はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン急落、相場の先行きを占うFOMCの展望は 仮想通貨・週次市況(bitbank寄稿)

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

今週(15日〜21日)の仮想通貨相場

これまで500万円前後を推移してきたビットコインは、今週に大幅な急落を見せた。450万円台にまで値崩れしている。


目次
  1. 各市場の騰落率
  2. bitbank寄稿

各指標の騰落率一覧

21日の終値時点の週間騰落率は、以下のようになった。

週間騰落率

月初来騰落率

月間騰落率

年初来騰落率

年間騰落率

(今週の騰落率は、先週の終値、今週の終値を用いて計算。月初来、年初来についても前の月、年の終値で計算)

(仮想通貨の価格は取引所コインベースを参照、各銘柄の価格はTradingviewを参照)

15日〜21日のBTCチャート

Tradingview

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

15日〜21日レポート:

今週のビットコイン(BTC)対円相場は480万円を巡り方向感に欠ける展開の後、急落を演じ21日正午時点で、450万円台中盤で推移している。

週末の相場は1時間足の200本移動平均線にサポートされ、490万円を維持していたが、週明けは米市場が休場で手掛かりに欠けるの中、ジリ安に転じた。18日には、Crypto.comがハッキング被害に見舞われETHが不正流出したと報じられ、相場は480万円を割り込むも、Intelが2月にマイニングASICをリリースすると伝わると、同200本移動平均線付近まで戻した。

一方、相場は戻り順調とはならず、19日に日経が軟調となるとBTCは前日の上げ幅を掻き消し、EU規制当局がPoWマイニング禁止を求めたことも相場の重石となり、470万円近辺まで下落した。

その後は、ハッシュレートが順調に推移する中で相場も底堅さを発揮し480万円水準を維持し、Googleのブロックチェーン部門設立や、20日のフィラデルフィア連銀製造業景気指数の上振れで株価の反発期待が生まれ、相場は490万円を回復する場面もあったが、19日にナスダック指数が高値から10%下落し調整局面に入ったことが材料視され、株価の下落に拍車が掛かると、BTCは連れ安とり急反落。足元では対ドルで心理的節目の4万ドルをも割り込んでいる。

【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】出所:bitbank.ccより作成

来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)まで4万ドル水準は死守すると見ていたが、ナスダックの調整局面入りがBTC相場の4万ドル維持にとどめを刺した格好だ。ただ、心理的節目を割り込んでも相場が下げ足を速める様子は現状確認されず、中途半端な値動きとも言える。FOMCを前に楽観している訳ではないが、テクニカル的にはRSIも30%を割り込んでおり、押し目買いが入り短期で綾戻しとなってもおかしくない。

注目のFOMCだが、米国債利回りのフラット化や株価の下落から鑑みるに、市場は再びタカ派的なサプライズが出ることを相応に警戒していると指摘される。現状では、四半期ごとに0.25bpの利上げが想定されるが、3月に0.50bpの利上げが決定される可能性もあり、今回の会合での一つの大きな焦点となろう。

12月のFOMC会合で金融引き締め方針に傾いたが、市場はこうした結果を織り込んでいたことからBTC相場には買い戻しが入った。今回も想定以上の引き締めペースの加速がなければ、相場が更に安値を切り下げる展開を避けられると見ている。

