CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン反落、FOMCパウエル発言やイエレン議会証言で楽観的な見方が後退

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

22日の米NY株式市場では、ダウは前日比530ドル(1.63%)安、ナスダックは190ドル(1.60%)安と大幅反落して取引を終えた。

米連邦公開市場委員会(FOMC)で25bpsの利上げは織り込み済みであったが、パウエル議長が物価安定のためインフレ率2%まで引き下げる姿勢を鮮明とした。また、「年内利下げは見込んでいない」と言及したことで、金融政策転換への期待が萎んだ。

シリコンバレー銀行(SVB)の経営破綻を念頭に、「(リーマン・ショック後に)作り上げてきた金融システムは強靭であり、あらゆる手段を用いる用意がある」「さらなる利上げが金融危機を深刻化させることはない」と明言した。

また、同時刻にイエレン米財務長官の議会証言で「預金保険の適用範囲」について否定的な見方を示したことも地銀株の売りを助長してリスクオフを拡大させた。

現状、米連邦預金保険公社(FDIC)の預金保険でカバーされる金額は25万ドル(約3300万円)に留まるが、財政不安で株価の大幅下落を招いたファースト・リパブリックなどの米地方銀行では、大口預金者比率が7割に達するとの試算もある。

関連:米国株・ナスダック反落 FOMC追加利上げ、年内の利下げ期待が後退|23日金融短観

関連:仮想通貨投資家にもオススメの株式投資、日米の代表的な仮想通貨銘柄「10選」

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比2.59%安の27,405ドルに。

BTC/USD日足

ビットコイン(BTC)は一時28,937ドルまで上昇していた。

センチメント(市場心理)を量るCrypto Fear & Greed Index22日、21年11月以来の「Extreme Greed」水準に迫る62に達しており、利上げの早期停止思惑などFRB(米連邦準備制度)への楽観的な見方が剥離したことで急反落を招いた。

仮想通貨先物市場では、24時間で1.8億ドル相当の暗号資産がロスカット(強制清算)された。

coinglass

米SEC(証券取引委員会)が米大手取引所コインベースに対し、「ウェルズ通知(Wells Notice)」を発行したことも相場の重石となった。

関連:米SEC、証券法違反の疑いでコインベースを調査 ウェルズ通知を送付

今回のウェルズ通知は、証券法違反に関する法的措置を講じる予定を警告した文章。調査対象として、同社の提供するステーキングサービスのコインベース・アーン、機関投資家向けプラットフォームのコインベース・プライム、自己管理型のコインベース・ウォレットが含まれるものとみられる。

提訴を受け、コインベースは「対象銘柄など仮想通貨への規制基準が曖昧だ。トークンの上場プロセスはSEC側に共有し、厳格な審査を経ている。SECへの事業登録も模索してきたが、過去9ヶ月間で30回以上接触を図るも十分な回答が得られなかった。」などと主張しており、結論は法廷に持ち込まれる可能性がある。

関連:「ステーキングサービスを証券認定から除外すべき理由」米コインベースがSECに請願書提出 

SECは今月初め、米老舗取引所クラーケンに対し証券法違反で提訴。クラーケン側が米顧客向けのステーキングサービス停止と罰金を支払うことで和解している。

関連:米SEC「クラーケンの仮想通貨ステーキングサービスは証券法違反」

またSECは、トロン(TRX)創業者のジャスティン・サン氏および同氏が保有する3企業に対し、証券法違反および相場操縦の疑いで提訴した。

SECによれば、サン氏は18年4月から19年2月にかけて、大規模なウォッシュ・トレード(仮装売買)の指示を出し、取引所の出来高を活性化していると偽るため嵩増ししたと指摘している。

これに伴い、TRXやBTT報酬を得て未登録有価証券の宣伝に加担したとして、女優のリンジー・ローハン氏やユーチューバーのジェイク・ポール氏ら8名の有名人も起訴されている。

