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史上最大4MBのビットコインNFTがミント、コミュニティは賛否両論

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコインNFTの可能性に挑戦

暗号資産(仮想通貨)開発者のUdi Wertheimer氏は3日、ビットコイン史上最大のブロックを占めるNFTの鋳造に成功したと発表。ブロック生成はBTCマイニング会社Luxor Miningの協力で実現した。

昨夜、私たちは歴史を作った。
ゲートキーパーは我々を検閲しようとした。
しかし、我々はビットコインの歴史上、最大のブロックとトランザクションを採掘した。
我々の試みをサポートし、永遠に4MBのNFTをホストしてくれたビットコインのフルノード運営者に特別の感謝を捧げる。

まだフルノードの全知全能の凝視力を利用したことがない人へ、あなた方はここで、これまでに採掘された最大のビットコインブロックの中に魔法使いを見つけることができる。

Wertheimer氏のNFTは、1月にローンチされた「Ordinal」を利用して作成。OrdinalはBitcoin Coreの元貢献者であるCasey Rodarmor氏が設計したプロトコルで、サイドチェーンやレイヤー2などを介さず、NFTなどの資産をビットコインのブロックチェーンに直接保存する。ビットコイン版NFTを可能にする取り組みとして注目されている。

Ordinalは、ビットコインの最小単位であるsatoshi(1BTCの1億分の1)に通し番号をつけることで、ユーザーが個々のsatoshiを探索、転送、受信することを可能にした。一つのsatoshiに動画や画像などのデータも含めることもできる。

なおOrdinalでは、個々のsatoshiにテキストや画像などのコンテンツを追加することをインスクリプション(Inscription)と呼び、そのデータはNFTではなく「デジタル・アーティファクト(加工品)」と表現される。

BTCの新たなユースケースとなるか

 

このような「デジタル・アーティファクト」(NFT)がビットコイン空間にふさわしいのかどうか、コミュニティの意見は大きく分かれている。

BTCブロックチェーンは金融取引に限定されるべきだと主張する「ビットコイン純粋主義者」と、NFTを含む様々なユースケースをホストすることも許容すべきとする一派で、議論が白熱しているようだ。

Ordinal批判派は、NFTがブロックをさらに混雑させ、取引手数料の上昇につながり、これまでの金融取引と競合することになると主張。一方、賛成派はビットコインにより多くの金融ユースケースをもたらすとともに、ブロックスペースの需要を高めることで、減少していくマイナーへのブロック生成報酬を補完する要素となる可能性を指摘している。

Rodarmor氏は、市場の需要によって手数料価格を設定するビットコインのメカニズムに言及。手数料市場では、金融取引であろうと「インスクリプション」であろうと、ユーザーが取引に支払う価値があるとみなした金額を処理し、マイナーが最も高い手数料の取引を選ぶだけだと次のように述べた。

これは、全てビットコインのセキュリティとインセンティブモデルに合致している。

Ordinalをめぐる論争はビットコインコミュニティにとって「不幸中の幸いだ」と主張する中立派も存在する。「最も賢い頭脳」が結集し、技術的な議論を重ね、「必要なら、次のステップを考え出す」ことで、ビットコインの安全性が保たれるというのが、その主張だ。

Rodarmor氏は、Ordinalsを分散型の「楽しいアートプロジェクト」と捉えてほしいと考えているようだ。Ordinalでインスクリプションを作成するには、ユーザー自身がフルノードを運営することが必要となるが、フルノード運営に興味を持って、ビットコインの理解を深める一助となることを願っているという。

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