はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

押し目買い確認のビットコイン37000ドル台回復、関係者が語るSOLやMATIC好調の背景は?

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

前週末17日の米NY株式市場では、ダウ平均株価は前日比1.8ドル高、ナスダック指数は11.8ポイント(0.08%)高と横ばいで取引を終えた。

関連:仮想通貨関連株大幅高 弱い米経済指標やビットコイン反発を受け|16日金融短観

関連:仮想通貨投資家にもオススメの株式投資、日米の代表的な仮想通貨銘柄「10選」

仮想通貨市況

アルトコインを中心に調整も見られた暗号資産(仮想通貨)市場は週末にかけて反発。ビットコイン価格は前日比1.9%高の1BTC=37,253ドルとなった。

BTC/USD週足

ビットコイン(BTC)など暗号資産は先週、過熱感の反動からデリバティブ(金融派生商品)市場におけるロングポジションの大規模ロスカットで一時急落する場面もあったが、結果的に週足は長い下髭陽線でクローズし、押し目買い圧力を確認した格好に。

ビットコインETF(上場投資信託)や半減期の材料待ちのタイミングで現物BTCを手放す動機は薄く、FOMO(Fear of Missing Out)気味の市場心理によって下値が拾われやすくなっている可能性はありそうだ。

関連:ビットコイン急落で440億円規模のロスカット発生、主要アルトは明暗分かれる

早くも37,000ドル台を回復するなど現時点での調整局面入りを否定したが、ここのところ乱高下しておりレンジ上限をブレイクできなければレンジ下限の底割れリスクも考えられる。

関連:高値圏で揉み合うビットコイン、市場のETF早期承認期待は剥落か|bitbankアナリスト寄稿

反発の背景としては、先物市場のロスカットなど日柄調整が進み需給面が改善したほか、最大手資産運用会社ブラックロックなどが申請中の「ビットコイン現物ETF(上場投資信託)」の早期承認期待は一旦剥落しつつも、思惑自体が再び高まったことなどが挙げられる。

bitcoinsistが報じたところによれば、ブルームバーグのETFアナリストであるEric Balchunas氏は、米SEC(証券取引委員会)が今週ビットコイン現物ETFの申請フォームについて会合の場を持ち、現物取引方式(In-Kind Method)ではなく現金生成方式(Cash Generation Method)を使用するよう要請したことを明かした。

これは承認に向けた兆候の一つを示唆するという。

関連:上場投資信託「ビットコインETF」とは|ブラックロックの申請が注目される理由

アルトコイン市場

週明けにかけてのビットコイン上昇を受け、週末にかけて大幅反落していた主要アルトも軒並み反発した。

ラージキャップ銘柄では、XRPに次ぐ時価総額6位のソラナ(SOL)が前日比6.5%高、12位のチェーンリンク(LINK)が10.8%高、14位のポリゴン(MATIC)が3.8%高となった。

Helius LabsのMert Mumtaz CEOは、X(旧Twitter)で、ソラナの性能について比較した。

Helius Labsは、ネットワーク上における開発者のスケーラブルなソリューション構築を支援する、Solanaネットワーク上のRPCプロバイダーだ。RPCプロバイダーtは、クライアントとサーバー間の通信を容易にするためのシステムおよびサービスのこと。

Mert Mumtaz氏によれば、過去1週間のデータでは、イーサリアムが12TPS(秒間トランザクション処理速度)に対し、ソラナは約60倍の700TPSを超えた。トランザクションのファイナリティ(最終確定)速度はより大きな差があり、イーサリアムの約15分と比較してSOLは約2250倍高速の約0.4秒を達成したという。

また、平均取引手数料(Gas代)についてもイーサリアムより遥かに低いと主張した。

分散化水準については大規模に普及するイーサリアム(ETH)に軍配が上がり、ソラナのノード数3,000に対しイーサリアムは8,000だと言及した一方、ノード数が一定の閾値を超えた場合の影響については「分散化とパフォーマンスおよびアクセシビリティのバランスの重要性」を挙げ、効果は限定的と主張した。