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
15:29
AI のもたらし得る「深刻なリスク」に一部専門家が警鐘
「AIによる絶滅リスク」の軽減を訴える公開声明に、世界に名だたるAI技術の研究者や企業幹部ら350名が署名し、話題となっている。声明の主張には賛否両論あるが、AIについての議論の場を広げるものとして歓迎される。
15:10
Web3企業向けマーケティングツール「ソシャマ」リリース
ソーシャルマーケティング株式会社がWeb3企業向けのマーケティングSaaSツール「ソシャマ」の提供を開始した。仮想通貨やNFTを取り扱うWeb3事業者が抱える、ツイッターなどソーシャルメディア上でのマーケティングニーズに対応する。
12:32
英TP ICAP、機関投資家向け仮想通貨マーケットをローンチ
世界有数のインターディーラーブローカーTP ICAPは、ビットコインなど仮想通貨のスポット取引市場「Fusion Digital Assets」をローンチした。機関投資家向けで、分離運営モデルを採用している。
11:30
東京都政策企画局がデジタル証券発行支援を開始
東京都政策企画局は、デジタル証券(セキュリティトークン)発行支援事業の開始を発表した。これは、ブロックチェーン技術の広範な活用を促進し、スタートアップ企業の資金調達を多様化するための取り組みだ。
10:55
EU、包括的な仮想通貨規制案MiCAを正式承認
EUは、ビットコインなど仮想通貨に関する包括的な規制案「MiCA」を正式承認した。ステーブルコインに関する規定は2024年7月から、その他規定の多くは2025年から発効する予定である。
10:05
香港の新しい仮想通貨関連組織、Huobiが参加へ
Huobiは、香港の仮想通貨関連の新組織に加わることを発表。この組織は、香港を世界最大の仮想通貨市場にすることなどをミッションにしている。
08:20
PayPalベンチャーズなど、仮想通貨ウォレットサービス「Magic」に72億円出資
仮想通貨ウォレットプロバイダーMagicは昨日、72億円(5,200万ドル)規模の戦略的資金調達ラウンドを終えたことを発表した。
07:40
バイナンス、欧州で12のプライバシー関連銘柄を上場廃止へ
バイナンスは5月31日、欧州市場でプライバシー関連銘柄の取引提供を中止する予定を発表した。
07:10
バイナンス、人員削減の報道を否定
仮想通貨取引所バイナンスは、従業員の解雇を実施したことが報じられた。人員の20%を削減したとの報道もあるが、同社CEOのCZ氏は「解雇に関する報道は悪い噂(FUD)である」と説明している。
05/31 水曜日
17:22
改正資金決済法施行で国内ステーブルコイン発行可能に
改正資金決済法施行により、法定通貨を裏付けとするステーブルコインが発行可能になることへの関心が急上昇している。海外発行のステーブルコインについては、発行者ではなく流通業者が資産を保全するよう義務付けられる。
16:59
仮想通貨取引所SBI VCトレード、エックスディーシー(XDC)を国内初上場
SBIグループにて暗号資産(仮想通貨)交換業を運営するSBI VCトレード株式会社は31日、国内初となる「エックスディーシー(XDC)」の取扱い開始を発表した。
14:00
イーサリアムからビットコインへのNFT移行を実現する「BRC-721E」が誕生
イーサリアム上で流通するNFTを、ビットコイン・ブロックチェーン上に移行可能にする新トークン規格「BRC-721E」がローンチされた。トークンブリッジプロトコル「Bridge any NFT to Ordinals」も同時に提供されている。
13:17
米デジタル商工会議所、テキサス州の反ビットコイン的なエネルギー法案成立を阻止
米デジタル商工会議所はテキサス州議会に提出された「反ビットコインマイニング法案」が法制化に至らなかったと発表した。マイニング企業の収益に大きな影響を与える「電力クレジット」の取得制限に関連する法案は成立しなかった。
13:12
ビットコインの採掘難易度、過去最高値更新へ
翌年に「半減期」を控えるビットコインマイニングの採掘難易度が過去最高値を更新する見込み。Ordinals プロトコルおよびBRC-20トークン需要やAI(人工知能)流行に伴う半導体企業の成長などを受け、マイナー間の争奪戦が激化している。
12:00
バイナンス、一部顧客の担保資金を銀行に預ける仕組みを検討か=報道
大手仮想通貨取引所バイナンスは、機関顧客の一部が取引担保を銀行に保管する仕組みを検討していると伝えられる。カウンターパーティリスクの軽減が目的の一つとみられる。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア