はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米CFTC年次レポート、執行措置の20%が仮想通貨関連

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

CFTCの年次報告

米商品先物取引委員会(CFTC)は10月20日、22年度(21年10月~翌9月)の年間執行実績を報告。暗号資産(仮想通貨)に関連する訴訟は18件で、22年度中のCFTCによる執行措置の20%以上に上った。

CFTCは22年度会計年に合計82件の執行措置を起こし、和解または訴訟を通じて3,750億円(25億ドル)以上の金銭的制裁(返還、不正利得の支払い、民事金融罰)を課す命令を発布した。

内訳は、行政訴訟53件、民事差止命令29件。このうち、仮想通貨に関連する事例が全18件に上った。

CFTCは、「デジタル資産に関連する詐欺、操作、報告、監督、不正行為を防止する取り組み」に多大なリソースを割いてきたと説明。

CFTCのロスティン・ベナム委員長も「あらゆる手段を用いて、新しいデジタル商品資産市場を積極的に取り締まり続けている」と強調した。

アメリカの消費者に直接影響を与える前例のない金融市場の状況下で、新たな技術的混乱、個人投資家の参加の増加に直面し、CFTCが監督するマーケットがオープンで透明、公正かつ競争的であるよう、強力な執行プログラムに揺るぎないコミットメントを続けている。

デジタル資産関連訴訟

9月30日にCFTCは仮想通貨先物・現物を提供していたDeFi(分散型金融)プラットフォームDigitexと、その創設者Adam Todd氏を商品取引法(CEA)違反で訴えた。

関連:米CFTC、DeFiプラットフォームDigitexを規制違反で訴える

9月にCFTCは、仮想通貨のレバレッジ取引を提供していたbZeroXおよびその創設者、また関連するDAO(自律分散型組織)を相手取り、カリフォルニア州の地方裁判所に訴えた。

関連:米CFTC、Ooki DAOを規制違反で訴える

一方で、この動きについてはCFTC内部から批判もあった。サマー・マーシンガーCFTC委員は、事前にガイドラインを提供していない状態で「法的執行による規制」を行っているとして意見を表明した。

関連:米CFTC、DAOに対する訴訟が法的に認定

10月15日にCFTCは、ステーブルコイン発行企業「テザー社」と、テザー社の関連企業である暗号資産(仮想通貨)取引所「Bitfinex」に対し、罰金として合計4,250万ドル(約48億円)の支払いを命じ、両社とも和解に応じたことを発表した。

関連:テザー社とBitfinexが米CFTCと和解 USDTの裏付け資産や取引所の運営巡り

CFTCは商品取引所に上場する商品や金利、デリバティブ全般など、米国の先物取引市場を監督する機関。仮想通貨についても、デリバティブ取引等に関する監督を行っている。

21年12月にCFTCの新たな委員長として就任したベーナム氏は、当初から仮想通貨に関するCFTCの権限を拡大する方針を表明してきた。

ベーナム氏は10月11日のDCフィンテック ウィークでの講演で、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)を含む多くの仮想通貨市場に対して規制範囲を拡大する「準備ができている」と繰り返した。

同氏は、Ooki DAOについて一般投資家向けにデリバティブ取引を提供しながらCFTCの規制を回避しようとする代表事例と指摘。新興技術のDAOだからといって州・連邦レベルの規制枠組みから逃れられないという主旨で「フリーパスではない」と主張した。

