国内初のNFT盗難保険
三井住友海上火災保険が、アートNFT(非代替性トークン)に対する盗難被害を補償する保険を開発したことが明らかになった。
新商品はまず、株式会社HARTi(ハーティ)が提供する同名のアプリ型NFTプラットフォームで導入。アートNFT取引市場で出品される全作品に不正アクセスによる盗難保険が適用される。補償額は出品価格に基づいて作品毎に異なり、数万円〜最大50万円までとなる。保険費用はハーティが負担する。
本保険商品は、三井住友海上火災保険がNFT専用に開発した国内で初の事例となる。同社は保険提供先について3年間で30社程度まで拡大していくねらい。保険商品の整備により、国内NFT市場への企業参入と流通市場の健全な発展が期待される。
HARTiはまた、「アート」「NFT」を活用した法人向けNFTマーケティング支援事業も展開する。同社の吉田勇也代表取締役CEOは、国内のNFT流通市場の健全な発展に向けた「保険」の重要性を以下のように指摘した。
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— Yuya Yoshida|HARTi Inc.💎 (@yosshii_1) July 25, 2022
百貨店や商業施設、そして大手ブランドに至るまで、日本国内の大手企業のNFT参入を促すためには、「安心•安全」のテーマは不可欠です。
市場は2023年にかけて、既存の大手企業も参入が続くタイミングになると予測します。こちらが国内NFT流通市場の安全性担保の一助に繋がることを願っています!
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アプリ型NFTプラットフォームHARTi
HARTiでは自社のキュレーターが審査を行い、質の高いNFT約2,000作品を掲載している。β版でのウォレット登録ユーザー数は3,000名を超える。
NFTの出品・販売機能の他、アプリ内で作成できる「HARTi Wallet」を通じてパブリックチェーン(Ethereum/Polygon)に対応できるため、OpenSeaなどの外部NFTマーケットプレイスにも利用できる。
吉田氏によると、同社アプリはブロックチェーンの部分と自社サーバーを使用する部分を使い分けることで、「内部を含む不正アクセス等」によるNFT流出を予防している。国内外のハッキング事例なども参考に、「セキュリティリスクの低い部分から保険適用をスタート」すると述べている。
高額なNFTを保有するユーザーをターゲットとするフィッシング詐欺の事例は増えている。過去には、公式ディスコードサーバーやインスタグラムがハッキングされ、フィッシング詐欺によって保有者のNFTを盗まれる事件が数回発生。6月初旬にはディスコードサーバーのコミュニティマネージャーアカウントがハッキングされ、約200ETH(4,700万円)のNFTが流出した。
4月に人気NFTコレクション「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」の公式ディスコードサーバーで、エイプリルフールに伴うキャンペーンを装った不正リンクが一時表示された。「Mutant Ape Yacht Club(MAYC)」やDoodleといった他のNFTでも同様の盗難被害が確認されている。
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