はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン前週末にかけて3万ドル水準まで上昇、ソラナは前週比20%高

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

前週末20日の米NY株式市場では、ダウ平均株価は前日比286.8ドル(0.86%)安、ナスダック指数は202.3ポイント(1.53%)安で取引を終えた。

中東情勢の悪化を警戒した売りが先行した。原油価格が1バレル=100ドルを超えるなど中東の供給が脅かされることや、10年米国債利回りが2007年以来の15年ぶり水準となる一時5.0%に達したことなどが相場の重石となっている。

関連:ビットコイン一時3万ドル到達 ソラナ大幅高、米国株続落|21日金融短観

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン価格は前日比1.3%%高の1BTC=30,289ドルに。

BTC/USD週足

前週比では5.2%高、前月比では12.9%高。下値を切り上げ堅調に推移しており、テクニカル的に強い動きが確認される。200週移動平均線の28,397ドルも上抜け、ビットコイン現物ETF承認のフェイクニュースで付けた16日の上髭も回収した。

関連:三役好転のビットコイン、テクニカル的には強い地合いへ|bitbankアナリスト寄稿

市場占有率を示すBTCドミナンスは、21年4月以来の最高値となる52.7%まで上昇した。

コモディティ市場では、中東を中心とする地政学的リスクのほか、インフレの高止まりや世界経済の不確実性、米財政を巡る懸念などの課題を踏まえ、金(ゴールド)価格が高騰している。以前まで相関関係にあった米主要株指数が下落しているにも関わらず、ここのところはビットコイン(BTC)も上昇基調にある。

この点についてTheStreetCryptoのGeorge Tung氏は、「FRB(米連邦準備制度)が利上げ局面の長期化を示唆し、米国の債務が急速に拡大するなど金融マーケットの混乱を招いていることを受け、ビットコインもインフレヘッジの避難先の一つとして見られている」と述べた。

また、暗号資産(仮想通貨)業界への締め付けを強めていた米SEC(証券取引委員会)がグレースケールの投資ファンド「GBTC」のビットコインETF(上場投資信託)転換を巡る裁判やリップル裁判でいずれも劣勢に立たされていること、最大手資産運用会社ブラックロックなどが申請するビットコインETFの承認期待が過去最大級に高まっていること、翌年に4年に1度の「半減期」を控えることもビットコイン相場を後押しした。

金融大手のJPモルガンは、ビットコインETF(上場投資信託)は、早ければ数ヶ月以内に承認される見通しと予想している。

関連:JPモルガン強気予測「ビットコインETFの承認は来年1月まで」 グレースケールやブラックロックに新たな動き

一方、アナリストのAli氏は、日足チャートでヘッドアンドショルダー(三尊天井)形成される可能性が残されていることに言及、今後の値動きについては慎重な見方を示した。

相場の過熱感を示すRSIは74.2の高水準に達しているほか、TDシーケンシャルインジケーターで売りシグナルが点灯する兆しがあることを指摘。「日足終値が31,560ドル水準を超えてトレンド転換を明確にしない限り、いつ調整が入ってもおかしくはない」としている。

ブルームバーグのエコノミストは、「中東情勢の悪化で原油価格が1バレル当たり150ドルまで急騰すれば、世界経済の成長率が1.7%に低下する可能性がある」と予測している。これは、世界の生産高を1兆ドル減らす不況に陥る可能性を示唆するものだ。

紛争がレバノンやシリアなどの近隣諸国まで波及し、イスラエルとイランの代理戦争の様相を呈した場合は株式市場の低迷につながり、暗号資産(仮想通貨)市場も追従する恐れがある。

関連:上場投資信託「ビットコインETF」とは|ブラックロックの申請が注目される理由

アルトコイン相場

時価総額8位のソラナ(SOL)が前週比20.3%高(前月比48%高)と大幅上昇した。

Raoul Pal氏は、ヘッドアンドショルダーズボトム(逆三尊)をブレイクアウトすれば一段高が見込めるとしている。

ソラナを取り巻く環境は波瀾万丈であり、主要支援者として知られた大手暗号資産取引所FTX及びアラメダ・リサーチが昨年11月に破綻し、一時はブロックチェーンの存続自体が危ぶまれた。

その後、今年8月には米破産裁判所がFTXの保有する暗号資産(仮想通貨)の清算に関する許可を与えており、売り圧力懸念も台頭した。

しかし、ソラナの開発は継続して行われておりDeFiプロトコルへの預け入れ総額を示す「Total Value Locked(TVL)」は年初来高値を記録した。アジア地域からの需要が牽引している可能性も指摘される。

ブロックチェーンの次世代バリデータークライアントのSolana2.0 Firedancerを巡る思惑もあるようだ。Firedancerクライアントは、C++ プログラミング言語基盤で、ネットワークのスループット(処理能力)、攻撃や障害に対するレジリエンス(回復力)、効率性の向上、および分散化促進を目指す。

また、10月30日~11月3日にかけて、オランダの首都アムステルダムで大型カンファレンス「Solana Breakpoint 2023」が開催される。昨年はGoogle CloudやMeta(旧Facebook)とのパートナー締結やWeb3スマートフォンの「Solana Saga Phone」が発表され材料視された。

