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フィリピン中央銀行、仮想通貨取引所の新規ライセンス申請を3年間停止

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ライセンス付与のアプローチを修正

フィリピン中央銀行(BSP)は12日、9月1日から3年間、新規の仮想資産(仮想通貨)サービスプロバイダー(VASP)ライセンス申請を停止すると発表した。既存のBSPの監督下にある金融機関(BSFI)にのみ、新規VASPライセンスを付与するという。

BSPの金融委員会は、「金融システムの整合性と安定性を維持し、デジタル・エコシステムに対する消費者の信頼を強化する」というBSPの方針に沿って、VASPのライセンス付与の方法を修正する決議を4日に承認していた。

BSPは覚書で、この「修正アプローチ」の目的は、金融イノベーションの促進と関連リスク抑制のバランスを取ることだと述べた。

Felipe Medalla中銀総裁は以下のようにコメントしている。

最近の市場の動きにより、修正されたVASPライセンス・アプローチの採用が必要となった。このアプローチにより戦略的に、BSPに登録された既存のVASPの全体的な実績とリスク管理システム、金融サービスや金融包摂の課題への影響、デジタル決済変革ロードマップ(DPTR)の目標達成への貢献度を評価することに焦点を移すことになる。

新規VASPライセンスの申請期限

新たな措置では、22年8月31日までにライセンス申請プロセスのステージ2を完了/通過した申請書に関しては、引き続き「提出書類や情報の完全性、充足性、ステージ3の要件に基づくVASPとしてのライセンス基準への準拠について処理・評価」される。一方、この時点で申請に不備があった場合には、審査は終了となる。9月1日以降、BSPは新規の申請を受け付けないという。

一方、既存のBSFI(BSP監督下の金融機関)は、「監督評価フレームワーク(SAFr)の総合評価が”安定”以上である」という条件を満たせば、 引き続きVASPライセンスの申請が可能。申請評価のプロセスでは、リスク管理システムに関して以下のような点が考慮される。

  • 適切な顧客の適合正評価と顧客導入の実践がなされているか
  • 消費者に対する金融教育と啓蒙プログラムが提供されているか

6月30日時点のBSPデータによると、フィリピンには現在19のVASPライセンスを持つ金融機関がある。そのうちの1つは今年1月に稼働を停止。5つはまだ運営を開始していない状況だ。

新中銀総裁の方針

7月1日にBSP総裁に就任したFelipe Medalla氏は、技術系メディア「Forkast」とのインタビューで、仮想通貨に対し通貨ではなく「暗号資産」という名称がよりふさわしいという認識を示した。同氏にとっての通貨とは「価値があまり変動しないもの」であり、「価格が非常に不安定な」仮想通貨は、実際の決済にはほとんど使えないと述べた。

また、仮想通貨を禁止する計画はないが、マネーロンダリングやテロ資金供与など不正使用を防ぐため、仮想通貨取引所に対する規制を強化する方針を強調した。

このような総裁の方針に呼応すべく、BSPは今後の取り組みとして、声明で次のような対策を示した。

  • デジタル空間の動きに対する監視を強化
  • デジタルの脅威状況に対する既存の監視能力の強化
  • 仮想通貨保有のリスクに関する消費者の意識を高めるキャンペーンを展開
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