテストとは

ハウィーテストとは、米国で特定の取引が「投資契約」という証券取引の定義の一つに該当するかどうかを判定するテスト。

▶️仮想通貨用語集

もう一つの法案は、「デジタル商品取引法」(Digital Commodity Exchange Act=DCEA)で、デジタルトークンに証券法が適用されないと判断された場合を想定している。

リップル社はCFTCの商品市場規制の枠組みは、顧客資産の分離や国の破産制度に即した法的確実性など、顧客保護の仕組みも確立しており、デジタル商品市場の規制に適していると主張した。

DCEAは前出のSCAを補完するもので、CFTCに「デジタル商品取引所」の登録と監督の権限を付与する目的だという。

なお、この法案では、デジタル商品取引所のCFTCへの登録は任意とされているが、現在のように州ごとのライセンス申請ではなく、全米で取引所運営の許可が得られるため、オプトインの強い動機となるとリップル社は予想している。

セーフハーバーの創設

さらにリップル社は、米国の規制環境の不確実性がイノベーションを阻害し、仮想通貨・ブロックチェーン分野で「頭脳流出」を引き起こす可能性を指摘した。

そのため同社は、仮想通貨のイノベーションを促進し、明確で一貫性のある規制の枠組みを構築するために、サンドボックス制度を奨励すべきだと主張。SECのHester M. Peirce委員が提案した「セーフハーバー」制度創設に言及した。

規制サンドボックスとは、開発者や企業が革新的な試みを模索できるよう、一定の条件下で法的規制から免除されるもの。例えば、セーフハーバーの期間中は、開発者はネットワークの開発や製品の発売において、米証券法の登録条項から免除されることになる。

リップル社は上記の提案が個別にでも実施された場合、米国市場で消費者・投資家保護を維持しつつ、仮想通貨産業を国内に引き止めることにも寄与するだろうと結んだ。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/13 土曜日
14:05
米インタラクティブ・ブローカーズ、ステーブルコインでの口座入金を開始
ステーブルコイン入金を導入 ブルームバーグが報じたところによると、オンライン証券大手インタラクティブ・ブローカーズ・グループが、個人証券口座へのステーブルコインによる入金を可能…
13:35
仮想通貨業界団体ら、シタデルに反論 「DeFiは仲介事業者ではない」
DeFi教育基金など仮想通貨業界団体らが米SECに書簡を提出した。シタデル・セキュリティーズによるDeFi規制要求に反論し、自律的ソフトウェアは仲介者に該当しないと主張している。
11:55
ブラジル金融大手イタウ、3%のビットコイン配分を推奨
ブラジルの金融機関イタウがポートフォリオの1%から3%をビットコインに配分するよう推奨した。米国のバンク・オブ・アメリカやモルガン・スタンレーも最大4%の配分を提案している。
11:20
ファントムウォレットが予測市場機能を導入、カルシと提携
主要仮想通貨ウォレットのファントムが予測市場プラットフォームのカルシと提携し、ウォレット内で政治、スポーツ、文化イベントの契約を可能にする新機能を発表した。
10:25
Pyth Network、トークンの買い戻しメカニズム「PYTH Reserve」を導入
分散型オラクルPyth Networkが、収益の一部で仮想通貨PYTHを毎月買い戻す新メカニズムを導入する。DAOの資金残高の3分の1程度を購入に充てる予定だ。
09:20
テザー、イタリアサッカー名門ユベントス買収を提案
ステーブルコイン発行企業テザーがサッカークラブのユベントス買収を提案した。エクソール保有の65.4%株式を現金取得後、残る株式も公開買付けし、10億ユーロの投資を準備している。
08:30
テザー、自社株のトークン化や買い戻しを検討か
仮想通貨ステーブルコインUSDTなどを発行するテザー社は、自社の株式の流動性を確保するためにトークン化や自社株買いなどの手段を検討していることが報じられた。検討の背景が明らかになっている。
07:40
ソラナDEX大手ジュピター、7つの大型アップグレード発表 オンチェーン金融強化へ
ソラナ上のDEXアグリゲーター「ジュピター」がレンディングのオープンソース化、ステーブルコインジュプUSDローンチ、トークン検証システムVRFD拡張など7つの包括的アップグレードを発表した。
07:05
バンガード幹部がビットコインを投機的収集品と指摘、仮想通貨ETF取引解禁も慎重な姿勢
バンガードの責任者ジョン・アメリクス氏がビットコインを人気玩具ラブブに例え投機的資産と指摘。同社は仮想通貨ETF取引を解禁したが、独自商品提供や投資助言は行わない方針を維持。
06:35
ソラナ「ファイアダンサー」がメインネット稼働開始、100万TPS目指す
ソラナの新しいバリデータ・クライアント「ファイアダンサー」が3年間の開発を経てついにメインネット稼働を実現。1秒あたり100万トランザクションの処理を目指している
06:10
米ムーディーズがステーブルコイン格付けフレームワークを提案、準備資産評価へ
米大手格付け会社ムーディーズがステーブルコインを評価するための新たなフレームワークを提案した。ステーブルコインを裏付ける準備資産プールの各適格資産タイプを評価し、信用力に基づいて格付けを付与。
05:45
リップルやサークルなど5社、米連邦信託銀行免許の条件付き承認を取得
米通貨監督庁がリップル、サークル、ビットゴー、フィデリティ・デジタル・アセッツ、パクソスの5社に連邦認可信託銀行免許の条件付き承認を付与した。ステーブルコイン発行企業を連邦規制監督下に置く重要な一歩となる。
12/12 金曜日
16:19
ソラナ公式が「XRP登場」を発表 wXRPが同日ローンチ
ソラナ公式が12日、XRP統合を発表。ヘックス・トラストもwXRPのソラナローンチを同日発表し、1億ドル超のTVLを確保。レイヤーゼロ技術を活用したクロスチェーン機能で、ソラナDeFiでのXRP利用が実現へ。
15:10
Animoca Brands Japan、ビットコイン分散型金融「Solv Protocol」とMOU締結
アニモカジャパンはSolv ProtocolとMOUを締結し、企業のビットコイン保有・運用を支援するDAT領域で協力を拡大。BTCFi活用による財務戦略の高度化を目指す。
14:57
米CFTC、ポリマーケットなど4社にデータ規制で柔軟対応
米CFTCが予測市場運営4社にノーアクションレターを発行し、特定の記録保管要件を免除。業界全体の取引高は2025年1-10月で279億ドル(約4兆2000億円)に達し、急成長が続いている。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