CoinPostで今最も読まれています

リップルネットの進化版「Ripple Payments (リップルペイメント)」発表

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Ripple Paymentsへ進化

米リップル社は7日、国境を超える決済の容易さを一段と向上させる新しいソリューション、「Ripple Payments (リップルペイメント)」を発表した。

かつてリップルネットと称されていたこのシステムは、専門的な知識がない企業でもブロックチェーン技術を簡単に採用できるようにすることを目指し、迅速かつ低コストで効率的な国際送金を実現するエンタープライズ水準のインフラを提供する。

リップル社のプレジデントを務めるモニカ・ロング氏は、「リップルは当初から、現実世界の問題を解決する製品を開発することに注力してきた。Ripple Paymentsへの進化は、国境を越えた決済体験を高める当社の継続的な努力の一環だ」と述べた。

Ripple Paymentsの主要な更新点は次のとおりだ。:

  • グローバルネットワークを拡張し、クリプトと従来のペイアウト市場を含む70以上の市場へアクセスを可能にする。これにより、一つのプロセスで世界的に展開できるようになった。
  • 規制への深い理解を反映した決済システムであり、企業レベルのセキュリティを確保している。シンガポールの金融規制当局である「MPI」や、アメリカ国内で30を超える「MTL」など、広範囲のライセンスを取得し、多様な顧客層にサービスを提供している。
  • XRP Ledgerの分散型取引所(XRPL DEX)との統合を実現し、製品のパフォーマンスを高め、新たな市場への参入障壁を下げた。
  • 通貨や目的地に依存しない、24時間365日のオンデマンド流動性オプションを提供し、決済製品のスケールに応じた最適化されたエクスペリエンスを継続的に提供する。

関連:アラブ通貨基金、リップルネットをCBDCの代替策として言及

技術とコンプライアンスに強み

近年、Web2の大手企業や既存の決済機関も、ブロックチェーン技術への投資を加速させており、リップル社の「2023 New Value Report」によれば、世界の金融リーダーの80%以上が、今後3年以内に何らかの形で仮想通貨を取り入れると考えているという。

こうした市場の流れに対応する形で、リップル社は自社の決済プラットフォームを一層洗練させ、あらゆる通貨、時間、目的地においても、最速で最も効率的な国際決済ソリューションを目指している。

リップル社の決済製品責任者であるブレンダン・ベリー氏は、「リップルは支払いをデジタル資産の主要な用途と見なしており、その実現には、現実世界の問題を解決するためのシームレスなユーザーエクスペリエンスが不可欠である」と指摘する。さらに、「私たちのゴールは、多様性、迅速性、使いやすさ、法令順守を融合させた、全方位的な製品を市場に提供することにある」と述べている。

関連:ジョージア国立銀行、リップルと共に中央銀行デジタル通貨の試験実施へ

RocketFuelが採用

Ripple Paymentsは、金融機関がデジタル資産を扱う際の課題を軽減し、中小企業(SME)が国際市場で競争する上で平等な機会を提供することを目的としている。

「リップルの国境を越えた支払いソリューションの仕組み」より抜粋
出典:Ripple社

ブロックチェーンと暗号技術の力を借りて、リップルは従来の銀行間決済システムの代替品を提供し、顧客がより低いコストで、より速く、より透明性の高い方法で取引できるよう支援する。

Ripple Paymentsを導入した最初のクライアントの一つが、米国のフィンテック企業RocketFuelである。この企業は、仮想通貨や法定通貨を用いた支払いの送受信を行いたいと考える加盟店向けの支払いゲートウェイを提供する。

RocketFuelのCEO、ピーター・ベネットは、リップル社の新しいシステムについて、「私たちのクライアントにとって、スピード、セキュリティ、コストの観点から大きなメリットがある。リップルとのパートナーシップにより、当社のサービスはさらに価値あるものになるだろう」と語った。

