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米ナスダック・ビットコインなど反落 ドル急伸、FRB利上げ継続懸念|4日金融短観

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2/4(土)朝の相場動向(前日比)

    伝統金融

  • NYダウ:33,926ドル -0.38%
  • ナスダック:12,006ドル -1.6%
  • 日経平均:27,509円 +0.4%
  • 米ドル/円:131.1 +2%
  • 米ドル指数:102.9 +1.2%
  • 米国債10年:年利回り3.5 +3.7%
  • 金先物:1,878.6ドル -2.7%
  • 暗号資産

  • ビットコイン:23,378ドル -1.7%
  • イーサリアム:1,658ドル -0.6%

本日のニューヨークダウやナスダックは反落。2日FOMC金利発表から一夜が明けた昨日の市場はIT株主導で続伸したが、昨夜取引開始前に発表された米雇用統計が想定外に強い内容だったことから、FRBの利上げ継続への懸念が強まった格好だ。

米国では今年1月の雇用者数が51.7万人増で、予想の18.8万人増を大幅に上回った。失業率は53年ぶりの水準に低下。労働市場の状況が景気後退への観測とは異なる動きを示しており、FRBのタカ派的な姿勢を裏付ける可能性があるか。「パウエルFRB議長が市場に対して言わんとすることを再認識させるもの」との指摘が見られる。

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しかし、パウエル米FRB議長が2日のFOMC会見で「初期段階のディスインフレが進行中でありながら、労働市場の力強いデータが続いていることは喜ばしい」と発言したこともあり、一部のエコノミストからは、1月の増加のほとんどが季節要因によるもので雇用指標の遅効性が強いことから、FOMCが政策決定において今回の統計を重視し過ぎることはなかろう」との声も出ている。

  • 米失業率:今回3.4% 予想3.6% 前回3.5%
  • 平均時給:前月比+0.3% 前年同月比では+4.4%
  • 1月の非製造業総合景況指数(消費者の需要が再び活発化に): 1月55.2 予想50.5 先月49.2

ISM指数によって労働市場とインフレ鈍化・賃金上昇の緩和は目下消費を引き続き支えている状況を示唆した形だ。

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米国株

米国のIT・ハイテックはFOMC後にほぼ全面高だったが、2日引け後にアマゾン、アップル、アルファベット(グーグル)が冴えない四半期の決算結果を発表したことを受け反落が続いた。一方、グーグルやマイクロソフトが人工知能分野に本腰を入れ始めていることを背景に、AI銘柄への買いは続いている。

アルファベット

アルファベットが2日発表した22年4Q(10〜12月)決算は、売上高と1株利益が市場予想を下回った。景気減速が企業の支出を圧迫する中、検索やユーチューブを含むグーグルの広告の低調な需要が明らかになった。一方、現在競争が激化しつつあるAI分野について、スンダー・ピチャイCEOは会見で人工知能ソフトに重点を置く方針を示し、マイクロソフト出資の「ChatGPT」に対抗すべく「LaMDA(ラムダ)」の提供を数週間内に始めると明かした。

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アップル

その日、アップルも決算を発表。10〜12月は売上高と1株利益が市場予想を下回る結果になった。売上高が世界の全地域で減少。昨年末のホリデー商戦を含む同期にアナリスト予想を下回ったのは15年以来だった。当時中国のゼロコロナウイルス政策に伴う都市封鎖などによる生産の混乱が主力商品であるiPhoneの低調な販売につながった。なお、マックとスマートスピーカーの新モデルを発表したのはここ数週間のことで、10〜12月期末を逃した格好だ。一方、ティム・クックCEOは会見で中国がゼロコロナを撤回し経済活動を再開したため、今後の業績改善は見込めるなどと発言した。

アマゾン

アマゾンについても弱い決算だった。同期の売上高は市場予想を上回ったが1株利益は予想を下回った。高インフレ下で、ホリデー商戦を含む同期の売上高は市場予想を上回ったものの、オンラインストア売上高は前年同期比で減少しており、過去5四半期で4期目のマイナスとなった。1月の人事部門1.8万人を含む積極的なコストダウンにもかかわらず、今期1Q(1〜3月)の営業利益見通しではゼロに減少する可能性がある。中核のEコマースの失速や成長分野のAWS売上高の伸び鈍化への市場懸念が強まった。一方、アンディ・ジャシーCEOは発表資料で「短期的には不確実な景気に直面しているが、長期的な機会については引き続き楽観視している」とコメントしたという。

個別銘柄の前日比では、c3.ai+18%、ビッグベア.ai+45%、テスラ+0.9%、マイクロソフト-2.3%、アルファベット-2.75%、アマゾン-8.4%、アップル+2.4%、メタ-1.2%、コインベース-8.4%、マイクロストラテジー-2.5%。

