はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

暗号資産取引所CoinEx4周年 CEOが語る最新トレンドと今後のビジョン

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

4周年を迎えた取引所CoinEx

2017年に立ち上げられた暗号資産(仮想通貨)取引所のCoinExは、4周年に突入し、暗号資産市場の成長と共に拡大を続けてきた。

そこで今回、CoinExのHaipo Yang CEOにインタビューを行い、暗号資産のトレンドや規制への対応、次の10年におけるビジョンなどを語ってもらった。Yang氏はIT大手テンセントなどを経て、現在は大手マイニングプールであるViaBTCのCEOも務めている。

暗号資産のこれまでの変化、そして現在のトレンドについて聞かせてください

Haipo Yang氏:暗号資産業界は過去4年間で目覚ましい成長を遂げました。 昨年には、AMMのような革新的なモデルによって、DeFiセクターは洗練されていきました。今日の市場では、暗号資産は多くの投資家のポートフォリオになくてはならない要素になっています。今年、暗号資産の時価総額は3兆ドルに達し、2018年の4倍になりました。

暗号資産ユーザーが専門知識を蓄積するにつれて、短期的な投機家は少なくなり、暗号資産コミュニティがより本格的なものになってきています。

現在のフォーカスは、暗号資産を現実の世界にリンクするための、DeFi中心の財務モデルを構築することです。ユーザーがDeFiに集まるにつれて、コミュニティはイーサリアムのパフォーマンスの低さに直面しました。そのため、ArbitrumやOptimismなどのレイヤー2スケーラビリティソリューションが脚光を浴びています。また、Solana、Avalanche、Terraなどの新しいパブリックチェーンエコシステムも繁栄しています。

DeFiとは別に、ユーザー中心のWeb 3.0は、もう1つの焦点であり、DAOや一部のDIDプロジェクトなどの自律型ガバナンスの新しいモデルはかなりのプライオリティを与えられています。同時に、多くの主要なインターネット企業はメタバースの開発をフォローしています。実際、財務面で有利な面があるGameFiは、エキサイティングなメタバースのセグメントになる可能性もあります。 Play-to-Earnモデルについては、ゲームの経済的属性に関してまだ開発の余地があることは明らかです。

暗号資産ユーザーの動向をどのように捉えているでしょうか

Haipo Yang氏:昨年以来、アクティブな暗号資産ユーザーの数は指数関数的に増加しており、これは、取引量とDAUからも明らかです。さらに、多くのユーザーはDEX(分散型取引所)で取引する傾向があり、先月だけで合計1,000億ドル近くの売上高を記録しました。

多くのユーザーは、会話のトピックやステータスシンボルとしてのNFTにも魅了されています。これらのカルチャー主導のセグメントに加えて、他のトレンドトピックとしては、DeFi、新しいパブリックチェーン、レイヤー2スケーラビリティ、Web 3.0、およびメタバースに関連した暗号資産などがあるでしょう。

規制に対する考え、取引所の対応については

暗号資産への規制はステーブルコインを含め議論が進められてきた。Yang CEOは、規制は必ずしも悪いことではないと語る。

Haipo Yang氏:暗号資産の取引が直面している世界的な規制は、最も話題を呼んでいるトピックの1つです。市場が大きくなるにつれて、規制当局が暗号資産を無視することは困難になります。政府は暗号資産投資に関する政策を導入する可能性がありますが、規制は必ずしも悪いニュースではありません。

一部の規制当局が懸念を表明しているのは事実です。たとえば、SEC(米証券取引委員会)はビットコイン先物ETFの取引を承認しましたが、ビットコイン現物ETFの申請を拒否しました。SECは、暗号資産が取引所による価格操作の対象となる可能性があると考えているため、ビットコイン現物ETFには非常に注意が払われています。

一方で、相場操縦の対象となる市場は暗号資産業界だけではありません。たとえば、2021年初頭のGameStop事件の間、取引所、ブローカー、トレーダーを保護するために、ロビンフッドなどの米国のブローカーは、GMEを含む株式の取引を停止し、個人投資家が利用できないようにしました。大きな衝撃を与えたのは、彼らが所有者の許可なしに株を売った点です。

