はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン一時15500ドル台まで暴落、ソラナ(SOL)は前日比40%安に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

9日の米NY株式市場では、ダウは前日比646ドル(2.0%)安の大幅反落で取引を終えた。

2024年の大統領選の前哨戦となる米中間選挙の開票が進む中、株高期待のある共和党の上・下院勝利シナリオ見込みが後退したほか、CPI(米消費者物価指数)発表を控え、利益確定売りが優勢となった。

また、暗号資産市場の大混乱も関連企業を中心に株式市場に波及しているとの観測もある。

関連:10日朝の金融市場短観|NYダウ下落 ビットコイン年初来安値を更新

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比9.7%安の16,440ドル。

BTC/USD日足

業界最大手取引所バイナンスによるFTXの買収断念が伝わり、一段安となった。

一時15,512ドルまで下げたが、その後下げ過ぎの反動によるリバウンドで若干持ち直した。先物市場では昨日に引き続く大規模ロスカット(強制清算)が発生している。

coinglass

BTC価格は5日時点で21,500ドルだったが、今回のアラメダショックを受け前週比20%以上暴落。アルトコインも全面安となり、イーサリアム(ETH)は前日比10.3%安となった。

バイナンスは窮地に立たされた競合のFTX救済のため、買収の基本合意書に署名していたが、デューデリジェンス(経営・財務調査)の結果、「支援可能な範疇を超えていた」としてこれを撤回。

想定を大幅に上回る債務超過に陥っている可能性を示唆した。

暗号資産取引所として業界第2位の規模にあったFTXの買収が実現した場合、米国などで独占禁止法に抵触するとの指摘もあり、顧客資産の管理方法米規制機関の動向も加味した苦渋の決断であったと述べている。

関連:バイナンス、FTXの買収は行わないと正式発表

今回の騒動の発端となったのは、FTXの姉妹企業アラメダ・リサーチの貸借対照表(B/S)が漏洩し、FTX発行トークンに依存する債務超過リスクが急浮上したことがある。FTTなどの保有トークンを担保に多額の資金借入を行なっていたとの指摘もある。

さらに7日、バイナンスのチャンポン・ジャオ(CZ)CEOが、保有分のFTTを売却する方針を表明したことでパニック売りにつながった。

ブルームバーグの報じたところによれば、バイナンスは7日時点で5億2,900万ドル相当の2300万FTTを保有していた。

今年6月には、テラ(LUNA)の価格崩壊の影響でレンディング大手セルシウスやベンチャーキャピタル大手「Three Arrows Capital(3AC)」などが相次いで破綻していたことも記憶に新しく、投資家の狼狽売りを招いた。

9日未明にかけて(FTT)が一時前日比86%安の2.91ドルと暴落。FTXからは顧客の預かり資産の引き出しが殺到し、重大な流動性危機に直面した。

これを受け、バイナンスは保険基金セキュア・アセット・ファンド(SAFU:Secure Asset Fund for Users)を再び10億ドル(1460億円)規模まで増やしたことを発表。顧客の不安解消に努めた。

2018年7月に顧客の利益を守るため、取引手数料の10%を積み立てる形で設立された。

関連市場への影響

企業データサイトCrunchbaseのデータによれば、これまでに計185件の投資を行っており、32件のリードインベスターを務めてきた。主な投資先としては、流動性ステーキングのLido Finance(LDO)、ソラナベースのDEX(分散型取引所Serum(SRM)、L1ブロックチェーンのソラナ(SOL)などがある。

ブルームバーグが報じたところによると、FTXのサム・バンクマン・フリードCEOは9日までに、このまま資本調達ができなかった場合は破綻(破産法の適用申請)を免れない見通しであることを投資家に対し報告。最大80億ドル(1.17兆円)規模の資金不足に陥っているとした。

そうなれば保有資産の清算やFTTを担保とした融資の債務不履行などが発生、関連企業に広範な影響を及ぼすおそれが高い。アラメダリサーチはソラナ(SOL)の初期投資家でもあり、エコシステムへの影響が懸念される。

詳細:FTXと姉妹企業アラメダ、FTT頼りの資金繰りを解明

なお、SOL系プロジェクトのDeFi(分散型金融)市場の預入総額を示すTotal Value Locked(TVL)は、わずか1日で33%減少。大幅減となったのは、DeFiプロトコルでレンディングサービスを提供するSolend、分散型取引所のRaydium、Serum、Orcaなど多岐にわたる。

DeFi Llama

ソラナチェーン基盤のNFT市場でも投げ売りが目立った。

SOL系NFTのフロアプライス(前日比)

時価総額TOP10常連だったソラナ(SOL)は前日比36.7%安、前週比55.3%安と急落し、時価総額15位まで後退。FTX Token (FTT)は、前週比91%安となっている。

