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来たるイーサリアム「マージ」、8つの誤解とは

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マージが迫るイーサリアム

暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)は、次期大型アップグレード「The Merge(マージ)」を控え、誤解される可能性のある内容を8つ公開している。

マージとは、イーサリアムのコンセンサスアルゴリズムをプルーフ・オブ・ワーク(PoW)からプルーフ・オブ・ステーク(PoS)へ移行することに特化したアップグレード。現時点で、メインネットでの実施予定日は9月15日前後とされている。

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PoSとは

ステークする仮想通貨の割合に応じて、ブロックを新たに承認・生成する権利が得られるコンセンサスアルゴリズムのこと。

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手数料のガス代については、マージで安くなるという認識は間違いであるとした。マージはネットワークのキャパシティを向上させるものではなく、あくまで「コンセンサスの仕組みを変更すること」が目的と説明。イーサリアムの拡張性を向上させる取り組みはレイヤー2で行われているが、マージが直接ネットワークのキャパシティや処理能力に影響を与えることはないと述べている。

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トランザクションの処理速度については、マージで著しく速くなるという認識は間違いだと説明。多少の変化はあるかもしれないが、レイヤー1上では現在と大きくは変わらないと述べている。ブロック生成の時間やファイナライズまでの時間など、速度にはいくつか計測方法があるが、ユーザーが気づかない程度の変化しかないとした。

また、マージ後すぐにステーキングしているイーサリアムが引き出せるという認識も誤解だと指摘している。ステーキングしてあるイーサリアムやステーキング報酬、新しく発行されるイーサリアムはビーコンチェーンにロックされるとし、これらのイーサリアムはマージの次のアップグレード「Shanghai」で出金できるようにする計画だと説明。最低でもマージ後6カ月から12カ月は非流動的な状態になるとした。

さらに、マージを行うとブロックチェーンが一時停止してしまうのではという認識も間違っていると指摘。マージのアップグレードは「ゼロダウンタイム」でPoSに移行できるように設計しているとし、ネットワークやユーザーに影響がないように開発に時間をかけてきたと述べている。

他にも「マージ後にはステーキングの年利が3倍になる」、「ノードを立てるのに必ず32ETHが必要」、「バリデータはShanghaiアップグレードまで流動性のあるイーサリアムの報酬を受け取れない」、「ステーキングしたイーサリアムの出金が可能になれば、バリデータは即座に全員ネットワークを退出できる」も全て間違いだとした。

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マージの注目度

マージはコンセンサスアルゴリズムを変更することが目的だが、イーサリアムの新規発行量が最大90%減少することなどから、投資家から大きな注目を集めている。

その中でも、最近特に注目度が高まっているのが、イーサリアムブロックチェーンの分岐(フォーク)の可能性だ。PoWのイーサリアムをマイナーが採掘し続けることで新しい通貨が誕生するのではないかとの声が多く聞かれている。

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仮想通貨取引所がマージの対応方針を表明する事例も増えてきており、16日には米コインベースも発表。コインベースは、顧客のPoS版ETHおよびERC-20トークンの入出金をマージ中に停止する予定などを発表したが、PoW版ETHについては対応を説明しなかった。

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