はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

欧州中銀(ECB)研究論文「仮想通貨には気候変動リスクが織り込まれていない」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨の気候変動リスク

欧州中央銀行(ECB)は13日、ビットコイン(BTC)のようなマイニング(採掘)が必要な暗号資産(仮想通貨)が及ぼす、EUの気候変動目標への影響に関するレポートを発表した。

ECBのIsabella Gschossmann氏は『環境マイニング – 暗号資産に気候変動リスクは織り込まれているのか?』の中で、炭素削減目標の達成に向けてEU各国がプルーフオブワーク(PoW)を規制する可能性があると主張。関連銘柄にエクスポージャーを持つ金融機関に影響を与える可能性があると加えた。

ガソリン車に対する規制措置になぞらえて、PoWを採用する仮想通貨の保有やトランザクションに炭素税が課せられたり、マイニングの全面禁止などの措置が採られる可能性があるという。

EUでは、21年7月に環境対策包括案が可決しており、2035年までにガソリン車の販売を禁止し、国境炭素税を導入する計画が決定した。同じ内容でPoW型のブロックチェーンが規制される可能性があるとレポートは述べている。

当局がガソリン車を禁止するのに、PoW技術を使用するビットコイン型の資産を見逃すとは考えにくい。国家レベルのエネルギー消費量と年間炭素排出量は、ほとんどのユーロ圏諸国の過去と目標の温室効果ガス(GHG)削減を打ち消すものだ。

レポートは、22年5月時点のビットコインとイーサリアム(ETH)のカーボンフットプリントは、EU諸国の温室効果ガス排出削減目標を阻害していると主張する。

一方で、イーサリアム財団を引用して、「イーサリアムはPoSブロックチェーンへの移行により、エネルギー消費量を劇的に削減できると試算されている」と加えた。

ブロック生成に必ず計算問題を解く必要があり、マシンの計算能力でブロック生成権が決定されていたPoWとは異なり、PoSでブロック作成者を決定する要素は仮想通貨の保有量となる。PoSは計算に余分なエネルギーを消費する必要はなく、PoWと比較して99%のエネルギーを削減可能とされている。

関連:ETH2.0移行後は消費電力が99%削減か=イーサリアム財団の調査

欧州連合(EU)は今年6月に、包括的な仮想通貨規制案MiCAについて暫定的な合意に達していた。審議の過程では、炭素排出を考慮してPoW銘柄を禁止する条項案も浮上したが否決されていた。代わりに、仮想通貨関連プロバイダーに対して将来的に資産がエネルギー消費量や環境に与える影響について開示させる要綱が盛り込まれた。

関連:EU、仮想通貨の包括的規制法案MiCAで暫定合意

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
13:40
トランプ一族の「World Liberty Financial」、WLFIトークンの取引開始を提案
World Liberty Financialが仮想通貨WLFIトークンの譲渡可能化を提案。早期支援者のトークンがアンロックされる見込み。
13:00
リップル社、シンガポールでXRPLの起業家育成プログラム開催へ 最大20万ドル資金提供
リップル社がシンガポールでXRP台帳基盤の起業家育成プログラムを開始する。RWAトークン化・DeFi・AI分野などに焦点を置き、最大20万ドルの資金提供を予定している。
10:20
1兆円相当ビットコインが移動も、構造的売り圧力は限定的か=Bitcoin Vector分析
14年以上動かなかった8万ビットコイン(約1.2兆円)が8個のアドレスから移動。仮想通貨取引所への売却ではなくOTC取引との見方も。
09:45
ロシア国営ロステック、トロンでステーブルコインRUBx発行へ 制裁回避狙いも
ロシア国営企業ロステックがルーブル建てステーブルコインRUBxを年内に発行する予定だ。決済プラットフォームRT-Payも立ち上げる。経済制裁回避の意図もあるとみられる。
08:20
Mercado Bitcoin、XRPレジャーで約300億円の資産トークン化計画
ブラジルの仮想通貨取引所Mercado BitcoinがXRPLで実世界資産トークン化を拡大。南米機関による最大規模の取り組み。
07:10
英上場ゴールド探査会社Hamak Gold、ビットコイン財務戦略導入で247万ポンド調達
ロンドン上場のHamak Goldが仮想通貨戦略転換を発表。カタール王族系投資ファンドも参加し株価6%上昇。
06:55
14年以上動かなかったビットコイン、合計1兆円相当が移動 警戒感高まる
14年以上動かなかった合計1兆円相当の仮想通貨ビットコインが、8個のアドレスから移動したことがわかった。当時からどのくらい価値が増えているのかも明らかになっている。
06:30
Ondo Finance、米SEC登録のOasis Pro社買収でトークン化証券市場に本格参入
RWAトークン化プラットフォームOndoが規制準拠のOasis Proを買収。米国投資家向けトークン化証券サービス拡大へ。
06:10
スウェーデン、違法収益による仮想通貨の押収を強化
スウェーデンのストレマー司法相が警察や税務当局に仮想通貨を含む犯罪収益の押収強化を指示。昨年11月導入の欧州最厳格な没収法により840万ドル相当を押収済み。
05:40
2800分の1の確率を突破 個人マイナーがビットコイン採掘に成功、5000万円獲得
個人ビットコインマイナーが7月4日にブロック903,883を単独採掘し、3.173BTC(約5000万円)の報酬を獲得。ネットワーク全体の0.00026%のハッシュレートで成功。
07/04 金曜日
17:43
マックハウス、仮想通貨事業でゼロフィールドと基本契約
アパレル大手マックハウスが暗号資産事業に参入。国内マイニングシェア1位のゼロフィールドと基本契約を締結し、ビットコイン購入とマイニングの両輪戦略で収益多様化を目指す。
17:11
SMBCグループ、事業共創施設「HOOPSLINK」を丸の内に開設 Web3や生成AIの活用を目指す
SMBCグループが事業共創施設「HOOPSLINK」を丸の内に開設。Web3などを活用し、スタートアップから大企業まで多様なパートナーと新事業を創出。
15:08
みんなの銀行、ソラナ基盤のステーブルコイン事業化に向け共同検討を開始
みんなの銀行がソラナ(SOL)基盤のステーブルコインとweb3ウォレットの事業化に向け共同検討を開始。Solana Japan、Fireblocks、TISの3社と協業し、新たな金融体験の創出を目指す。
13:50
米上場アンバー・インターナショナル、約37億円調達で仮想通貨準備金戦略を加速
米上場のアンバー・インターナショナルが機関投資家から2550万ドルを調達し、1億ドルの仮想通貨リザーブ戦略を強化。パンテラ・キャピタルなど著名投資家が参加。
13:00
米ストラテジー社に集団訴訟 ビットコイン保有リスクを軽視と主張
米国でストラテジー社に対する集団訴訟が提起された。ビットコイン投資戦略を過大評価しリスクを軽視したと主張している。新会計規則適用後の損失計上が争点の一つになっている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