GameStop株では、従来の取引所もルールを恣意的に破壊し、いつでも取引を禁止する可能性があることを示しています。従来の金融システムと比較して、暗号資産が投資家に大きな脅威をもたらすとは考えていません。それどころか投資家は、ルールを遵守した、透明性のある暗号資産の取引所がより安心できることに気付くでしょう。

多くの国や地域では、暗号資産に関する規制の監視により、業界のコンプライアンスと透明性が向上しています。CoinExでは、さまざまな政府の法律だけでなく、規制も常に受け入れてきました。 CoinExは、これがより安全で安定した投資環境を提供し、確実性を向上させる唯一の方法であると考えています。

暗号資産が普及する上での課題とは

Haipo Yang氏:新規の暗号資産ユーザーは、業界の経験者の予想よりもアクセスしにくいと感じているかもしれません。そもそも、株式やそれを基にした商品と比較して、暗号資産はより高い学習コストを伴います。暗号資産の評価方法は、従来の金融商品よりも複雑で、保守的な投資家がメタバースプロジェクトのような資産を理解して管理することは非常に困難です。

したがって、彼らは、暗号資産取引所で取引するのではなく、信託やETFのようなアプローチを選択して暗号資産に投資する傾向があります。

そのほかにも、多くの初心者は暗号資産ウォレットを使おうとして、その難しさに直面します。また、初期には、業界の急激かつ大規模な成長に伴い、多くの暗号資産に関するスキャンダルがありました。それでも、暗号資産がより多くのユーザーを得るにつれて、これらすべての問題に対して解決策が示され、将来的には暗号資産が主流になると私たちは信じています。

取引所の今後のビジョンについて聞かせてください

Haipo Yang氏:暗号資産市場が拡大するにつれて、取引所は重要な役割を果たします。今後10年間で暗号資産は成長を続け、規制に準拠した透明性のある取引所により市場への参入障壁は低くなり、ユーザーは暗号資産をより迅速に受け入れ取引できるようになります。

これがCoinExの目標です。最高の金融商品とサービスを提供し、資産を安全に保つことで、最高のユーザーエクスペリエンスを提供することです。一方で、CoinExは、グローバルで存在感を持つ世界一の暗号資産取引プラットフォームを目指しています。私たちは暗号資産業界とともに成長することを決意しています

暗号資産の動向を今後、どう見ているでしょうか

Haipo Yang氏:場合によりますが、私の意見では、ビットコインのような資産は​​、その価値が多くの人によく知られているため、長期保有に適しています。その他の人気のある資産について、長期のキャピタルゲインまたは短期的な価値のどちらかを選択するのは、ユーザー次第です。

暗号資産業界は、その成熟度と専門化を段階的に目にしています。従来の金融と比較して、暗号資産の豊富な派生物には成長の余地がありますが、これらの金融商品はプロの投資家に適しているかもしれません。

私のアドバイスは、投資家はテクノロジーを学び、投資経験を豊かにする必要があるということです。これには時間がかかりますが、業界と一緒に成長できる投資家は、その無限の可能性から利益を得ると思います。

CoinExはどのような取引所でしょうか

Haipo Yang氏:CoinExは、4年前の2017年に設立された暗号資産取引所です。現在、スポット取引、契約取引、マージン取引、金融サービス、AMM、取引主導型マイニングなどの暗号資産サービスのポートフォリオを提供しています。

ユーザーの資産を保護しながら、イノベーションを維持することに焦点を置いており、たとえば、DeFiのインフラであるAMMとオーダーブックを組み合わせて、CoinExでは新しい暗号取引体験を提供しました。

また、CoinExはViaBTC Groupによってバックアップされています。私たちはより多くの国と地域でプレゼンスを拡大し、CoinExを世界最高の暗号取引プラットフォームにするために努力しています。

セキュリティについても、セキュリティを優先したチーム体制を築いてきたという。

Haipo Yang氏:元テクニカルエンジニアとして私はテクノロジーを大切にしており、チームに関してはセキュリティが最優先されています。取引所が安全でなければユーザーの資金は安全とは言えないため、システムセキュリティ、O&M(運用・メンテナンス)セキュリティ、およびウォレットのための一連の保護対策を持っています。

