WebX完全ガイド
TOP 新着一覧 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

今後10年で仮想通貨はメインストリームに、必要な6つの課題|英大学とeToro共同研究

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

新たな報告書
世界トップレベルの大学の一つインペリアル・カレッジ・ロンドンと証券、仮想通貨の取引プラットフォームを提供するeToroは共同で研究を行い仮想通貨に関する報告書を発表しました。その中で、仮想通貨が今後10年間で商品やサービスの支払い手段として普及すると記述されており、肯定的な内容となっています。
通貨としての3つの機能と6つの課題
仮想通貨が通貨として機能するためには、スケーラビリティ、実用性、規制などの問題があると指摘されています。その一方で、あらゆる金融システム、金融資産を一新する可能性があることも主張されています。
Hotmailとは
HotmailはMicrosoft社が提供しているWebメールのサービスのことです。無償で利用でき、アカウント登録も容易にでき、容量もあまり取らないなどの理由から普及しました。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

新たな調査報告書

イギリスの公立研究大学であり、世界トップレベルの大学の一つとして有名なインペリアル・カレッジ・ロンドンおよび、証券、仮想通貨の取引プラットフォームを提供するeToroは共同で研究を行い、7月9日に、「仮想通貨:信頼と普及の壁を乗り越える(原題:Cryptocurrencies: Overcoming Barriers to Trust and Adoption)」という題の調査報告書を発表しました。

eToroイギリスの運営ディレクターを務める Iqbal V. Gandham氏(以下、Gandham氏)は、現時点での、国際送金が非常に難解で、高価であることから、仮想通貨の国際送金としてのユースケースが、仮想通貨自体をメインストリームに押し上げるきっかけとなる可能性があることを示唆しました。

そして、調査報告書内では、ビットコインおよび、仮想通貨が、今後10年間で商品やサービスの支払い手段としてメインストリームに普及すると記述されています。

通貨としての3つの機能と6つの課題

一般的に、通貨には、3つの機能が備わっている必要があり、国際決済銀行(BIS)のゼネラルマネージャーを務めるAgustin Carstens氏などは、以前から仮想通貨がその3つの機能を満たしていないとして批判的な考え持っていました。

しかし、報告書内で、インペリアル・カレッジ・ロンドンのWilliam Knottenbelt教授(以下、Knottenbelt氏)および、インペリアル・カレッジ・ビジネススクールのZeynep Gurguc氏は、通貨の3つの役割を以下のように記述し、仮想通貨がその内の「価値の保存」としての役割を既に果たしていることを言及しました。

  • 価値の保存:個人が自身の購買力をいつ使うかを決められる

  • 支払い手段:現物交換経済における非効率さを排除し、商品、サービスの取引を促進する

  • 価値の尺度:経済システムにおいて価値の尺度として機能する

そして、論文内では、残りの2機能である「支払い手段」、「価値の尺度」を満たすために、仮想通貨は、以下の6つの課題に直面していることを主張しました。

1.スケーラビリティ

ブロックチェーン上で発行される仮想通貨は、現時点で、多大な取引量を処理するように開発されていません。

よって、さらなる発展に向けて、スケーラビリティを解決することに焦点を当てていくべきであると言えるでしょう。

2.実用性

あらゆる発明のメインストリームへの普及において、顧客目線に立ったデザインは必要不可欠です。

しかし、現時点で、仮想通貨は非常に複雑で専門的な知識を必要とします。

3.規制

現時点で、仮想通貨関連の規制は、国によって異なっているため、さらなる普及に向けて世界基準での統一された規制が必要になってきています。

4.ボラティリティ

全ての法定通貨も価格変動を起こしています。

しかし、現時点での仮想通貨のボラティリティは、価値の保存としての機能を妨げようとしています。

よって、完全な価値の保存としての機能を実現するため、ボラティリティの収束が求められています。

5.インセンティブ

あらゆる新興金融システムにおいて、報酬システムが行動にどのような影響を与えるのかを考慮することは非常に重要になってきます。

もし、これが適切に整備されなかった場合、そのシステムは悪意のある人々に操作されてしまうのです。

6.プライバシー

ブロックチェーンは、透明性を持ち、事実を証明することができます。

そして、異なるユーザー毎に、異なるレベルのプライバシーが提供されているのは、魅力的であると言えるでしょう。

この状況を維持することができなくなれば、一部のユーザーは仮想通貨から離れて行ってしまうと考えられています。

既述の通り、仮想通貨には未だ多くの課題が残っていますが、Knottenbelt氏は、仮想通貨の成長性が非常に速いことから、今後ブロックチェーン技術が、現時点で先駆的であると考えられている、あらゆる金融システム、金融資産を一新する可能性があることを主張しました。

さらに、eToroのGandham氏も、最初のEメールが1971年に台頭してから、Hotmailによって顧客目線に立ったインターフェイスが開発されるまで、30年の年月が掛かったことから、未だ開発から8年しか経っていないビットコインは、今後も成長の余白を多く残していることを示唆しています。

このように、世界的に有名な大学であるインペリアル・カレッジ・ロンドンが仮想通貨分野の研究に着手し、肯定的な内容の調査報告書を公開したことは、市場にとって非常にポジティブなニュースであると言えるでしょう。

