「アフリカの金融包摂に貢献し、必要なソリューションを提供する」|Jelurida Africaインタビュー

Jelurida Africa独自インタビュー

今回CoinPostは、Jelurida Africaのマネージング・ディレクターであるAdedayo Adebajo氏にインタビューを実施。Jeluridaのアフリカでの活動状況やアフリカのブロックチェーン関連の現状、またJelurida Afridaの今後の見通しについて見解を伺った。

Jelurida Africaの親会社であるJeluridaは、スイスを拠点としたブロックチェーン開発企業だ。同社は、ブロックチェーンプロジェクトNxt(ネクスト)や、スケーラビリティ向上に特化したマルチチェーンプラットフォームArdor(アーダー)、及びアーダーのチャイルドチェーン(シャードチェーン)の一つ、Ignis(イグニス)の開発を行っている。

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また同社のマネージング・ディレクターであるAdebajo氏は、個人としても暗号資産(仮想通貨)メディアの立ち上げやハッカソンの開催、イベントへの登壇など幅広く活動している。アフリカでプレゼンスを高めているJelurida Africa及びAdebajo氏からみたアフリカのブロックチェーン業界の今後についての意見を聞いてみた。

目次
  1. これまでの経歴について
  2. Jelurida Africaについて
  3. Jelurida Africaの将来展望
  4. 直近のデジタルアフリカ会議と今後について

これまでの経歴について

・Jelurida Africaマネージング・ディレクターとしての活動内容と、これまでの経歴を教えてください。

マネージング・ディレクターとしての役割は、同社が法人化された2019年よりスタートしました。当時は、ナイジェリアの政府や民間企業と連絡を取り合い、ブロックチェーン技術分野におけるソリューション展開に関するコンサルティングを行っていました。

現在では、活動領域をナイジェリア以外の他のアフリカ諸国へと拡大し、フィンテック関連企業や政府などのトップエグゼクティブ人材に対して、ブロックチェーンキャパシティの構築やソリューション展開に関するトレーニングおよびコンサルティングを提供しています。

・ブロックチェーン業界に携わるようになったきっかけは?また、どのような経緯で始められたのでしょうか?

私はもともとトレーダーでしたが、2016年から2017年にかけて働いていた仮想通貨取引所Poloniexで初めて仮想通貨に関する仕事に携わりました。Poloniexでは、同社が展開する仮想通貨コミュニティTrollboxのモデレーターを務めた後、サポートヘルプデスク部署も経験しました。

Poloniex退職後、アフリカでブロックチェーン技術を活かして何が達成できるのかという好奇心から、私はさらにブロックチェーンのトレンドや多様なアプリケーションについて学ぶようになりました。

Jeluridaに入社してからもこうした学びは継続しています。その結果、現在ではアドボカシーやイベントでの講演、ミートアップの開催などを通じて私が他者へ刺激を与えることができています。

・AdebajoさんはJelurida Africaでの活動に加え、アフリカの仮想通貨メディアの立ち上げやハッカソンの開催にも携わっています。これらの活動内容についても教えて頂けないでしょうか。

仮想通貨メディア「Decentralize Africa」は、ブロックチェーンに触れたことがない人やブロックチェーン技術に興味を持っている人を教育することを目的に運営しています。これは私たちが数年前から取り組んでいるミッションを実現したものです。

私たちが主催したアフリカで初の試みであったハッカソンの第一弾は、2018年に遡ります。このブロックチェーンハッカソンは、ナイジェリア国内の厳選された大学間を横断して行われました。私たちはこのハッカソンを2019年に終了しました。

またコロナ禍がはじまった2020年からは、ブロックチェーン開発者を育成するためにアフリカ全土から開発者の募集を開始しました。こうした開発者向けにハッカソンの主催なども行いました。私たちは開発者だけでなく、エグゼクティブ人材やスタートアップなどに対してもブロックチェーン技術とその他の分野の関連性を生み出すために世界中の専門家を集めてプログラムを実施しました。

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Jelurida Africaについて

・Adebajoさんは、Jeluridaで主に東アフリカ市場の活性化に尽力されています。今後のアフリカ市場全体の展望と、アフリカにおけるJeluridaの戦略について教えてください。

Jelurida Africaは、西アフリカのナイジェリアからスタートしました。東アフリカへの拡大は、第1回ブロックチェーンハッカソン終了後の2019年にルワンダで共同立ち上げをおこなったアフリカブロックチェーン研究所がきっかけとなりました。2021年1月にガーナ、ケニア、タンザニア、ルワンダなどに進出し、アフリカ全土への本格的な展開が開始されました。

今後は、当社のブロックチェーンソリューションのコミュニティを一層強化するとともに、ブロックチェーン開発やアフリカにおけるブロックチェーン規制枠組みの整備などの支援や東西アフリカにおける官民組織向けにブロックチェーンのソリューション展開サービスを提供する予定です。

・アフリカ諸国におけるブロックチェーンの導入について人々の反応はどうでしょうか?また現在と過去で人々の反応に変化はあったでしょうか?