ただし、Mert Mumtaz氏の立場上ポジトークが含まれることは留意したい。

なお、投資ファンドAsymmetricの創業者であるJoe McCann氏は、ソラナのDeFi(分散型金融)について、毎日10以上のスマートコントラクトを利用するヘビーユーザー数は年初来最高に達したと指摘した。これは、アクティブなDeFiアドレス全体の1.15%に相当するという。

アクティブなDeFiインタラクションの観点では、イーサリアムの11.5倍、オプティミズムの6.88倍、オプティミズムの16.4倍に達するとした。

22年11月の大手暗号資産(仮想通貨)取引所FTX破綻の影響もあり、暴落していたソラナ(SOL)価格は、過去数週間では主要アルトの高騰をリードするなどV字回復を見せてきた。前月比106%高、年初来では393%高に及ぶ。

米投資運用会社ARK Investのキャシー・ウッドCEOは、CNBCの金融経済・ビジネス専門チャンネルである「Squawk Box」のインタビューに出演した際、ソラナ(SOL)にも言及。主要なスマートコントラクトおよび分散型金融ネットワークとしてのイーサリアムの地位を認める一方で、高速かつコスト効率に優れているという面でソラナの重要性が増大していることを指摘した。

ブロックチェーンにおけるインフラストラクチャーの役割の重要性を強調し、Web3およびデジタル資産関連の開発におけるソラナの潜在的な役割についても強調している。

関連:ARK Invest、ビットコイン高騰受けコインベース株とGBTC利確売り

ポリゴン(MATIC)のオンチェーンデータも好調な推移を辿る。

共同創設者のSandeep Nailwal氏によれば、ポリゴン(MATIC)のPoSは、過去最高値となる日間1640万件のトランザクションを記録したと指摘した。

また、イーサリアム(ETH)のスケーリングソリューションであるPolygon zkEVMの預入総額を示すTVLは過去1週間で12%増となり、1億700万ドルに達した。(Polygon zkEVMの詳細やメリットは、下記の記事参照)

詳細:ポリゴン、来月に「Polygon zkEVM」のメインネットのベータ版をローンチへ

その一方、トランザクション急増に伴い負荷が拡大。取引手数料(Gas代)が桁外れに跳ね上がった。これに伴いブロック報酬は合計155,000MATICを上回り、バリデーターの日間収益は約120万ドルに達したという。

PolygonScanエクスプローラーによると、MATICの取引量は16日時点で21年6月の過去最高値を更新する970万txを記録した。背景には、ビットコイン(BTC)のオーディナルに触発される形で開発されたとみられる“PRC-20”規格のトークン(POLS)が発行・流通し始めたことなどが挙げられる。

関連:投資家関心継続のビットコインオーディナルとその競合、BTCエコシステムの近況は?

関連:ポリゴン、トランザクションが急増しガス代が急騰 「PRC-20トークン」が影響か

ビットコインETF特集

ビットコインETFの仕組み、基本から徹底解説 ブラックロックが仕掛けるビットコインETF、投資家必見のポイント
ビットコインETF上場承認後のBTC価格はどう変わる? 米投資会社の資金流入予測 ビットコイン半減期とは?市場価格への影響と注意点
初心者が学ぶトレード知識 CoinPostアプリで優位性を

