仮想通貨市況
日本時間27日午前4時に控える米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合結果発表を前に、マーケットの不確実性が高まっている。インフレの高止まりが懸念される中、米連邦準備理事会(FRB)パウエル議長ら理事のスタンスに注目が集まる。
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また、ロシアによるウクライナ侵攻懸念を巡る地政学リスクの高まりも、不確実性を嫌う相場の重石となっている。すでにウクライナ全土への渡航禁止命令や海外大使館に避難命令が発令されたほか、北大西洋条約機構(NATO)の要請に備え米国が派兵検討するなど緊迫した情勢が続いており、投資家は神経を尖らせている。
NY原油先物価格(WTI)は7年ぶりの高値を付け、インフレへの警戒感が高まっている。新型コロナウイルスの変異種オミクロン感染拡大からの経済活動再開などが背景にあるとされるが、産油国であるロシアがウクライナの侵攻に踏み切れば、原油供給量にも支障が出るとの観測がある。
このような国際的なマクロ環境が、ビットコイン(BTC)など暗号資産(仮想通貨)に強い影響をもたらすようになって久しい。
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25日のビットコイン価格は、前日比+1.68%の412万円(36,200ドル)。
NYダウ株価が一時1100ドル安からプラ転するなど激しく乱高下。これに伴い、BTC価格も32,933ドルまで下落後に急反発。一時4,000ドル反騰した。
先物市場におけるビットコインのOI(未決済建玉)は、2021年9月水準まで低下している。Crypto Quantの投稿でventurefounder氏が指摘した。建玉低下は、大規模なロスカットリスクの減少を意味する。
StockCharts.comのシニアテクニカルアナリストであるJuliusde Kempenaer氏が指摘するように、昨年最安値(28,880ドル)及び、30,000ドル付近のサポートライン(下値支持線)は、2021年の最安値ゾーンであり重要なポイントだ。一時的な反発も見込めるが、問題は継続するかどうかだろう。
ナスダック指数など米株式市場は依然として高値圏にあるため、崩壊した場合は暗号資産(仮想通貨)に波及するおそれがある。
金融緩和による過剰流動性相場が始まったのは2020年3月。これを起点にすると21年11月までのナスダック指数は、上昇幅に対して20%程度の反落に過ぎず、十分調整しているとは言い難い。
売られすぎシグナル
悲観論が強まる一方、相場の反転シグナルも点灯し始めている。RSI(相対力指数)が2年ぶりの低水準まで下落した。
Crypto Fear & Greed Indexは、過去最低水準の12まで低下した。10前後の水準は、過去2年間では21年5月のアルトバブル崩壊(テスラBTC決済中止・中国全面規制)局面と20年3月のコロナ・ショック以外存在しない。
同指標は、ボラティリティ、市場のモメンタム、SNSの感情分析、ドミナンス、Googleトレンドから算出される。
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株市場市場、暗号資産(仮想通貨)市場ともに、すでに押し目買いが向かいやすい水準まで売り込まれていることから、FOMCがマーケットコンセンス内の通過であれば、一定の安堵感が広がり底入れを期待する押し目買いが入る可能性も考えられるが、万全を期すのであれば当面は様子見が無難か。
ボリンジャー・キャピタル・マネージメント創立者のジョン・A・ボリンジャー氏は、「暗号資産(仮想通貨)市場の底について考える時が来た」と言及。「見極めるために、リテスト後のエントリーが求められる」との考えを示した。
It's time to start thinking about a bottom in cryptos. However the ability to get outside the lower Bollinger Band repeatedly strongly suggests a retest of some sort will be needed. My plan is wait for a bottom and a bounce, then look for a retest as an entry. $btc, $eth, $ltc…
— John Bollinger (@bbands) January 24, 2022
同氏が考案した「ボリンジャーバンド」は、統計学の概念を応用することで移動平均線と標準偏差を組み合わせた有名なテクニカル指標として知られる。
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