はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米下院議員、「ステーブルコインのイノベーション・保護法案」を起草

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「適格なステーブルコイン」を定義

米国のJosh Gotthiemer下院議員は15日、「ステーブルコインのイノベーション・保護法案」の草案を発表した。「適格な」ステーブルコインを定義して、他のより不安定な暗号資産(仮想通貨)と区別することで、消費者や投資家を保護することを目的とするものだ。

ステーブルコインとは

価格が常に安定している(stable)仮想通貨を指す。ステーブルコインは暗号資産の一種で、BTCやETH、XRPなど変動性のある資産とは異なり、米ドルなどに裏付けられその価値($1)を保つことが目的だ。米ドルの裏付けによるステーブルコイン(USDT・USDC)のほか、DAIやUSTといったアルゴリズムを利用するステーブルコインもある。

▶️仮想通貨用語集

法案は、適格なステーブルコインを、次のようなものとして説明している。

適格なステーブルコインを、要求があった時に、1対1で米ドルと交換可能な仮想通貨と定義する。また、2種類の適格な機関のいずれかが発行するものとなる。すなわち、銀行など、保険付きの預金を取扱う機関、あるいはそれ以外の適格なステーブルコイン発行者だ。

法案は、「システム上のリスク、詐欺、不正な資金調達を防止することに役立つ」ものだという。

法案の概要には、次のように書かれている。

ノンバンク(銀行以外)の適格ステーブルコイン発行者は、米ドル、米国債などの米国政府発行証券、および通貨監督庁(OCC)が適切とみなすその他の資産からなる準備資産を、少なくとも発行資産の100%をカバーできる範囲で維持しなければならない。

また、現金による裏付け資産は、連邦預金保険公社(FDIC)が保険を提供する口座に分離して保管する必要がある。

監督権限にも言及

最近では、行政機関だけではなく、米国議会もステーブルコインや、その他の仮想通貨の規制をテーマとして議論することが多くなっている。この草案も、セクターに立法的な注目が高まる中で、新たに発表された格好だ。

この法案の主な内容の1つは、ホワイトハウス主導のステーブルコインに関するワーキンググループが昨年発行した報告書に含まれる勧告を反映している。適格ステーブルコインの発行を「銀行または、その他の適格な発行者」に制限するという部分が、グループの提言を取り入れた部分だという。

関連米バイデン政権、ステーブルコインの政策提言レポートを公開

ただ現在のところ法案の内容は、「適格」ではない種類のステーブルコイン発行を妨げるものではなく、高い投資家保護を有するコインとそれ以外を区別することを趣旨としている模様だ。法案は、SECやCFTCが、適格ステーブルコインの条件には当てはまらないステーブルコインや、その他の仮想通貨を審査することはできるとしている。

さらに、適格なステーブルコインは、「証券でもデリバティブでもない」と定義した。このことは、適格ステーブルコインを、証券を規制するSECと、先物を規制するCFTCの規制対象から外す可能性も示唆している。

Gotthiemer議員の法案は、監督権限にも言及した。

通貨監督庁(OCC)が適格なステーブルコインの発行体に対する主な監督権限を持つという。また、連邦預金保険公社に、ノンバンクの発行体のステーブルコイン償還についての保険を管理する、ステーブルコイン保険基金を構築することも義務付けるとしている。