コールドウォレットとマルチシグニチャ戦略により資産の安全性は保証されており、これまでのところ、CoinExがセキュリティ違反でハッキングされたことはありません。

参考:CoinEx

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/06 月曜日
14:18
クオンタムソリューションズ、20カ月ぶり高値 イーサリアム財務戦略を拡大
クオンタムソリューションズ(2338)の株価が急伸。ETH保有量は322ETHを突破し、日本上場企業でトップのETH保有企業に。200億円調達で買い増し計画も進行中。
13:25
DAT企業資産が20兆円規模に拡大も懸念浮上、ボラティリティ依存が課題=VanEckレポート
VanEckは最新レポートでDAT企業の保有資産が20兆円規模に拡大したと報告した。ブームが継続する中、レポートはボラティリティ依存型のDAT企業の戦略の持続可能性に懸念を表明した。
13:15
スタンダードチャータード銀、2025年末にビットコイン20万ドル予想を維持
スタンダード・チャータード銀行が仮想通貨ビットコインの2025年末価格を20万ドルと予想している。ETF流入と米政府閉鎖を上昇要因に挙げた。
11:05
ビットコイン史上最高値更新、独歩高の背景に強気の投資家態度|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは5日、史上最高値を更新した。金融市場全体における「脱中央集権的リスクヘッジ資産」としてのBTC存在感を際立たせている。
10:20
メタマスク、最大級のオンチェーン報酬プログラムを開始へ 独自トークンとも関連か
仮想通貨ウォレットのメタマスクが大規模報酬プログラムを予定している。シーズン1のみで45億円相当のLINEA配布を予定し、独自トークンとの連携も示唆されている。
10/05 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、BTC20万ドル到達分析や米国でXRPなどのETF個別申請が不要になど
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン1700万円台後半に回復、米政府機関閉鎖で逃避資金流入|bitbankアナリスト寄稿
今週のビットコイン円相場は1775万円周辺まで反発。米政府機関閉鎖による逃避資金流入と利下げ期待の復活が支援材料に。ドル建て12万ドル回復で史上最高値更新の可能性を解説。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|自称「IQ276」投資家のBTCへの全財産転換に高い関心
今週は、自称IQ276の投資家によるビットコインへの全財産転換、米政府閉鎖による仮想通貨ETF承認手続き停滞、バイナンスによるビッグトレンド分析に関する記事が最も関心を集めた。
10/04 土曜日
13:30
仮想通貨強気相場を加速か? トランプ米大統領が最大2000ドルの給付金を検討
米国のトランプ大統領が関税収入を基に最大2,000ドルの国民給付金を検討している。コロナ禍では給付金がビットコイン上昇を後押ししており仮想通貨市場への影響が注目される。
11:40
ビットコインマイニング大手MARA、BTC保有量が1兆円に迫る
Maraが発表した9月の生産実績によると、218ブロックを獲得し前月比5%増を記録した。ビットコイン保有量は52,850BTCに達し、上場企業の中でストラテジーに次ぐ第2位の保有額。
11:05
ウォルマート傘下のワンペイ、仮想通貨取引機能を年内追加へ
ウォルマートが過半数を所有するフィンテック企業ワンペイが年内にモバイルアプリで仮想通貨取引とカストディサービスを開始すると報じられた。
10:15
ビットコイン現物ETFへの週間流入が3300億円到達、「アップトーバー」の兆しか
米国の仮想通貨ビットコイン現物ETFへの週間流入額が3,300億円に到達した。過去データから10月の上昇傾向「アップトーバー」が注目されている。
09:50
テザーなど、金トークントレジャリー設立で2億ドル調達へ=報道
テザーとアンタルファがトークン化ゴールドを蓄積するトレジャリー会社設立のため2億ドル以上の資金調達を協議中とブルームバーグが報じた。
08:30
ビットコイン円建て史上最高値更新、米政府閉鎖で逃避資金が集中|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは4日、円建てで史上最高値を記録。米政府の閉鎖によって「無国籍資産」としてのビットコインの存在感が強まり、投資家心理は極めて強気である。
07:50
コインベースが連邦信託認可を申請、決済サービス拡大の狙いで
仮想通貨取引所大手コインベースが3日に通貨監督庁に国家信託会社認可を申請したと発表した。カストディ事業を拡大し決済関連サービスを提供する計画で、銀行になる意図はないと明言。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