関連:米CFTC委員長「仮想通貨の規制整備でビットコイン価格は2倍になる可能性」

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/19 金曜日
14:15
2025年の仮想通貨盗難被害額5300億円突破、北朝鮮関連グループの犯行目立つ=チェイナリシス
チェイナリシスが2025年の仮想通貨盗難事件についてレポートを発表。総額5300億円規模であり、Bybitハッキングなど北朝鮮関連グループによる犯行が目立っている。
14:13
サークル、インテュイットと提携 USDC で税金還付や企業決済に対応
ステーブルコイン大手サークルが金融テクノロジー企業インテュイットと複数年の戦略的提携を締結。TurboTaxやQuickBooksなどでUSDCを活用した税金還付、送金、決済サービスを展開し、年間15兆円超の取引に対応へ。
12:10
米上院、トランプ氏の仮想通貨推進派2名を承認 CFTC・FDIC新委員長が就任へ
米上院は12月18日、トランプ大統領が指名したマイケル・セリグ氏をCFTC委員長に、トラビス・ヒル氏をFDIC委員長に承認した。両氏は仮想通貨推進派として知られ、デジタル資産に対するより友好的な規制環境の実現が期待されている。
11:28
米仮想通貨市場構造法案、1月に上院審議へ ホワイトハウス当局者が確認
米ホワイトハウスの仮想通貨担当官が、仮想通貨市場構造法案(クラリティ法案)の1月上院審議入りを確認。業界と伝統的金融機関が最終協議を実施、超党派の協力が成立の鍵に。
11:09
「10月の歴史的暴落の後遺症続く」ラウル・パル、仮想通貨の下落圧力は市場操作ではないと分析
グローバルマクロ投資家のラウル・パルが、10月10日に発生した仮想通貨市場の歴史的暴落について詳細を分析。市場操作の指摘は的外れであり、トランプ関税ショックとバイナンスの深刻な技術障害が重なり、数兆円規模の強制決済をもたらした大規模ロスカットに繋がったという。
10:35
SOL保有企業フォワード・インダストリーズ、株式をトークン化
仮想通貨ソラナの財務企業フォワード・インダストリーズは、自社の株式がソラナブロックチェーン上でトークン化されたことを発表。トークン化株式はDeFiで利用できるとした。
10:05
仮想通貨保有企業株、MSCI除外で約2兆円売却圧力 来年1月に判断
MSCIが仮想通貨保有企業を指数から除外する提案を検討。実施されれば39社で最大150億ドル(約2.2兆円)の強制売却が発生する可能性。業界は1,268の署名を集め強く反発。2026年1月15日に最終判断。
10:02
イーサリアム財団、「ステート肥大化」のリスクを指摘 3つの対応策提案
イーサリアム財団が、ネットワークのステート増大が続くことによる中央集権化リスクなどを警告した。この課題に対する3つの対策を提案している。
09:35
NYSEの運営会社ICEが仮想通貨企業ムーンペイに出資交渉、評価額50億ドル目指す
ニューヨーク証券取引所を運営するICEが仮想通貨決済企業ムーンペイへの出資交渉を進めていることがブルームバーグの報道で明らかになった。
08:35
JPモルガン、ステーブルコイン市場の成長予測を維持も1兆ドル規模には否定的
JPモルガンのアナリストがステーブルコイン市場は2028年までに5000億ドルから6000億ドルに達すると予測し、1兆ドル規模の予測を否定的に評価した。成長は仮想通貨市場全体と連動すると見ている。
07:55
トークン化株式xStocks、TON Walletに対応
株式のトークン化プラットフォームxStocksは、TONブロックチェーンのTON Walletに対応したことを発表。ユーザーはテレグラムからトークン化した株式やETFにアクセスできる。
07:44
JPモルガンのJPMコイン、コインベースのベースチェーンに移行
JPモルガン・チェースがデジタル預金トークンJPMコインを独自の内部ブロックチェーンからコインベースの「ベース」に移行した。機関投資家の需要に応え、24時間365日のほぼ即時決済を可能にする。
06:40
ビボパワー、韓国ファンドに4.5億XRP相当のリップル株式を調達へ
ナスダック上場のビボパワーがデジタル資産部門を通じて韓国の資産運用会社リーン・ベンチャーズ向けに3億ドル相当のリップル・ラボ株式を調達する。
06:12
台湾政府が210BTCの押収ビットコインを保有、世界10位の政府保有者に
台湾の法務部が犯罪捜査で押収した210枚以上のビットコインを保有していることを明らかにした。戦略的備蓄の検討も進んでいる。
05:55
2026年までに米国で100超の仮想通貨ETF上場を予測、ビットワイズ
米資産運用会社ビットワイズが2026年までに100本以上の仮想通貨ETFが米国で上場すると予測した。SECの一般的な上場基準公表により規制が明確化され、発行障壁が低下したことが背景にある。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