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/21 木曜日
17:48
シンプレクス、ステーブルコイン参入を支援へ アバランチ実証実験を受け
シンプレクスが金融機関のステーブルコイン事業参入支援を本格化。Ava Labsとの実証実験でアバランチ基盤の高性能インフラを実証し、参入障壁の解消を目指す。
17:23
カニエ・ウェスト、仮想通貨YZY発表
カニエ・ウェスト(Ye)が暗号資産(仮想通貨)「YZY」をソラナ上で発行し、発表直後にバイナンスに上場。YZY Moneyエコシステムの中核トークンとして決済サービス「Ye Pay」やYZYカードを展開予定。
16:39
メルカリとソニー、NFT・デジタルコンテンツ普及で基本合意 Soneium活用へ
メルカリとソニーグループがNFT・デジタルコンテンツ普及で基本合意。ソニー独自ブロックチェーン「Soneium」を活用し、メルカリの月間2300万人ユーザー基盤でWeb3技術の大衆化を目指す。アイドル関連NFT販売を皮切りに新エコシステム構築へ。
14:00
米上院議員、仮想通貨市場明確化法案の年内成立を目指す
シンシア・ルミス米上院議員は、仮想通貨規制の明確化を図るクラリティ法案の年内成立を目指すと発表した。先月発表された上院の独自案ではなく、超党派の支持を得た下院案を基本法案とする方針に切り替え、11月末にはトランプ大統領への提出を見込んでいる。
13:40
ゴールドマンサックスとベッセント財務長官、ステーブルコイン急成長を予測
米財務長官とゴールドマンサックスがステーブルコイン市場の急拡大を予測。規制整備により数兆ドル規模の成長期待が高まる中、JPモルガンは慎重姿勢を示す。
12:50
「ビットコインは2030年までに100万ドルへ」コインベースCEOが強気予想
コインベースCEOが2030年のビットコイン価格を100万ドルと予想した。機関投資家流入など強気シナリオの要因を挙げている。仮想通貨の今後のユースケースについても話した。
12:00
「多様なイノベーション促進へ」金融庁・今泉参事官が語る、暗号資産規制やETFの展望
金融庁の今泉宣親・暗号資産ブロックチェーンイノベーション参事官が語る、ビットコインETF、制度改革、ステーブルコインの展望。利用者保護とイノベーション両立への取り組みを詳述。
12:00
ビットバンク廣末社長が語る、ビットコインとの出会いと今後の展望|WebXスポンサーインタビュー
大規模カンファレンス「WebX 2025」のタイトルスポンサーとしてブース出展を決めた、ビットバンク廣末紀之社長独占インタビュー。オリコン顧客満足度2年連続1位の暗号資産取引所が語るWeb3時代の資産形成戦略とWebX2025への展望を聞く。
11:30
明日にジャクソンホール会議パウエル講演控える中、仮想通貨相場反発
ビットコインが前日比1.17%上昇する中、機関投資家によるイーサリアム大量購入が継続。Bitmine Immersionが52,475ETH追加で総保有額66億ドル近くに。一方、個人投資家のアクティブアドレス数は8月に28%減少し、ビットコイン・イーサリアム現物ETFからも大幅流出。ジャクソンホール会合でのパウエル議長発言が今後の相場を左右する見通し。
10:50
アーサー・ヘイズ、幹細胞事業に投資
ビットメックスの創設者で元CEOのアーサー・ヘイズ氏が幹細胞クリニック事業に大規模投資し取締役就任。先週売却した仮想通貨を1050万ドルで買い戻し、「利益確定はもうしない」と方針転換。
10:05
イーサリアム財団、セキュリティ強化の行動指針発表
イーサリアム財団は、Trillion Dollar Securityのプロジェクトについて行動指針を発表。仮想通貨イーサリアムの広範な調査を経て、まずはユーザー体験の安全性を強化する。
09:40
米ブロックチェーン協会ら、ステーブルコイン利回りに関する「ジーニアス」改正案に反対
米ブロックチェーン協会らが、銀行協会提案のステーブルコイン利回り規制強化に反対している。「ジーニアス」法案の改正案にいくつかの論点から異議を唱えた。
08:35
米ナスダック、BNB保有企業WINTの上場廃止決定 株価75%超暴落
米ナスダックがBNB投資企業ウィンドツリー・セラピューティクス(WINT)の上場廃止を決定。株価が最低価格1ドルを下回り、今年99%以上下落。
08:00
RWAトークン取引所「DigiFT」、計37億円の資金を調達
RWAトークンの取引所DigiFTは、現在までで合計約37億円の資金を調達したことを発表。直近の資金調達ラウンドはSBIホールディングスが主導している。
07:45
トークン化株式「xStocks」、トロンのブロックチェーンに拡大へ
クラーケンとBackedは、TRON DAOとの協業を発表。株やETFをトークン化して取引できるようにするサービスのxStocksを、仮想通貨トロンのブロックチェーンに対応させる。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