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ビットコイン今年初のマイナス難易度調整、イーサリアムの累計バーン量200万ETH目前に CoinPost週次データレポート Vol.45

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

3月の仮想通貨動向

出典:Tradingview

出典:Tradingview

時価総額TOP20の騰落率

時価総額上位銘柄の週間騰落率は以下の通り。(6日時点:ステーブルコイン除く)

  • テラ(LUNA)+8.91%
  • コスモス(ATOM)+5.15%
  • バイナンスコイン(BNB)+4.02%
  • ビットコイン(BTC)+1.88%
  • リップル(XRP)+0.55%

参照:CoinMarketCap

関連:2015〜2020年、仮想通貨「時価総額TOP20」の顔ぶれと変化

ビットコインのオンチェーン・データ

ビットコイン(BTC)関連の注目のオンチェーンデータは以下の通り。

難易度調整

ビットコイン・ネットワークは4日、-1.49%のマイナス調整で難易度調整を完了した。2022年に入り、初のマイナス調整となった。

出典:btc.com

難易度調整とは

過去2016ブロックで実現したブロック生成時間を基準として、算出されるハッシュレートの推定値から次回2016ブロックの生成時間10分になるように調整する仕組み。平均で2週間に1回難易度が変更される。

▶️仮想通貨用語集

取引所預入残高の低下続く

仮想通貨分析サイトSantimentはビットコインの取引所預入残高が引き続き低下していると指摘。過去26週間の内、21週間は取引所のBTC残高は出金が続いていると分析した。

特に、直近30日間ではビットコインとともにテザー(USDT)の取引所預入残高が急激に減少傾向にある。

長期保有

オンチェーンアナリストのOn-Chain College氏はビットコイン供給量の75.8%が最低6ヶ月間は移動していないと指摘。長期目線の強気な保有者が約1440万BTCを保有していると分析した。

一方、0.1BTCから1BTCを保有する仮想通貨アドレス群の保有総量は、過去最大の78万BTCに到達した。過去1ヶ月間では、46万円〜460万円(4000ドル〜40,000ドル)相当のビットコインを保有するアドレス群が急速に成長している。

投資家センチメント

また、オンチェーンアナリストのPhilip Swift氏はビットコインの恐怖指数(Fear&Greed Index)が再び「極度の恐怖(総悲観)」領域に入ったと指摘した。

恐怖指数とは

正式名称は「Fear & Greed Index」(恐怖と強欲の指標)。ビットコインおよび仮想通貨投資家のセンチメントを可視化したもので、過度な恐怖はビットコインが過小評価、過度な強欲はBTC価格が本質的価値を上回っている状況にあることを表す。

ボラティリティやモメンタム、取引量およびSNSのセンチメント分析、ドミナンス(市場占有率)やGoogleトレンドなどを基に算出される。

▶️仮想通貨用語集

クジラの急増ではない?

ブロックチェーン分析サイトGlassnodeの共同設立者であるRafael Schultze-Kraft氏は、先週確認された1,000BTCを保有するアドレスの急増はラップドビットコイン(WBTC)のカストディウォレットによる資産移動だったことが判明したと説明。クジラ(大口投資家)の買い増しではなかったと訂正した。

一方で、100BTCから10,000BTCを保有するアドレス群の保有総量は2月6日以降、14,000BTC増加。これらの大口投資家は総額916万BTCを保有しているという。

機関投資家、ビットコインに着目

一方で、Glassnodeの共同設立者であるNegentropic氏はグレースケール社のビットコイン投資信託(GBTC)は機関投資家からの需要が高まっていると指摘。同商品は約30%のディスカウント(マイナスの価格乖離)が続いているが、個人投資家の貯金、収入などは総じて低下中であるため、機関投資家の参入を指していると考察した。

米投資大手ARK Investment社は550億円相当のGBTCを保有しているほか、モルガンスタンレーは430億円分を保有。世界的な金融財閥のRothschild Investmentも8億円相当の資金をGBTCに投資している。

関連: 米Rothschild Investment、ビットコイン・イーサリアム投資信託の保有量増やす

カナダのビットコインETF需要

このような傾向は米国のみならず、カナダでも確認されている。

カナダのビットコイン現物ETFは過去3日間で2,409BTC分の資金流入を記録。21年11月以降、ETFの運用額は41%増加しているという。

ウクライナの仮想通貨寄付

仮想通貨分析サイトCryptoQuantは5日、ウクライナ政府への仮想通貨寄付に関する指標を公開。8万人以上の寄付者から総額3600万ドル(41億円)の仮想通貨を受け取ったことが確認されている。

ウクライナ政府はビットコイン、イーサリアムのほか、テザー(USDT)やUSDコイン(USDC)、ダイ(DAI)などを受け付けている。

先週末にはウクライナ政府がこれらの寄付を活用して軍需品を購入する方針をデジタル変革省のAlex Bornyakov副大臣が明らかにした。

関連:ウクライナ政府、17億円分の仮想通貨寄付金で軍需品を調達

イーサリアムのオンチェーン・データ

イーサリアム(ETH)関連の注目のオンチェーンデータは以下の通り。

ETH2.0 ステーキング額

ステーキング額:979万ETH(前週比+18万ETH)

出典:beaconcha.in

関連:仮想通貨ステーキングとは|初心者でもわかる「報酬」の仕組み

新規ETHアドレス

オンチェーンアナリストのAli Martinez氏はイーサリアムの新規アドレス発行数が21年11月以降、減少傾向が続いていると指摘。ETH価格にとっては厳しい状況だと述べ、この数値が急増すれば強気シナリオが期待できると考察した。