様々な意見があり、人によってブロックチェーンの許容度合いは全く異なります。タンザニアやルワンダ、ナミビア、中央アフリカ共和国などの国は、他国と比較するとかなり高い割合でブロックチェーンが受け入れられています。

一方、仮想通貨やその関連用語の使用が禁止されている国は、ブロックチェーンに否定的であることが多いです。しかし、CBDCという用語が多数の支持を得ているように、多くの政府は自国経済を活性化させるためのブロックチェーン技術の活用方法について高い関心を持っています。

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・また、現在直面している課題があれば教えてください。

エチオピアのように閉じたシステムを運営している国もあれば、南アフリカ共和国のように外国人嫌悪が社会問題化している国もあります。また、ジンバブエのように仮想通貨とそれに関連する全ての活動に全面的に反対する国も存在します。

課題は、政府によるブロックチェーンの受け入れの姿勢と、同じアフリカ人であってもこれらの国に入国することが容易であるのかといった点に関係しています。

・Adebajoさんは、他のインタビューでもアフリカの開発者不足について言及していました。Jelurida Africaでは、アフリカ以外の地域から開発者を採用することを検討しているのでしょうか?

ほとんどのアフリカ諸国の政府は、自国の能力を向上させることに高い関心があります。したがって、アフリカ諸国の政府による注目を集めるためには、アフリカ内の開発者を育成することに注力すべきだと考えています。

高度なソリューションを展開するには、開発者としての経験も重要です。そうした場面には、経験豊富な外国人開発者も必要となります。今後高度なソリューションの展開が必要となるケースが増加すれば、私たちは海外企業と連携して、プロジェクトの目標を実現したいと考えています。

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Jelurida Africaの将来展望

・アフリカの多くの国民は銀行口座を保有していません。Jeluridaのブロックチェーン技術は、こうしたアフリカの金融問題の解決にどのように貢献できるのでしょうか?

アフリカの国民の多くが銀行口座を保有していないという事実は、統計的に考えると相対的なものですが、実際多くの国民がインターネットアクセスの欠如や地理的な問題から仮想的にも物理的にも既存の銀行サービスにアクセスすることが困難となっています。

アフリカで銀行口座を保有できないことは、そもそも日々の食事を満足に摂れた上で銀行口座に預金する余裕がある人がどれだけ存在するのかということを意味しています。アフリカの金融包摂に貢献するためには、こうした課題に取り組むことが重要です。私たちは、このような懸念を払拭し、必要なソリューションを提供するサービスを設計・考案していきます。

・4月にエルサルバドルに次いで中央アフリカ共和国がビットコイン(BTC)を法定通貨として採用しました。また先日にも同国が独自仮想通貨「サンゴ・コイン」を発行することを発表しています。今後アフリカ諸国でこうした動きは増えていくのでしょうか?

増えていくと思います。ほとんどのアフリカ諸国がこうした選択肢を既に検討しています。中央アフリカ共和国のような一部の国の動きが先行しているだけで、今後多くの国が自国の仮想通貨を発行することになるでしょう。

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・中央アフリカ共和国などの一部のアフリカ諸国では、豊富な天然資源を背景に資源や不動産をトークン化する動きがあります。こうした動きにJelurida Africaは関わっていく予定があるのでしょうか?

はい、すでにいくつかのステークホルダーとこうした分野において協議を開始しています。Ignisブロックチェーン上では資産のトークン化を簡単に実現することができ、実際に数ヶ月前にタンザニア政府の一部の関係者に対してデモンストレーションを行っています。

現在、私たちは中央アフリカ、東西アフリカに協力者がおり、こうした注目分野での協力に関して議論を行っています。

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直近のデジタルアフリカ会議と今後について

・Adebajoさんは、先月ナイジェリアで開催されたデジタルアフリカ会議にて登壇されていました。その時の様子を教えてください。

パネルディスカッションでは、アフリカで直面している技術競争における障壁や、デジタル技術のより広範な普及における障害について議論しました。そこでは、十分な訓練を受けた経験豊富な開発者の不足といった課題から、必要な政府援助の不足、不十分な能力開発フレームワークといった課題など様々な課題を共同で特定し、再認識することができました。

毎年開催されているこの会議では、本格的なデジタル改革に向けたアフリカの指針について、業界関係者から政府、民間企業などの主要なステークホルダーを集めて議論を行います。

Jelurida Africaは3年前から本会議に参加し、今後のデジタル改革における方法論について専門家としての意見を提供しています。

・Jelurida Africaの次の大型プロジェクトは何でしょうか?

この数ヶ月間、私たちは様々な分野においてソリューションのプロトタイプを構築してきました。政府との連携やミーティングやミートアップの主催等の活動を継続する一方で、今後ブロックチェーン分野の他の大企業と共同でアフリカ全土を対象としたハッカソンを開催する予定です。

そして、最も大きなプロジェクトが2022年第4四半期末のリリースを予定しているアフリカ人向けに考案されたソリューションサービスです。

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