Gottheimer氏の法案は、まだ初期段階にあり、現在議会と仮想通貨業界から、草案についての意見を募集しているところだ。

関連「NFTを国の成長戦略に」自民党デジタル社会推進本部・平将明議員インタビュー

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/30 火曜日
14:00
米カリフォルニア州の超富裕層への「5%資産税」に業界猛反発 仮想通貨起業家流出の懸念も
米カリフォルニア州で純資産10億ドル超の富裕層に5%課税する提案が行われ、Kraken創業者やBitwise CEOをはじめとする仮想通貨・テック業界リーダーが強く反発し、警告を発した。株式、不動産、仮想通貨などを対象とし、未実現の含み益にも課税される点が問題視されている。
14:00
コインベース・ベンチャーズが注目する2026年の仮想通貨4大トレンドとは
米最大手コインベースの投資部門コインベース・ベンチャーズが2026年に積極投資する4分野を発表した。RWA永久先物、専門取引所、次世代DeFi、AIとロボット技術など、次のブレイクアウトが期待される仮想通貨領域について紹介。
12:32
ビットマイン、イーサリアム買い増し 独自のステーキング・インフラも準備中 
ビットマインの仮想通貨イーサリアム保有量が411万枚に到達した。年末の価格下落を好機と捉え買い増しを行っている。2026年には独自ステーキング基盤も公開予定だ。
10:00
2025年の仮想通貨市場を重要ニュースから振り返る
2025年は仮想通貨を支持するドナルド・トランプ氏が米大統領に就任し、相場は米国の動向から大きな影響を受けた。本記事では、ビットコインの最高値更新など1年間の重要ニュースを振り返る。
09:50
仮想通貨投資商品、先週700億円超の純流出 XRP・ソラナは好調維持=CoinShares
仮想通貨投資商品から先週700億円超が流出した。CoinSharesは投資家心理がまだ完全に回復していないと分析した。一方で資産別ではXRPとソラナへの流入は好調だった。
12/29 月曜日
14:23
ビットコインは持続的上昇局面に?4年サイクル論争と機関投資家の影響力
Bitwise CIOマット・ホーガン氏が「ビットコインの4年サイクルは終焉し、持続的上昇局面に入った」と主張した。ハーバード大学など大手機関がBTCを保有し、個人投資家から機関への資産移転が進行。ボラティリティ低下の理由と、「階段を上りエレベーターで降りる」値動きパターンを専門家2人が詳しく解説。
13:35
AIや仮想通貨のショッピング活用進む Z世代が牽引か=Visaレポート
決済大手ビザの調査で、ショッピングにAIツールや仮想通貨を利用する消費者が増加していることが判明。特にZ世代が牽引していた。ステーブルコイン送金への関心も高まっている。
09:44
スベルバンク銀、ロシア初の仮想通貨担保ローン発行
ロシア最大の銀行スベルバンクが同国初の仮想通貨担保ローンを発行した。ビットコインマイニング企業に融資し、デジタル資産担保の仕組みを検証している。
12/28 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、MTGOXハッキング容疑者関連のBTC送金やearnXRPローンチなど
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン年末相場、値頃感から買い戻し期待も|bitbankアナリスト寄稿
今週のビットコインは方向感に欠け1400万円周辺で推移。26日のオプションカット通過後の動向が注目される。底入れには12月高値9.4万ドルの回復が条件だが、割安感から買い戻されやすいとbitbankアナリストが分析。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|Bybitの日本居住者向けサービス終了発表に高い関心
今週は、大手仮想通貨取引所Bybitの日本居住者向けサービス終了の発表、仮想通貨市場の調整局面、日銀の植田和男総裁の講演に関する記事が関心を集めた。
12/27 土曜日
14:00
ジーキャッシュのシールドプール供給シェアが23%で安定、プライバシー採用が定着
仮想通貨ジーキャッシュのシールドプール供給の市場シェアが2025年初頭の約8%から23%前後で安定している。プライバシー採用指標は依然として安定しておりプライバシー保護取引への持続的な関心を示している。
13:25
金融庁、仮想通貨ETFの導入に向けた税制改正──暗号資産取引の課税見直しと新たな可能性
金融庁が2026年度税制改正の資料を公開した。暗号資産取引を総合課税55%から申告分離課税20%へ変更することに加えて、ETF解禁や繰越控除などについても挙げられた。
11:10
KLab、ビットコインとゴールドを購入開始 「岐路に立つBTC」と分析
東証プライム上場のKLabが25日にビットコインとゴールドの購入を開始。AIを活用した市場分析レポートの不定期発刊も開始した。
10:05
ミームコイン市場は2025年に60%下落、「TRUMP」発行から始まった一年を振り返る
ミームコイン市場は2025年に60%下落した。トランプ氏による独自仮想通貨「TRUMP」発行や、ドージコインETF誕生など変化の激しかった一年を解説する。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