CoinPostの関連記事

アリババ傘下アリペイ運営企業がブロックチェーンをビジネスの中核の一つと位置付ける
アリババグループの傘下でアリペイを運営するアントファイナンシャル社は、ブロックチェーン技術をビジネスの中核に据え、プラットフォームに導入する方針を強調。独自コンソーシアムチェーンの開発にも焦点を当てる。
台湾の金融庁が語る:ブロックチェーン発展に向けた『4つの原則』
台湾史上最大規模のブロックチェーンイベント「Asia Blockchain Summit」が7月2日〜3日で開催されました。国家発展委員会主任委員、陳美伶氏は台湾はエネルギー分野においてブロックチェーンの技術参入が必要と語りブロックチェーンの重要性を強調しました。
Google Newsでフォロー
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/01 土曜日
13:15
ハイパーリキッドHIP-4、パーミッションレス予測市場をテストネットで有効化
分散型取引所ハイパーリキッドは、誰でも予測市場を作成できる機能をHIP-4のテストネット上で有効化したと発表した。ポリマーケットやカルシとの建玉規模の違いも解説する。
11:12
ビットコイン中心から転換したストラテジー、みずほなど複数証券会社が評価
ストラテジーがビットコイン一辺倒の資金配分から現金積み増しへ転換したことを、TDカーウェンやベンチマークが評価。両社は優先株の額面回復が経営の最優先事項だと分析している。
10:15
イタリア中央銀行、ステーブルコイン送金にコスト優位性なしと結論
イタリア中央銀行がステーブルコイン送金の実証実験結果を公表。伝統的な送金手段と比べ体系的なコスト優位性は確認できなかったとしている。
09:45
FIFAワールドカップ、予測市場での取引が3兆円規模に 公式NFTも盛況
チェイナリシスが2026年W杯が予測市場にもたらしたインパクトを分析。取引総額200億ドル規模となった。FIFA公式NFTプラットフォームでは10万人超がチケット購入権を取得した。
08:15
米財務省がイラン企業2社に制裁措置、デジタル資産決済による制裁回避も主張
米財務省は、イラン関連の新たな制裁措置を発表。今回のホルムズ海峡における制裁の要因となった活動には、デジタル資産の決済による制裁回避も含まれるとしている。
07:15
7件のビットコイン清算連鎖事例、価格の予兆信号は事象ごとに相違=研究レポート
研究者が7件のビットコイン無期限先物清算連鎖を分析した結果、相場崩壊の予兆信号は事象ごとに異なり、共通する指標は注文フロー変動の低下のみだったことが分かった。投資家は単一事象の予兆パターンを過信すべきでない。
06:35
暗号資産取引所BTCBOX、8月3日から段階再開へ
BTCボックスが運営する暗号資産取引所BTCBOXは、長い間停止していたサービスを8月3日から段階的に再開する。ログインにはパスキー認証、日本円出金には2段階認証が必須となる。
06:15
テザー財務報告書、ビットコイン冬相場でステーブルコインの超過準備金が半減
ステーブルコイン発行大手テザーは2026年第2四半期の決算で、資産が負債を上回る超過準備金が82億ドルから41億ドルへと半減したことを開示した。ビットコインや貴金属の評価額低下が背景にある。
05:50
ビットコイン専門ウォレット『コールドカード』流出被害が110億円相当に、ギャラクシーが算出
ギャラクシー・リサーチは、コールドカードの脆弱性に関連する流出被害が1196件のアドレスから1082.65BTC、110億円相当に達したと分析。自己管理型の利用者への影響が大きいことが明らかになった。
05:00
USDC発行企業サークル、ニューヨーク州から信託免許を取得
サークルがニューヨーク州金融サービス局から限定目的信託免許を取得したと発表した。ステーブルコインUSDCの発行体制強化に向け、規制対応をさらに深める。
07/31 金曜日
17:29
レイ・ダリオ、ビットコインは1%保有継続 増刷不可も量子リスクに警戒
米著名投資家レイ・ダリオ氏が英ポッドキャストで、自身のポートフォリオにおけるBTC比率が約1%のまま変わらないことを明らかにした。増刷できない強みを認めつつ、量子コンピューターや政府による監視・課税のリスクにも言及している。
15:32
アルトコイン相場、ビットコインから切り離され値動きに=ウィンターミュート
ウィンターミュート(Wintermute)は30日、2026年上半期のOTCフロー報告書を公表した。機関投資家の現物取引比率が過去最高の72%に達し、オルトコインのオプション取引高は半期比約3.4倍に拡大。銘柄の集中と長期保有の傾向を分析した。
14:20
ビットコイン長期保有者供給、月間21万7000BTC増=アナリスト
オンチェーン分析家ダークフォスト氏によると、ビットコインの長期保有者供給は12月以降増加が続き、直近は月間平均21万7000BTCのペースまで加速。強気相場時とは逆の動きだとし、需要面の弱さも指摘した数値の意味を整理する。
14:00
BIS主導「プロジェクト・アゴラ」、1.6億円相当のトークン化マネーで国際決済の実証実験に成功
BIS主導のプロジェクト・アゴラが、トークン化した中央銀行準備金・商業銀行預金による国際決済の実価値取引テストを完了した。日銀やMUFGなど28機関が参加し、平均80秒での決済を実証した。
13:18
ストラテジー、ビットコイン一辺倒から転換 準備金は動的配分へ
ストラテジーが決算説明会で、今後の調達資金を全額ビットコインに投じる方針を転換すると説明した。市況に応じてBTCとドル準備金を動的に配分し、デジタル信用(STRC等)の安定性を高める狙いだ。背景にある判断材料を読む。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