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/20 土曜日
13:22
イオレがビットコイン追加取得、累計保有量101BTC超に
日本上場企業イオレが約1億6640万円分のビットコインを追加取得。ネオクリプトバンク構想の初期トレジャリー運用の一環として実施され、2026年3月期中に120億円から160億円規模の取得を目指している。
11:55
ブラックロックのビットコイン現物ETF、年初来リターンはマイナスも流入額6位入り
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」が年初来のETF流入で6位にランクインした。一方でリターンはマイナスとなっており背景にある投資家心理が注目される。
10:50
メタプラネット、米国預託証券プログラム設立
ビットコイン保有企業メタプラネットがドイツ銀行を預託銀行とする米国預託証券プログラムを設立し、19日より米国店頭市場で取引を開始する。米国投資家の利便性向上と流動性拡大を目指す。
10:33
ビットコイン提唱者ルミス米上院議員が再選不出馬、仮想通貨法案成立に注力へ
仮想通貨推進派として知られるシンシア・ルミス上院議員が2026年の再選不出馬を表明した。任期終了までに包括的な仮想通貨規制法案や税制改革の成立を目指す方針を示している。
10:05
「ビットコイン価格は2035年に2億円に到達」CF Benchmarksが強気予想
CF Benchmarksが2035年の仮想通貨ビットコインの価格を基本シナリオで142万ドルと予想した。ゴールド市場のシェアを獲得することなどを前提とし弱気・強気シナリオも算出している。
09:10
イーサリアム、Glamsterdamの次のアップグレード名は「Hegota」
仮想通貨イーサリアムでGlamsterdamの次に実施されるアップグレードの名称がHegotaに決定。2025年と同様、イーサリアムは2026年に2回アップグレードを行う可能性がある。
08:15
ビットコイン、弱気相場入りか クリプトクアントが需要減速を指摘
クリプトクアントが仮想通貨ビットコインの需要成長鈍化を指摘し、弱気相場への移行を指摘。ETFの純売却や大口保有者の需要縮小、デリバティブ市場のリスク選好低下などが要因として挙げられている。
07:10
コインベース、2026年の税制変更で予測市場がギャンブルより有利になると指摘
コインベースが2026年の見通しレポートで、トランプ大統領が署名したワン・ビッグ・ビューティフル・ビル法により予測市場が従来の賭博より税制面で有利になる可能性があると指摘した。
06:50
アーサー・ヘイズ、FRBの新資金供給策RMPでビットコイン4年サイクル論が終焉と再度主張
著名トレーダーであるアーサー・ヘイズ氏がFRBの準備金管理購入プログラムを分析し、実質的な資金供給(QE)により仮想通貨ビットコインの従来の4年サイクルが崩れたとの見解を示した。ビットコインは2026年に20万ドルに向かうと予測。
06:20
仮想通貨の冬到来か、フィデリティ責任者がビットコインの2026年底値を6.5万ドル付近と予測
フィデリティのグローバルマクロ責任者ジュリアン・ティマー氏がビットコインの強気サイクル終了の可能性を指摘し、2026年の底値を6.5万ドルから7.5万ドルと予測した。機関投資家の参入により従来のサイクル論が変化しているとの見方が広がっている。
05:45
米FRB、仮想通貨企業向け「簡易版マスターアカウント」開設に進展か
米連邦準備制度理事会が仮想通貨関連企業を含む適格機関に決済サービスへの限定的なアクセスを提供する「ペイメントアカウント」案についてパブリックコメントを募集開始。
12/19 金曜日
17:38
税制改正大綱で仮想通貨税制が大きく前進、申告分離課税20%と3年間の繰越控除を明記
政府・与党が2026年度税制改正大綱を決定。暗号資産取引に申告分離課税を導入し、税率は株式と同じ一律20%に。3年間の繰越控除制度も創設される。金商法改正を前提とした条件付きで、2028年施行の見通し。昨年の「検討」から具体化が進み、web3業界の発展に向けた重要な一歩として評価されている。
15:33
米国法銀行初、SoFiがステーブルコイン「SoFiUSD」を発行
米ソーファイ・テクノロジーズが完全準備型の米ドルステーブルコイン「ソーファイUSD」を発表した。パブリックブロックチェーン上でステーブルコインを発行する米国法銀行として初の事例となる。
14:15
2025年の仮想通貨盗難被害額5300億円突破、北朝鮮関連グループの犯行目立つ=チェイナリシス
チェイナリシスが2025年の仮想通貨盗難事件についてレポートを発表。総額5300億円規模であり、Bybitハッキングなど北朝鮮関連グループによる犯行が目立っている。
14:13
サークル、インテュイットと提携 USDC で税金還付や企業決済に対応
ステーブルコイン大手サークルが金融テクノロジー企業インテュイットと複数年の戦略的提携を締結。TurboTaxやQuickBooksなどでUSDCを活用した税金還付、送金、決済サービスを展開し、年間15兆円超の取引に対応へ。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