バーン数

イーサリアムネットワークの週間バーン(焼却)量は前週比で+32,783ETH増加。通算の累計バーン量は195万ETHに達している。

参照:Watch the Burn

DeFi(分散型金融)

DeFiプラットフォームのTVLは6日時点で1,924億ドル(22.1兆円)だった。

出典:DeFi Llama

TVL(Total Value Locked)は、DeFiプロトコルへ預入れされた仮想通貨資産の総ロック額を指す。

クリプト指標

       
日程 指標

3/8

Celo(CELO)エスプレッソ・ハードフォークを実施へ

3/8

Kava(KAVA)Kava 10のリリースを発表へ

前回の週次レポートはこちら:ビットコイン保有アドレス数は過去最高更新、急落相場も一部クジラは買い増し継続

重要ファンダ情報などのクリプト指標カレンダーは、CoinPostアプリ(iOS)、TAOTAOアプリ(iOS/Android版)で好評配信中。

関連:クリプト指標導入「CoinPostアプリ」の使い方をトレーダー目線で解説|寄稿:Bit仙人

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注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/28 日曜日
11:30
ビットコイン相場は中期的には下降チャネル内での揉み合い続くか|bitbankアナリスト寄稿
ビットコイン半減期を終え1000万円周辺で推移する相場をbitbankのアナリスト長谷川氏が分析。ビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|BTCの半減期完了に高い関心
今週は仮想通貨ビットコインが半減期を迎えたこと、QCP Capitalによる半減期後の相場分析、イーサリアムの証券性などを巡りConsensysが米SECを提訴したことに関する記事が最も関心を集めた。
04/27 土曜日
21:00
OKCoinJapan 5月にオプティミズム(OP)取扱い開始へ
OKCoinJapanが暗号資産(仮想通貨)オプティミズム(OP)の取扱いを開始へ。イーサリアムのレイヤー2ソリューションとして、その技術はCoinbaseが支援するBaseやバイナンスのopBNBの基盤に使用されている。OPのユースケースや今後の展望も言及。
17:20
機関投資家のDeFiリスク管理を強化、Fireblocksの新セキュリティ機能
FireblocksがDeFi製品にdApp ProtectionとTransaction Simulationを追加。リアルタイム脅威検知と安全なトランザクション実現で、機関投資家のオンチェーン活動をサポート。
13:00
BAYCで知られるYuga Labs、事業再編でチームメンバー削減 
Yuga Labsは、事業再編の一環としてチームメンバーの一部を削減した。「より小規模で機敏でクリプト・ネイティブなチーム」にする意向だ。
10:30
米国で仮想通貨発行の推奨事項5ヶ条、a16z明かす
大手ベンチャーキャピタルa16zは、米国で仮想通貨トークンを発行する際の推奨事項を挙げた。特に証券性など米SECをめぐる対処を中心としている。
09:30
ビットコインRunesデビュー1週間、200億円以上の手数料生み出す
手数料については、ミーム仮想通貨取引への高い需要が原因で、4月初めの5ドルから平均40ドルまで高騰している。ビットコインのマイニング報酬が半減し、収益が大幅に減少する見通しとなっていた採掘業者にとっては朗報だ。
08:00
半減期後のBTCのリターン、Nansen主席アナリストが分析
半減期後の仮想通貨ビットコインのリターンを、ブロックチェーン分析企業Nansenの主席リサーチアナリストが分析。半減期後250日までが最もリターンが高いという。
07:30
円安で1ドル158円台に、米ハイテク株高 来週FOMC金利発表|金融短観
本日の米国株指数は反発。エヌビディアやアルファベットなど大手IT株がけん引役となった。前日発表の米1-3月期GDPは予想を下回って悪材料となっていたが、昨夜発表の米3月PCEデフレーターはほぼ予想通りだった。
05:55
パンテラ、FTXの仮想通貨ソラナを追加取得
FTX破産財団はこれまですでにロックアップされた仮想通貨SOLの約3分の2を手放した。その多くは4年後に完全にアンロックされる見込みだ。
04/26 金曜日
14:22
「ミームコインは危険なカジノのよう」米アンドリーセン・ホロウィッツCTOが警鐘鳴らす
米大手VCアンドリーセン・ホロウィッツの エディ・ラザリン最高技術責任者は、ミームコインを「危険なカジノ」に例え、仮想通貨エコシステムから「本物の起業家」を遠ざける可能性があると主張した。
14:00
米FBI、マネロン防止ルール非遵守の仮想通貨サービスに注意喚起
米連邦捜査局は、マネーロンダリング防止基準を遵守していない仮想通貨送金サービスを利用しないよう、アメリカ国民に対して呼びかけた。
12:55
BTC半減期後に最初に採掘されたSatoshi、3億円超で落札
仮想通貨ビットコインの半減期後に最初に採掘されたSatoshiがオークションで3億円超で落札。Ordinalsの誕生によって、今はレア度の高いSatoshiに需要が生まれている。
12:32
ビットコインの反騰失速、ブラックロックのETF(IBIT)への資金流入が初めて途絶える
暗号資産(仮想通貨)市場では、自律反発のビットコインが日足50SMAを抜けられず再反落。ブラックロックのビットコインETF「IBIT」への資金流入は、ローンチ後71日間で初めて途絶えた。
10:15
著名な「Buy Bitcoin」のサイン、1.6億円で落札
「Buy Bitcoin」と書かれた著名な法律用箋が、オークションで1.6億円で落札された。仮想通貨ビットコインで入札され、正確な落札価格は16BTCである。

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