CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン反発、投資信託などの資金フローは4200万ドルの流入超過に転じる

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

14日の米NY株式市場では、ダウは前日比211ドル(0.63%)安で取引を終えた。

利上げ減速期待が相場を支えるも、依然としてインフレ高進への警戒は燻る。

関連:15日朝の金融市場短観|NYダウ底堅い、仮想通貨TWTは前週比+150%

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比4.0%高の16,799ドル。

BTC/USD週足

アルト相場でも急落していた銘柄を中心に反発している。

短期的に売られ過ぎ水準にあったことに加え、業界最大手取引所のバイナンスが救済策の一環として「リカバリー(事業再生)ファンド」設立を発表したことなどが好感された。

アラメダ・リサーチおよびFTXグループ企業保有トークンの強制清算や投資先企業の影響が懸念される一方、業界復興に向けた動きも出始めた格好だ。ベンチャーキャピタル部門「バイナンスラボ」を通じ、流動性危機に陥った有望プロジェクトに対して一定の条件付きで資本性支援や融資などを行うものとみられる。

関連:バイナンス、業界支援で事業再生ファンド設立へ

FTX関連企業の被害の全貌が明らかになるまでには数週間〜数ヶ月間かかる見込みで、今後さまざまな問題が表面化する可能性は否めない。

今年5月に発生したUST(TerraUSD)およびテラ(LUNA)崩壊の影響で暗号資産(仮想通貨)市場が暴落。今年7月には大手ベンチャーキャピタルThree Arrows Capital(3AC)が破綻した。

負の連鎖で3ACに貸付を行っていたBlockFiなども財務難に陥り、FTX USから救済措置を受ける形となった。

この際、FTX USはリボルビング・クレジット・ファシリティ(信用供与契約)と特定条件下で発動する買収オプション締結の方針を示していた。

一方、FTX関連の投資会社であるアラメダリサーチも5〜6月時点ですでに深刻な財務状況の悪化を経験していたことが想定される。この点についてGlassnodeは、FTXで保有されているETHの供給量が、今年6月と先週の2回に渡って大幅減少していたと指摘した。

Glassnode

Crypto Fund ResearchのJosh Gnaizda CEOは、破綻したFTXに対するヘッジファンドのエクスポージャーは、運用資産平均7%〜12%に上る。

米仮想通貨レンディング企業BlockFiは、FTXに対して重大なエクスポージャーを有していることを認めた。同社はFTX騒動を受け11日までに顧客の出金を停止。FTX.com、FTX US、およびアラメダの状況を鑑みて、通常営業が困難としている。

オンチェーンデータ分析企業Glassnodeは週次レポートで、FTXおよびFTTトークンの崩壊ともに急落したBTCやETHの値動きをプロットした。

Glassnode

ここ数日では、DeFi(分散型金融)やコールドウォレット運用などセルフカストディに対する関心が急増している。

デジタルウォレットのMetaMaskやTrust Walletに改めて注目が向いたほか、ネット環境から物理的に切り離した状態で暗号資産を保管可能な「ハードウェアウォレット」のGoogle検索数は、90日ぶりの高水準に達した。

関連:「MetaMask(メタマスク)」とは|月間2000万人超が利用の仮想通貨ウォレット

相場の不確実性上昇と恐怖の蔓延により、主要仮想通貨取引所からは7日間で72,900BTCが減少した。

このような状況において、独立した会計事務所によって監査された保有資産の残高確認「Proof of Reserves(プルーフ・オブ・リザーブ)」の需要が高まっている。日本法人では、クラーケンジャパンが透明性へのコミットメントとして行なってきたものだ。

関連:分散型取引所がFTXの後釜に、GMXやDYDXの関連トークンが高騰

流入超過に転じる

一方、資産運用会社CoinSharesの週次レポートによれば、暗号資産(仮想通貨)投資信託などのデジタル資産に対する機関投資家の資金フローは、4,200 万ドルの流入超過に転じた。

CoinShares

過去14週間での最大規模となり、市場からの撤退を決断した投資家も数多くいる中、買い向かった投資家の存在を示している。地域別データでは、米国、ブラジル、カナダが流入上位を占めた。

Glassnodeのデータでも、ビットコイン保有量1BTC未満から1000BTCを超える”クジラ(大口投資家)”に至るまで、FTX崩壊の影響で相場が急落する中、純残高の増加を記録している。

