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米議員ら、デジタルドル技術の開発と試験を求める法案提出

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

リテール取引用デジタルドルの開発求める法案

米国議員らは28日、デジタルドルの技術を開発し、試験的に運用するよう米財務省に指示する法案を提出した。

この「電子通貨および安全なハードウェア法」は「Eキャッシュ法」とも呼ばれ、キャッシュ(現金)の持つプライバシー性を再現するようなデジタルドル技術を求めている。具体的に技術とは、リテール取引用のデジタルドルを運営するための、ソフトウェア、ハードウェア、ネットワークを指す。

スティーブン・リンチ下院議員(民主党)が主導するもので、他に4人の議員がスポンサーとして名前を連ねた。

財務省に権限与える

この法案の特徴の一つは、連邦準備制度(FRB)ではなく財務省に権限を与えていることだ。

これまで米国において、中央銀行デジタル通貨(CBDC)をめぐる議論では、FRBが担当した場合、リテール口座を扱えるかどうかという問題が浮上していた。

FRBは、銀行など主要金融機関向けの口座を保有しているが、それ以外のすべての者(個人、企業、小規模金融機関)は、仲介機関を通じてFRBの台帳にアクセスする仕組みであるからだ。

Eキャッシュ法案の起草に関わった、ウィラメット大学法学部のローハン・グレイ助教授は、仮想通貨メディアThe Blockに次のように語っている。

「FRBはリテール・サービスを行う能力がないため、リテール型CBDCを提供できない」という意見をよく耳にする。確かに、FRBはそうした能力を持たないかもしれないが、他の政府機関は、そうした能力を持つ可能性がある。

なお、この法案は、CBDCとはまた違った形で電子通貨を模索する方針のようだ。この法案の下に試験運用されるデジタルドルはFRBその他政府機関が発行体となる「CBDCとは区別される」と規定している。

CBDCとは

各国・地域の中央銀行が発行するデジタル化された通貨を指す。「Central Bank Digital Currency」の略である。仮想通貨との大きな違いは、CBDCは法定通貨であること。通貨の管理や決済等においてコスト削減や効率性向上が期待できる一方で、個人情報やプライバシーの保護、セキュリティ対策、金融システムへの影響など考慮すべき課題は多い。

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台帳技術を用いないことを規定

Eキャッシュ法の、他の特徴としては、分散型台帳技術を使わずに、ドルをデジタル化することを掲げていることだ。

法案は、財務省がデジタルドルの試験運用を行うシステムについて、「共通台帳あるいは分散型台帳技術を用いないもので、デジタルドルの作成、流通、保有、決済を目的とした、安全なハードウェアベースのアーキテクチャ」としている。

その他の内容としては、以下のようなものが盛り込まれた。

  • マネーロンダリング防止法、顧客身元確認法、テロ対策法などに関して、デジタルドルは実際の通貨と同様に規制される。
  • 障害者、低所得者、インターネットアクセスが限られている地域など含め普遍的に使いやすい技術を優先する。
  • できるだけオープンソースライセンスの技術を優先し、公的資金による研究や技術を適切なオープンソースライセンスで公開する。
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