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欧州中銀、デジタルユーロの法案を協議へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

デジタルユーロ法案受けて協議へ

欧州委員会は28日、デジタルユーロの導入に備える法案を発表した。EU全域で、デジタルユーロへの自由なアクセスを保証し、オンラインとオフラインの両方でデバイスを使ったデジタルユーロ決済ができるようにする内容を盛り込んでいる。

これは、物理的なユーロ紙幣・硬貨を補完するものとしてのデジタルユーロの法的枠組みを確立する立法提案だ。

法案は、EUの人々や企業が、現在民間が提供しているクレジットカードやアプリなどのデジタル決済オプションに加えて、ユーロ圏で広く受け入れられ、安価、安全、公的に提供されるデジタル決済を行えるようにする。

欧州委員会は、オンラインとオフラインの両方で支払いを可能にすることも重要だと述べた。

オフライン決済では、インターネット接続なしで、あるデバイスから他のデバイスへ支払い(P2P)を行うことが可能となるが、オンライン決済よりもさらに高度なユーザーのプライバシーやデータ保護が保証されると説明している。デジタルユーロをオフラインで使用する場合には、人々がどういう商品やサービスに対して支払ったのか、本人以外は知ることができないとも続けた。

法案は、基本的なデジタルユーロサービスは個人に無料で提供されるもので、EU全域の銀行やその他の決済サービスプロバイダーが、デジタルユーロを市民や企業に配布することになるとしている。

金融包摂を促進するために、銀行口座を持たない市民でも、郵便局やその他の公的機関の口座を開設することによりデジタルユーロを保有できる仕組みだ。

この法案が今後、欧州議会および欧州理事会で採択されれば、デジタルユーロの法的枠組みは確立されることになる。その後、最終的に導入するかどうかを決めるのは欧州中央銀行だ。

欧州委員会は、デジタルユーロについての法案と同時に、現金(ユーロ紙幣と硬貨)の流通を法的に保証する法案も提出した。

CBDCとは

各国・地域の中央銀行が発行するデジタル化された通貨を指す。「Central Bank Digital Currency」の略である。仮想通貨との大きな違いは、CBDCは法定通貨であること。通貨の管理や決済等においてコスト削減や効率性向上が期待できる一方で、個人情報やプライバシーの保護、セキュリティ対策、金融システムへの影響など考慮すべき課題は多い。

▶️仮想通貨用語集

欧州中銀は立法提案を歓迎

欧州中央銀行(ECB)も同28日、デジタルユーロなどに関する欧州委員会の立法提案を歓迎するとの声明を発表している。

欧州委員会は、欧州議会とEU理事会に対し、法案についてECBと協議するよう勧告した。この要請を受けて、ECBは追って法案に関する意見を発表する予定だ。

ラガルド総裁のコメント

欧州中央銀行(ECB)のクリスティーヌ・ラガルド総裁は28日、同行が今年10月末までに、EUの中央銀行デジタル通貨(CBDC)である、デジタルユーロ創設について決定を下す予定だと述べた。

また、デジタルユーロの普及が実現するとしても、近い将来に起こる出来事ではないだろうとも話している。

ラガルド氏によると、10月末のECB理事会の後に、さらにデジタルユーロについての「試験運用、実験、微調整の次の段階」が行われる見込みだ。

デジタルユーロを将来的に発行するか、いつ導入するかはECB理事会全体で決定されることだが、もし導入が決定されれば、それを正しい方法で行うために入念な事前準備が必要だとする姿勢を示した形だ。

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