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ドル円130台復帰

ドル円は1ドル=131.1円、前日比+2%。米強い雇用統計を受け米国債相場は急落し2年・10年債の利回りは急伸した。

出典:Yahoo!ファイナンス

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AIトークン高騰

ビットコインやイーサリアムはNYダウの下落で連れ安となったが、AI関連トークンは上述のAI関連株の上昇などを受け高騰している。

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    AI関連トークン

  • AGIX(AI電子市場) +39%
  • FET(AIスマコン) +18%
  • ORAI(AIオラクル) +8.0%

出典:CoinGecko

また、NYSE上場の米投資会社WisdomTreeは四半期決算で、ファンドでの仮想通貨価値が21年同期の3.57億ドルから1.36億ドルに大幅に減少したことを明かした。4Qではエクィティやコモディティファンへの純資金流出入額は53億ドルで、仮想通貨への純流入は400万ドルにとどまったという。WisdomTreeは伝統的な金融商品に加え、ビットコインファンドや仮想通貨ETP(上場取引型金融商品)で820億ドル相当の資産を運用している。

仮想通貨・ブロックチェーン関連株(前日比/前週比)

  • コインベース|74.6ドル(-8.3%/+21%)
  • マイクロストラテジー|284.7ドル(-2.5%/+10%)
  • シルバーゲート・キャピタル|18.8ドル(-10.2%/+38%)
  • マラソン・デジタル|7ドル(-11%/-12%)

シルバーゲート

シルバーゲート・キャピタルは昨日、大手信託銀行State Streetが昨年12月付で同社株の9.3%保有していることが書類で明らかになったことを受け、株価が38%急騰したが、引け後に米司法省が同社とFTXの関係性を調査しているという報道を受け、大幅に反落した。シルバーゲートはFTX破綻の影響を受けデジタル資産の顧客預金額が大幅に減少したが、司法省がFTXとサム前CEOに関する銀行口座の取り扱いについて違法な行いがあったかどうか調べているという。以前、FTXが顧客の資金をアラメダ名義のシルバーゲートの口座に入金させていた経緯がある。

マラソン

ビットコインマイニングのマラソン・デジタルは昨日リリースした書類で、1月には計1,500 BTCのビットコインを売却したことを伝えた。売却資金は運営に充てられるもので、同社は1月31日付で11,418 BTC(担保にかけられていないのは8,090 BTC)保有している。

マイクロストラテジー

また、米マイクロストラテジーは決算報告で、財務資産として保有するビットコインについて約254億円(1億9,760万ドル)の減損を計上していると発表した。4Qには税金対策として約704 BTCを売却したが、それまでの2ヶ月間で約2,395 BTCを新たに購入していた。マイクロストラテジーの株価は年初来+101%上昇していた。

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出典:Tradingview

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昨日のGMラヂオ

昨日は第4回GMラヂオを開催した。ゲストは2回目の参加となるLayerZero Labsの共同創設者や、DeFi Kingdomsの創設者ら4名で、「クロスチェーンゲームの可能性」や「ブロックチェーンゲームの課題点」などについて語り合った。

関連第4回「GM Radio」開催、ゲストはDeFi Kingdoms幹部ら

前回「zkSync」の回のアーカイブの視聴はこちら。

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13:02
ビットコイン1000万円台割り込む、高騰していたアルト急反落にも警戒感
暗号資産(仮想通貨)相場ではビットコインが続落。日本円建て価格で1000万円台を割り込んだ。イーサリアム(ETH)やソラナ(SOL)などアルトコイン相場の方が下げが顕著で警戒感が強まりつつある。
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CZ氏、世界の子どもに向けた「Giggleアカデミー」を立ち上げ
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アバランチ財団が暗号資産(仮想通貨)AVAXのエコシステム支援のため、Coq InuやTechなど5種類のミームコイン保有を公表。コミュニティ活性化の一環として選ばれた。
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半導体大手エヌビディアが今週「NVIDIA GTC AI 2024」を開催することから、思惑買いで先週末にAKTやRender、ワールドコインなどのAI仮想通貨銘柄は一時的に値上がりしたが、その後反落。
03/18 月曜日
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03/17 日曜日
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週刊仮想通貨ニュース|ETHのDencunやBTCの7万ドル割れに高い関心
今週は仮想通貨イーサリアムの大型アップグレードDencunの完了、ビットコイン価格の急反落、米金融大手JPモルガンのビットコイン現物ETF分析に関する記事が最も関心を集めた。

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2024/03/28 15:00 ~ 18:00
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2024/04/06 ~ 2024/04/09
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