カストディ資産の取引を提供
大手暗号資産(仮想通貨)取引所OKXは6日、デジタル資産のカストディサービスを提供する「Komainu(コマイヌ)」と提携し、機関投資家向け預かり資産の安全な取引を24時間年中無休で実現すると発表した。
OKXが担保管理プラットフォームKomainu Connectに参加することにより、機関投資家はOKXプラットフォームでカストディに分別保管してある資産の取引を24時間行うことが可能になった格好だ。
Komainu Connectは4月に立ち上げられたばかりのサービスである。投資家が、取引相手に担保を預ける必要性をなくし、その代わりに資産を安全に保管する機能を提供して、ユーザーの取引相手がもたらす信用リスクを低減できるものだ。
OKXのLennix Laiグローバルコマーシャル責任者は、次のように意義を説明した。
機関投資家は、投資機会が発生した際に資本を投下する能力を維持することと、資産が大手カストディアンに安全に保管されていることの両立を求めている。
そのため、私たちはコマイヌと提携し、投資家が資産を安全に保ちつつ、リターンを得ることについても妥協しないようにできる方法を提供できて嬉しく思う。
カストディとは
投資家の代わりに資産を保有・管理することを指す。仮想通貨以外の資産にも広く使われる用語。資産の保管や売買に係る決済、また元利金・配当金の受領や議決権行使など、幅広い業務を代行するサービスを指す。カストディを行う企業を「カストディアン」と呼ぶ。
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三者間協定に基づくソリューション
Lai氏は、コマイヌのカストディウォレットに預けられた資金は、コマイヌの担保ウォレットに移され、OKXアカウントにリンクされる仕組みだと話した。
OKXのアカウントは顧客資金の残高を反映し、OKXが提供する700以上のスポットおよびデリバティブ市場全体で取引を行うことを可能にすると続けている。
コマイヌコネクトのソリューションは、従来型金融でも実施されているような三者間協定に基づくものだ。カストディアンとしてのコマイヌ、流動性の提供者としてのOKX、OKXの顧客でもあるコマイヌのユーザーとの間に、三者間の法的合意が行われる形だ。
ステーキングサービスも実施
Komainuは、2020年6月に日本の野村ホールディングスと英資産運用企業CoinShares、仮想通貨ハードウェアウォレットメーカーLedgerが合弁事業として設立した企業である。
2022年には「Komainu Yield」という、利回り付与サービスを導入した。コマイヌが、顧客の仮想通貨を安全に保管しながら、代理でステーキングを行い、様々なPoS(プルーフオブステーク)系の銘柄で提供される利回りを付与するものだ。
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ステーキングとは
特定の仮想通貨を保有することで、その通貨のブロックチェーンネットワークを管理することに貢献し、対価として報酬を得る仕組み。厳密には、仮想通貨を保有するだけでなく、ネットワーク上に預け入れておく必要がある。銀行口座に法定通貨を貯金し、一定期間後に利子を受け取る仕組みに類似しているといえる。なお、ステーキングは、PoS(Proof of Stake)のコンセンサスアルゴリズムを採用している通貨で行うことができる。
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