関連:リップル主催の大型カンファレンス「SWELL2023」開幕迫る、注目のセッションを紹介

CoinPost リップル社特集

XRP一時6%高、米判事がSECの中間控訴認めず リップル裁判 リップル社CEO、SECの仮想通貨規制や有価証券訴訟について見解示す
米リップル社CTO、XRPLedgerの今後について語る|WebXインタビュー ゲンスラーSEC委員長、リップル裁判の判決に初コメント
米リップル、シンガポールで仮想通貨決済拡充へ 米SECが提訴した「リップル裁判」まとめ(20年12月〜23年10月)
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
12/04 月曜日
11:41
ビットコイン1年半ぶり4万ドル水準へ、株式市場では「仮想通貨関連銘柄」が全面高に
暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインETF(上場投資信託)の上場承認期待やFRBの利上げ終了観測が強まったことで、BTCは4万ドルの節目を1年半ぶりに上回った。米国株ではコインベース株が大幅上昇しているほか、マネックスやセレス株など関連銘柄に資金が集まった。
12/03 日曜日
11:30
米経済減速続けばビットコイン上抜けは時間の問題か|bitbankアナリスト寄稿
3.8万ドル付近を底堅く推移する今週のビットコインチャートを図解。国内大手取引所bitbankのアナリストが今後の展望を読み解く。オンチェーンデータも掲載。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|マイクロストラテジーのBTC買い増しに高い関心
今週は、マイクロストラテジーが仮想通貨ビットコインを買い増ししたニュースや、金持ち父さん著者ロバート・キヨサキ氏がビットコインなどの資産への投資を推奨していることを書いた記事が関心を集めている。
12/02 土曜日
16:25
エルサルバドルのブケレ大統領、2024年再選を見据え職務離脱へ
暗号資産(仮想通貨)ビットコイン支持者で知られる、エルサルバドルのナイブ・ブケレ大統領が総選挙キャンペーンのため職を離れる。再選を目指す中で、国内政治のチェック・アンド・バランスの弱体化と、国際関係への影響を探る。
14:00
2024年に半減期を迎えるビットコインは約1800万円到達、Matrixport分析
Matrixportによる暗号資産(仮想通貨)ビットコインの価格予測を深掘り。2024年に1835万円到達の可能性、歴史的なデータ分析、マクロ経済要因と地政学的影響を詳細に解説。ビットコイン投資の未来を探る。
13:00
米サークル社、「テロ資金調達への関与はない」
ステーブルコイン「USDC」を提供するサークル社は、公開書簡を米議員らに提出。テロ資金など不正金融への関与はないと強調した。
12:00
イーサリアム運用で高利回りを実現、Cegaのデュアルカレンシー戦略とは?
セガ・ファイナンスが新しいオプション戦略「デュアルカレンシー」を発表。暗号資産(仮想通貨)イーサリアム、stETH、USDCホルダーに向けて、年利22%以上の収益を提供。この戦略は、リスクを最小限に抑えつつ、市場での高い固定利回りを実現する。
10:45
コインベースCEOがBaseトークン発行を否定 ソラナなどの統合計画も
米仮想通貨取引所コインベースのCEOは、イーサリアムL2「Base」に関する展望について話した。独自トークンや取引高速化について説明している。
09:55
コインベース・マイニング株大幅高、ビットコイン年初来高値更新|2日金融短観
本日のNYダウは+294.6ドルと続伸し、債券市場は反発した。この日にパウエル連邦準備制度理事会議長の発言からトーンダウンが示唆され2024年にFRBが利下げに動くとの観測がますます広がった格好だ。
08:30
Starknet独自通貨の無料配布、スナップショット実施済み
仮想通貨イーサリアムのL2「Starknet」は今週SNSで出回っていたSTRKトークンのエアドロップのスクリーンショットの真贋を確認し権利獲得にあたるスナップショットはすでに実施されたことを明かした。
07:20
ビットコイン価格は24年に上昇加速か=グレースケールレポート
仮想通貨運用会社グレースケールは、2023年11月版の市況レポートを公開。2024年は複数の条件が重なることによって、ビットコインの価格に上昇圧力がかかる可能性があるとの見解を示している。
06:50
ビットコインETFの上場申請めぐり今週3社目のSEC面談、専門家が承認楽観視
米SECは、GBTCから現物型ビットコインETFへの転換申請について、今週29日に申請側のグレースケール(2度目)と会議を行ったことが判明した。仮想通貨ビットコインは年初来高値を更新した。
06:00
ソラナDEX「Jupiter」、仮想通貨JUP無料配布の事前確認ページ公開
ソラナ基盤の分散型取引所アグリゲーター「Jupiter Exchange」は独自トークン「JUP」の無料配布(エアドロップ)計画について、事前確認の公式ページを公開した。
12/01 金曜日
17:41
「暗号資産の投資状況と確定申告」に関する調査、年内取引で約7割が利益
Aerial Partnersが2023年の暗号資産取引調査結果を公開。ビットコインなどの現物取引だけでなく、PoS銘柄のステーキング利用度が高まりつつあり、利益を出している投資家増加に伴い「確定申告」の必要性も上がっている。
16:03
米投資会社タイガー・グローバル、BAYCやOpenSea投資の評価額を大幅下方修正
タイガー・グローバル・マネジメントが、有名なNFTコレクション「Bored Ape Yacht Club」(BAYC)と主要なNFTマーケットプレイスであるOpenSeaへの投資により、大幅な含み損を抱えていると報じられた。同社の直近の投資動向と報告内容についてまとめる。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア