- 仮想通貨市場
- 市場関心度の高いSWELLが閉幕。XRPからの連鎖反応でBTCなども値崩れを起こし、仮想通貨市場はほぼ全面安に。急落したBTCチャートでは三尊形成も予想されたが、現在は下げ渋っている。
仮想通貨市場
本日朝のマーケット記事 でも記載したように、二日間開催されたSWELLが閉幕したことで、利確売りを伴いXRP価格が急落、ビットコインも値が崩れた他、それらに影響して3日の仮想通貨市場は全面安相場になった。
上記のチャートは、XRPの値動きを基準として、BTCチャートと比較したものとなるが、XRPとBTCの相場が相互に影響していることがチャート上から確認できる。
上記のチャートのラインを説明すると、青の縦線がXRPによる影響、オレンジの縦線がBTCによる影響となり、当時の状況は以下の通りだ。
1.一本目の青線(XRP):SWELL開幕
ーSWELLの開幕時間が一つの取引ポイントとして捉えられ、XRPが先行し下落
2.オレンジ線(BTC):上値を切り上げていたラインを下落方向に割る
ー三角保ち合いを形成していたが、上昇方向へのブレイクは見られず、ラインを割りBTCが先行し急落。その後BITMEXにて急激なリバウンドを確認。
3.二本目の青線(XRP):SWELL最後のスピーチが終了
ーSWELL閉幕によって、材料出尽くしでXRPが先行して下落。
4.XRPの値動きに影響され下落に傾いたBTCの値動きが市場全体に波及
今まで、大多数のアルトコインは、フィアット建で変動率がビットコインの値動きに影響される傾向があったが、直近1ヶ月ビットコインの値動きとは異なる動きをしていたXRP、とくに本日は直近半月ほどSWELLで注目が集まっていた背景を踏まえ、XRPの値動きがビットコインの価格推移に影響を及ぼした可能性も否めない。
XRPの値動きがビットコインに追随しなかったデータは、Huobiレポート でも明らかになっており、先週もビットコインに大多数のアルトコインがかなり高い連動率を記録する中で、XRPだけが連動率に影響されずに推移している。
Ripple/IOTAとRipple/BCHは最も低く、それぞれ0.45と0.47となった。
これらのデータでは、BTC/IOTAに連動率が最も高く、0.94%の一致、XRP/BTCは0.53%とかなり低い数値となっていることがわかる。
このように、今までビットコインを中心に回っていた仮想通貨市場が、連動性から一時的に外れたXRPの値動きも、市場の一指標となり、相互に影響する環境が出来上がっていた可能性は十分に考えられるだろう。
ファンダメンタルズ要因
今回の考えられる要因として、WSJから報道された、仮想通貨の取引BOTによる価格操作の内容だろう。
仮想通貨取引所はNYSEのような伝統市場と異なり、十分な規制が欠如しており、後者はルール違反者を罰することに対し、仮想通貨界ではルールが緩いため、悪用される大規模なBot取引が行われているとの記載がされている
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ビットコイン(BTC):4時間足
上記のチャートから確認すると、本日の下落で三尊天井(H&S)の形成が完成したと捉えることもできる。
ここから一時的な反発がある可能性もあるが、テクニカル上は上目線から下目線に変化しているとも読み取れる。
上記のチャートの赤マークを確認すると、エッジラインが切り下がっていることが分かる。
これは、サポートするべき場所でサポートされずに売り圧に負けてしまっていることを示しており、大きな下落に注意したい。
しかし、ショートポジションがかなり多く溜まっているため、そこが一つの懸念点と言えるだろう。
XRP(XRP):4時間足
XRPに関しては、4時間雲のラインでぴったりと止まっている。
ビットコインに牽引されて下がる可能性もあるが、逆も然りで、好材料など上昇要因があると、再び上昇傾向に戻る可能性がある位置にいる。
しかし、現在ギリギリのラインにいることには違いなく、基軸通貨であるビットコインの動きには十分注意してトレードする必要があると言える。
仮想通貨(ブロックチェーン)関連株
Ripple社主催の「SWELL」が閉幕したことで、Sell the fact(事実売り)の格言通り仮想通貨XRPが売られたが、これに伴い、しばらく続伸していたSBIホールディングス(8473)の株価も前営業日で一旦ストップ。
本日も2.97%安となっており、直近では年初来高値を連日のように更新するなど、移動平均線からの乖離率やRSIなどの指標で過熱感も出始めていたことで、利確売りに押された可能性が考えられる。
一方で、国内大手取引所「Zaif(親会社:テックビューロ社)」への金融支援正式合意に向けての動いているフィスコ(3807)が、6.67%高と続伸を見せており、株式市場でも仮想通貨事業への関心が高いことを示していると言えるだろう。今後も仮想通貨(ブロックチェーン)関連株に注目していきたい。