- 仮想通貨市場
- 22日のビットコインの相場は、レバレッジ100倍を有する大手取引所BitMEXが日本時間10時よりメンテナンスを実行、メンテ中にポジションが動かせない状況下を狙い大きく買い仕掛けられ、価格が急騰。しかしその後はだらだらとした右肩下がりの相場を形成している。
仮想通貨市場
22日のビットコインの相場は、レバレッジ100倍を有する大手取引所BitMEXが日本時間10時よりメンテナンスを実行、メンテ中にポジションが動かせない状況下を狙い大きく買い仕掛けられ、価格が急騰しました。
Scheduled Performance Upgrade on Weds, August 22 at 01:00 UTC: https://t.co/87NuN6P4j9 – Please note this downtime is on Tuesday night in the Western Hemisphere and Wednesday morning in the Eastern.
— BitMEX (@BitMEXdotcom) August 20, 2018
メンテ明け後もショートの大量ロスカット(及びロング)で一段高を見せるも、RSIが買われすぎの70%を大きく超える83%を記録(15分足Bitfinex)したことなど、短期的に急騰した反動で暴落し、乱高下を見せました。
しかし、ここ数日続いたボックス相場の上値サポートラインの一つと考えられていた日本円建83万円を超えたことは、大きな進展であると言えますが、依然上値は重く、高騰後はだらだらとした右肩下がりの相場を形成しています。
また、XRPもこのBitMEXのメンテナンスの動きが影響、一時0.0002BTC(日本円換算では約148円)の価格をチャート上で記録しました。
これには、BTCの急騰でロスカットとなったアカウントのXRPポジションが清算された可能性が考えられます。
買いを支えた2つの材料
BitMEXのメンテナンスの他に影響した材料と考えられるのは、テザー社が発行するUSDTをトラッキングするサイトomniexplorerにて、100,000,000USDT(約110億円)が価格操作の渦中にあるBitfinexに送信されたことが確認され、過去のUSDTの動きと高騰相場の関係性から、買材料とされた可能性があります。
また、アメリカの証券会社ProSharesが発行元となる二つのビットコインETFの最終可否判断日程が、米国時間8月23日に控えていることに期待する投資家心理が影響しているとの見方もありますが、専門家の中にはCboe関連ETFを最有力視する意見も多く、非承認時の相場急落を避ける動きが明日23日に見られる可能性があるため、注意が必要となります。
相場がなかなか上昇しない理由
CNBC番組「Futures Now」にて、先物取引市場で30年の経験を持つAnthony Grisanti氏が、上値が重く、相場に大きな進展がないことに関する持論を展開しました。
ETF申請の認可のメドが立っていない点や、ビットコインやそのほかのコモディティでも取引量が下がっているとの現在の仮想通貨相場の傾向を挙げ、再び一時的に5900ドル台まで下がる可能性があると予想、今後秋以降の価格上昇には、出来高の上昇があるかどうかがカギとなると述べました。
CoinPostが配信した「ビットコイン急落で「売られ過ぎの目安」RSI30%を下回る」の記事でも記載しましたが、昨年末(12月31日)から8月時点(記事内では21日)では約4分の1まで出来高が減少、アルトコインは価格下落に比例する形でより大きく出来高を減少させています。
出来高の重要性は、仮想通貨に限らず株式市場をはじめとする金融市場全般に置いて言及されており、出来高を伴う価格の上昇がない限り、上昇後の価格維持は難しいと言えます。
株価が個別企業の活力を表わすモニターだとすれば、その裏づけとなるエネルギーは売買高によって示される。
市場人気を集めるようになると売買高が膨らみ、人気が衰えると売買高は細る。
株価の上昇・下落はその結果でしかない。つまり、エネルギーの裏づけなくして株価の上昇・下落はホンモノになりえず、それが「株価に先行する」売買高の魔術といっていい。
参考元:株価と出来高の「親密な関係」
上記の参考元「四季報ONLINE」でも語られているように、出来高の上昇は価格に大きく影響し、出来高が先行して上昇することで、その後の価格上昇を大きく促す状況へと変化させることになります。
国内最大手の仮想通貨取引所のコインチェックをグループに迎え入れたマネックスグループの株式会社 代表執行役社長CEOであり伝説のトレーダーとしても有名な松本大氏もCoinPostのインタビュー内で、昨年のビットコイン価格上昇の発端となったのは出来高の増加であると言及、昨年春の状況を振り返り、トレーダー的には値段が上がったことよりも、売買量が増えたことが大きな出来事であるとしています。
逆に言えば、一時的な価格操作などは、継続的な出来高を伴わない上での価格の上昇となり、結果的に持続性が伴わない「ホンモノとはなりきれていない相場」、まさに現在の仮想通貨市場に当てはまる部分であるといえます。
この出来高の観点が最も重要視しされている現在だからこそ、海外メディアを中心に、ETFなどを契機とする機関投資家の参入が注目され、規制を含む環境整備の明確性が求められています。
年末まで約4ヶ月を切っている2018年、昨年末の状況とまではいかずとも、価格を上昇させるホンモノの相場を形成するためには、出来高の上昇が必要であり、本日まで続く上値の重い相場を払拭する条件となるでしょう。
仮想通貨(ブロックチェーン)関連株
決算説明会でも言及していた「自社株買い」を発表した、マネックスグループ(8698)が5.97%と大幅反発。
同社は、発行済み株式数の1.86%にあたる500万株(約20億円)を上限に自社株買いを実施すると発表。株主還元と需給改善施策が交換されたほか、買い付け期間が「8月22日から8月31日」までと通常よりも短期間であったことで、金融庁の認可待ちステータスである仮想通貨取引所「コインチェック」に関する思惑を呼んでいるようだ。
本日は、日経平均株価が142円高であった事に加え、底値割れしていた新興市場のマザーズ指数が+2.13%と好調だったことで、リスクオフ警戒で手仕舞いしていた投資家による買い戻しの動きが加速。仮想通貨(ブロックチェーン)関連株も全面高となりました。
再び資金流入が始まるのか、注目されます。
有望視されている仮想通貨(ブロックチェーン)関連株の最新情報は、以下の記事でまとめているので参考にどうぞ。
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