この水準の残高流入は史上2番目に大きく、2017年の強気相場のピークを上回っているという。

Glassnode

注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/01 土曜日
13:00
アービトラム財団の設立投票で反対の声
アービトラムの仮想通貨ARBのエアドロップを経て、分散型自律組織を管理する組織「アービトラム財団」設立に向けた提案の投票が開始された。予算配分や管理体制に不透明な点があると反対の声も上がる中、87%の賛成票を集めている。
12:00
ロシア下院副議長「露中印が新たな共通通貨システムを開発すべき」
ロシアのアレクサンドル・ババコフ下院副議長は、インド、ロシア、中国は、新しい共通通貨の下に新たな金融関係を構築すべきだと述べた。米ドルやユーロの覇権に対抗する格好だ。
12:00
アニモカ傘下のゲーム制作企業Darewiseとは|Life Beyondのエコシステムも紹介
Darewiseはアニモカブランズ傘下のゲーム制作会社です。「Life Beyond」はDarewiseが開発中のMMOであり、ユーザーは「Dolos」と呼ばれる惑星でエイリアンと戦い、社会生活を営むことができます。遊びながら稼ぐP2Eも可能となる予定です。
11:00
イタリア当局がChatGPTをブロック
イタリアのデータ保護当局がAI言語モデル「ChatGPT」に対し、EUの一般データ保護規則違反の疑いがあるとして一時的に制限を課したことがわかった。開発企業米OpenAI社は一部有料ユーザーのクレジットカード番号(下4桁)や住所などの個人情報が漏洩したことを認めていた。
10:15
仮想通貨取引所Bittrex、米国での事業を閉鎖へ
仮想通貨取引所Bittrexは、米国の事業を4月30日に閉鎖すると発表した。規制の不透明さを主な理由として挙げている。なお、グローバル版の事業は通常通り続ける。
09:30
米政府、計1,560億円相当のBTCを23年中に売却予定
米政府は、ダークウェブ「シルクロード」に関連する捜査で押収した仮想通貨ビットコインについて、2023年に4回に分けて合計1,560億円相当を売却する予定であることがわかった。
09:00
「GM Radio」 次回は仮想通貨送金の効率化を目指す「Superfluid」らが参加
グローバル版CoinPostによる第18回GM Radioは、4月3日の21:00からツイッタースペースで配信予定。ゲストに仮想通貨プロトコルを開発するConnextとSuperfluidを招待する。
08:20
ナスダック・AI関連株大幅上昇 米インフレ鈍化を好感
本日のNYダウは続伸し+415ドルで取引を終えた。ナスダックやS&P500もインフレ鈍化の継続を示す指標を受けて続伸した。AI関連株は大幅上昇を見せた。
03/31 金曜日
17:01
ETHGlobal Tokyo、世界的ハッカソンイベントを東京で開催へ
ETHGlobal Tokyoという世界的ハッカソンイベントが、東京で開催されます。ハッカソンとは、エンジニアやプログラマーが集結し、短期間でプロダクトを開発するイベントのこと。ETHGlobal TokyoではWeb3市場の知識を持たない開発者でも楽しめるような取り組みも充実しています。
16:34
DEA、国内電力大手の合弁会社とMOU締結
NFTゲーム開発・運用を展開するDEAは、「電力アセットNFT」を活用した社会貢献ゲームを検討する目的でGGG社とMoUを締結したことを発表した。GGGは東京電力パワーグリッドや中部電力等の合弁会社。電力アセットNFTは4月3日に発売予定。
16:32
ネクソン、「Oasys」バリデータに参画 
国内発のゲーム特化型ブロックチェーン「Oasys」のバリデータとして、大手ゲーム開発企業のネクソンが参加することが明らかになった。Oasysは第二群バリデーターとして計4社を追加予定。KDDI、ソフトバンクの参画がこれまでに発表されており、残り1社の公開が期待される。
15:04
加納裕三氏、仮想通貨取引所bitFlyerの社長復帰へ
国内有数の暗号資産(仮想通貨)取引所bitFlyer創業者の加納裕三氏が代表取締役CEOに復帰することが発表された。今後は経営改革を加速し、株式市場での新規株式公開(IPO)を目指す。
13:40
NFTゲーム「アクシーインフィニティ」開発会社、5つのゲームスタジオと提携
人気NFTゲーム「アクシーインフィニティ」を開発するSky Mavisは、「Ronin」ブロックチェーンを大幅にアップグレードし、5つのゲームスタジオと提携して、Roninエコシステムを拡大すると発表した。
12:43
AI画像生成ツールMidjourney、無料版を一時停止
AI画像生成ツールMidjourneyは、新規ユーザーの急増や無料トライアルの乱用を受け、無料トライアル版へのアクセスを一時停止した。当初、この決定は拡散されたディープフェイク画像との関連が疑われたが、新規ユーザーの流入によりサービスに支障が出たことが原因だという。
12:25
ビットコイン直近高値圏で揉み合う、イーサリアム先物の月間取引高は昨年5月以来の高水準に
暗号資産(仮想通貨)市場ではDeribitのオプションカットオフやCME先物SQを控え、ボラティリティが強まることへの警戒感も見られる。アルト相場では、上海アップグレードを前にイーサリアム先物の月間取引高が昨年5月以来の高水準に達した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア