スターアトラスとザ・サンドボックスの連携
暗号資産(仮想通貨)市場の代表的なメタバース(仮想空間)プロジェクトでNFT(非代替性トークン)ゲームとして期待されるスターアトラス(Star Atlas)とザ・サンドボックス(The Sandbox)は28日、コラボレーションイベントを開催することを発表した。
コラボレーションの最初のステップとして「スターアトラスVoxEdit」というコンテストが開催される。受付開始は5月2日午前9時(日本時間)、終了予定は5月16日午前8時59分。
このコンテストに参加するザ・サンドボックスのユーザーは、スターアトラスのメタバースにある3つの銀河系(ONI、Ustur、MUD)のいずれかを訪れ、発見した各派閥(Faction)の住人のポートレートを作成して提出する。イベントを通じてユーザーの乗り入れが期待できると共に、ボクセルベースの動的NFT(非代替性トークン)を作成できるザ・サンドボックスの無料ソフトウェア「VoxEdit」の利用促進を図る。
成果物はザ・サンドボックスとスターアトラスの両陣営によって審査され、結果は6月11日に発表される。上位入賞者4名には賞金総額1,500万円に相当する計50,000 SAND(ザ・サンドボックスのゲーム内通貨)と、スターアトラスの豪華な宇宙船NFTが贈られる。
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メタバースの可能性を拡げる
ザ・サンドボックスとスターアトラスのコラボレーションは、ソラナ(SOL)とイーサリアム(ETH)という異なるブロックチェーンを基盤とする異なるメタバース間で相互運用性が試行されるモデルケースとしても注目される。
両者は新興のメタバース市場の可能性を押し広げる点で目的が一致しているという。スターアトラスの主要な開発企業であるATMTA, Inc.のMichael Wagner共同設立者は以下の様に述べている。
私たちが今日築いた架け橋は、デジタル世界で今後作り出される無限の体験をシームレスに探求するためのインフラとして役立つだろう。
ソラナを基盤とするスターアトラスは、ゲームエンジンにUnreal Engine 5を採用した高品質な映像を特徴とする次世代メタバース。開発途中にあるため完成形ではないがゲームの一部は既にリリースされており、宇宙船を含むNFTは累計260億円(2億ドル)近い収益を上げている。
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一方のザ・サンドボックスは、ボクセルアートのアバターや建物などを組み合わせて遊ぶユーザー主導の「ゲームメイキングプラットフォーム」。所有する土地(LAND)やデジタルアイテム、キャラクターをイーサリアムチェーン基盤のNFTとして売買できるのが特徴だ。
ザ・サンドボックスはこれまで200以上の有名ブランドらとのパートナーシップを実現してきた。パリス・ヒルトン、スヌープ・ドッグといった著名人をはじめ、アディダス、グッチ、ウォーキングデッド、といった一流ブランド・プロジェクトをゲーム内のアバターやファッションアイテムとして利用可能になっている。
今回スターアトラスもこれに加わり、プレイヤーがザ・サンドボックス内で独自の体験を作成できるようになる。
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