今回の会合では、この先の利上げペースや量的引き締め(QT)開始時期のヒントが出る公算も高く、相場の先行きを想定する上で今年最も重要なイベントの一つとなろう。

チャート的には、月足一目均衡表の基準線(36,429ドル≒414.5万円)を終値ベースで守れるか否かに注目している。

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

関連:bitbank_markets公式サイト

前回のレポート:ビットコイン値固めのフェーズか、マイナー利確の動きが出始め警戒も

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/31 水曜日
14:00
ブラックロックの2026年投資展望 AI投資が米株式市場を牽引、ステーブルコインは金融の架け橋に
ブラックロックの2026年投資展望レポートでは、AI関連投資が米国株式市場を牽引し、生産性向上で171兆円の経済効果が見込まれると分析した。また、38兆円規模に成長したステーブルコイン市場について決済システムへの統合が進み、トークン化された金融システムへの第一歩となると見ている。
12:00
2026年末のビットコイン価格はどうなる?有識者7人に予想を聞いた
ビットコイン2026年末価格予想を暗号資産(仮想通貨)業界の著名人7人が回答した。平均は12.3万ドルで約40%の上昇見込み。FRB政策、機関投資家参入、半減期アノマリー崩壊など注目ポイントを分析。強気派と慎重派の見解を比較し、相場の行方を占う。
11:00
仮想通貨TOP20と国内発トークン、25年の騰落率は
ドナルド・トランプ氏の米大統領就任やビットコインの最高値更新があった2025年。本記事では同年の時価総額上位銘柄と国内発プロジェクトのトークンの年間騰落率をまとめている。
10:00
激動の2025年 仮想通貨の時価総額トップ20、過去8年間における順位変動は
2025年はビットコインが12万ドルを突破した。仮想通貨に肯定的な米トランプ政権が始動した1年を終えるにあたり過去8年間において仮想通貨の時価総額の順位がどのように変動してきたかを振り返る。
12/30 火曜日
14:00
米カリフォルニア州の超富裕層への「5%資産税」に業界猛反発 仮想通貨起業家流出の懸念も
米カリフォルニア州で純資産10億ドル超の富裕層に5%課税する提案が行われ、Kraken創業者やBitwise CEOをはじめとする仮想通貨・テック業界リーダーが強く反発し、警告を発した。株式、不動産、仮想通貨などを対象とし、未実現の含み益にも課税される点が問題視されている。
14:00
コインベース・ベンチャーズが注目する2026年の仮想通貨4大トレンドとは
米最大手コインベースの投資部門コインベース・ベンチャーズが2026年に積極投資する4分野を発表した。RWA永久先物、専門取引所、次世代DeFi、AIとロボット技術など、次のブレイクアウトが期待される仮想通貨領域について紹介。
12:32
ビットマイン、イーサリアム買い増し 独自のステーキング・インフラも準備中 
ビットマインの仮想通貨イーサリアム保有量が411万枚に到達した。年末の価格下落を好機と捉え買い増しを行っている。2026年には独自ステーキング基盤も公開予定だ。
10:00
2025年の仮想通貨市場を重要ニュースから振り返る
2025年は仮想通貨を支持するドナルド・トランプ氏が米大統領に就任し、相場は米国の動向から大きな影響を受けた。本記事では、ビットコインの最高値更新など1年間の重要ニュースを振り返る。
09:50
仮想通貨投資商品、先週700億円超の純流出 XRP・ソラナは好調維持=CoinShares
仮想通貨投資商品から先週700億円超が流出した。CoinSharesは投資家心理がまだ完全に回復していないと分析した。一方で資産別ではXRPとソラナへの流入は好調だった。
12/29 月曜日
14:23
ビットコインは持続的上昇局面に?4年サイクル論争と機関投資家の影響力
Bitwise CIOマット・ホーガン氏が「ビットコインの4年サイクルは終焉し、持続的上昇局面に入った」と主張した。ハーバード大学など大手機関がBTCを保有し、個人投資家から機関への資産移転が進行。ボラティリティ低下の理由と、「階段を上りエレベーターで降りる」値動きパターンを専門家2人が詳しく解説。
13:35
AIや仮想通貨のショッピング活用進む Z世代が牽引か=Visaレポート
決済大手ビザの調査で、ショッピングにAIツールや仮想通貨を利用する消費者が増加していることが判明。特にZ世代が牽引していた。ステーブルコイン送金への関心も高まっている。
09:44
スベルバンク銀、ロシア初の仮想通貨担保ローン発行
ロシア最大の銀行スベルバンクが同国初の仮想通貨担保ローンを発行した。ビットコインマイニング企業に融資し、デジタル資産担保の仕組みを検証している。
12/28 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、MTGOXハッキング容疑者関連のBTC送金やearnXRPローンチなど
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン年末相場、値頃感から買い戻し期待も|bitbankアナリスト寄稿
今週のビットコインは方向感に欠け1400万円周辺で推移。26日のオプションカット通過後の動向が注目される。底入れには12月高値9.4万ドルの回復が条件だが、割安感から買い戻されやすいとbitbankアナリストが分析。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|Bybitの日本居住者向けサービス終了発表に高い関心
今週は、大手仮想通貨取引所Bybitの日本居住者向けサービス終了の発表、仮想通貨市場の調整局面、日銀の植田和男総裁の講演に関する記事が関心を集めた。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