関連:クリプト指標導入「CoinPostアプリ」の使い方をトレーダー目線で解説

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/03 水曜日
13:40
カルシが米CNNの公式パートナーに、予測市場のリアルタイムデータを報道に統合
米予測市場プラットフォームのカルシがCNNと提携し公式予測市場パートナーになった。カルシのリアルタイムデータがCNN番組全体に統合され、政治的・文化的イベントの確率情報を報道に活用する。ソラナ上でのトークン化予測市場も開始した。
12:45
ストラテジーCEO「米ドル準備金でビットコイン売却回避」、配当戦略を語る
米ストラテジー社CEOが今後の準備金や配当戦略を詳細に説明した。米ドル準備金で当面の配当資金を確保し、ビットコイン売却を回避する。レンディング参入の可能性も示唆した。
12:14
イーロンの「Xマネー」決済システム開発で人材募集 ソラナが支援表明
イーロン・マスク氏のX Moneyが決済プラットフォームの技術責任者を募集。ソラナが協力を表明し、仮想通貨統合の可能性に注目が集まる。WeChat型スーパーアプリ実現への動きを解説。
10:32
「資産トークン化が金融のあり方を変革」ブラックロックのフィンクCEOらが論説
ブラックロックのフィンクCEOらが現実資産(RWA)トークン化の可能性を様々な観点から解説した。トークン化の2つの大きな利点や規制当局の役割などにも言及している。
10:15
Trust Wallet、予測市場へのアクセス機能をローンチ
仮想通貨ウォレットのTrust Walletは、予測市場にアクセスできる機能をローンチ。まずはMyriad、ポリマーケット、カルシの3つの予測市場に対応する。
09:49
クラーケン、Backed買収 米国株のトークン化取引を拡大
仮想通貨取引所クラーケンがスイスのBacked Finance買収を発表。トークン化株式サービス「xStocks」は半年で取引高100億ドルを突破。RWA市場は2028年に2兆ドル規模へ成長見込み。
07:25
欧州10銀行がユーロ連動ステーブルコイン発行へ、2026年後半に開始予定
INGやBNPパリバなど欧州10銀行がユーロ連動ステーブルコイン発行を計画中。新会社キバリスを設立し2026年後半の発行を目指す。
07:15
バンカメ「資産管理サービスの顧客は仮想通貨投資を検討すべき」
バンク・オブ・アメリカは、資産管理サービスの顧客に対しポートフォリオの最大4%を仮想通貨などのデジタル資産に配分するように推奨していることがわかった。ビットコイン現物ETFも投資対象にする計画だ。
06:45
トム・リーのビットマインが継続的にイーサリアムを押し目買い、3日間で110億円相当
ビットマインが市場下落局面でも3日間に110億円相当のイーサリアムを追加購入した。同社は約373万ETHを保有し総供給量5%保有の目標に向け62%まで進捗。
06:25
米CME、ビットコインの恐怖指数VIXなどの新ベンチマークを導入
米CMEがビットコイン、イーサリアム、ソラナ、XRPを対象とした仮想通貨ベンチマーク指数を導入した。ビットコインのボラティリティを追跡する指数は株式市場のVIXに相当し、機関投資家のリスク管理ツールとなる。
05:55
チェーンリンク初の現物ETFがNYSEで取引開始、グレースケール「GLNK」
仮想通貨チェーンリンクの初の現物ETFが3日にニューヨーク証券取引所で取引を開始した。グレースケールがGLNKとして上場し運用資産は1700万ドル超となっている。
05:40
米SEC委員長が仮想通貨向け「イノベーション免除」導入へ、資金調達環境の改善を重視
米SECのアトキンス委員長が仮想通貨セクター向けの「イノベーション免除」導入を表明した。新たな法律を待たずにイノベーションを促進する方針で、2005年以降改革されていない開示規制の包括的見直しも発表した。
12/02 火曜日
18:36
AIがスマートコントラクト脆弱性6億9000万円分を発見 防御活用にも期待=レポート
Anthropicの研究で、AIエージェントがスマートコントラクト脆弱性6億9000万円分を発見。2025年3月以降の34件で460万ドル相当の攻撃に成功し、新たに2件のゼロデイ脆弱性も発見。攻撃収益は1.3カ月ごとに倍増しており、防御活用が急務に。
18:00
イーサリアムの買い方|初心者向け取引所比較とリスク・税金まで解説
米国初のビットコインETF承認の影響でBTC価格が過去最高値を更新し、仮想通貨投資による資産運用の注目度が急上昇しています。本記事では初心者向けに高騰するイーサリアム(ETH)の買い方、アルトコイン投資のメリットやデメリット、リスクなどを解説しています。
17:42
FRBが3年半にわたる量的引き締め(QT)終了、仮想通貨市場に流動性改善の可能性
米FRBが12月1日、3年半にわたる量的引き締め(QT)を終了した。約2.4兆ドル規模の資産縮小後、仮想通貨市場への流動性改善が期待される。2019年QT終了時はビットコインが短期下落後に上昇した経緯があるが、専門家は政策効果の遅延やインフレ動向など不確実性に慎重な見方も示している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