はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

「ビットコインは金融界のゴジラ」、ソラナの復活やDePIN・AIの普及も=Messariの2024年レポート

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「仮想通貨は復活した」

大手暗号資産(仮想通貨)分析企業Messariは19日、創業者兼CEOのライアン・セルキス氏の年次報告書「Messariの主張」のリリースを発表した。

192ページに及ぶこのレポートは、11のセクションから構成され、2024年に注目すべき投資や政策のトレンド、人物、製品、仮想通貨など、それぞれのトップ10について詳述している。

セルキス氏は、激動と不確実性に満ちた1年を乗り越えた現在、仮想通貨業界は「確かに復活」しており、信用危機後の2013年を彷彿させるという。しかし、当時と現在の大きな違いは、最先端のテクノロジー開発が進展し続けていることであり、同氏が、幾度ものサイクルと生き延びた「このテクノロジーとコミュニティに対して強気である」理由だという。

過去12ヶ月間が、再度の困難なサイクルであったことが証明された一方で、開発者は仮想通貨の普及の次の段階への基礎を築いた。このレポートは開発者たちを称えるものだ。

レポートは、2024年には、技術革新の最前線で仮想通貨の有用性が実証され、今後の道筋がより明確になるだろうと予測している。

ビットコインとデジタルゴールド

セルキス氏は、2024年の仮想通貨市場の見通しに強気だ。その中で「主役」となるのはビットコイン、ステーブルコイン、CBDCだと考えるが、特にビットコインには強気の姿勢を見せている。

その理由として、全てがデジタル化の方向へ向かっていること、政府は莫大な借金を抱えており「お金の印刷」は継続される一方で、ビットコインには2,100万という発行上限があること、さらにビットコイン半減期が差し迫っていることを挙げた。

ビットコインには「回復を主導する傾向」があり、強気相場の初期段階で「王に賭ける」ことの有用性を主張した。今後ビットコインが「さらに100倍になる」ことはないと思われるが、2024年に再び他の資産クラスのパフォーマンスを「簡単に上回る可能性」があると同氏は述べた。

そして、最終的に金(ゴールド)と同等になれば、1BTCあたりの価格は60万ドル(約8,580万円)を超えると見ている。同時に「マクロ的な追い風」により金価格も上昇が見込まれるため、この価格が必ずしも天井ではないという。

ビットコインはこれまでも、そして2024年も金融界のゴジラであり続けるだろう。

ステーブルコインとCBDC

セルキス氏は、仮想通貨で「爆発的な成長領域」となったステーブルコインは、「初の正真正銘のキラーアプリ」だと述べている。アルゴリズム基盤のステーブルコインは、現在は下火だが、依然としてその可能性に注目しているという。

一方、個人を対象とするリテールCBDCについては、DOGEやPEPEなどのミームコインと同様に考えているとコメント。CBDCは簡単に越境できるものではなく、代替性が高くすでに普及しているステーブルコインと比較して、その需要がどれくらいあるか疑問だと述べた。

ソラナの躍進とDePIN

レポートでは、「今年の復活プレイヤー」としてソラナに言及。新商品が相次いでリリースされ、オンチェーンの流動性が急増し、開発者ツールの可用性が拡大したことは、目覚ましい進展だとしている。

2024年に注目されるソラナの取り組みとして、以下を挙げている。

  • Firedancerによるパフォーマンスの強化
  • Tinydancerを通じたライトクライアントの開発
  • ソラナトークンの機能を拡張する「token-22」標準の展開

また、決済分野における支払いフローの強化、DeFiのユーザー体験向上、安価なNFTミントによる新たな消費者向けアプリの登場(DripやDialectなど)も注目されている。最近のハッカソンだけで、907のプロジェクトが誕生するなど、「SVM(ソラナの仮想マシン)は業界第2位のOSとして浮上した」と指摘した。

関連:ソラナ「Fire Dancer」、ゲームチェンジャーと期待される理由とは?

さらに、Helium、Hivemapper、Render、Teleportなど多数の分散型物理的インフラ(DePIN)プロジェクトが、ソラナに移行されたことに焦点を当ている。

Hivemapper(HONEY)は、グーグルストリートビューに対抗するコミュニティ所有の分散型マッピングプロトコルで、スピードと資本コストでGoogleに優位性を持つ可能性があるとされている。

セルキス氏は、DePINに注目する理由として、「投機に振り回されることが少なく、金融の枠をはるかに超えて、私たちの業界にとって重要なソリューションを中心に据えているからだ」と述べている。

AIと仮想通貨

レポートは、「デジタル化と生成型人工知能(AI)の時代には、信頼性が高く、グローバルで、数学的に保証された出所とデジタルの希少性を提供する技術が重要になる」と指摘している。

AIの進歩により、ディープフェイクなどの懸念も生まれるため、その課題に対処するため暗号化ソリューションの需要は高まると見られるという。

セルキス氏は、「AIは仮想通貨にとって、素晴らしいものであり、機械の支配者を歓迎する」と述べ、「ビットコインは完璧な機械のためのお金だ」付け加えた。

関連米コインベース、来年の仮想通貨市場の展望を掘り下げる

CoinPost 仮想通貨初心者向け特集

イチから学ぶ仮想通貨投資、ビットコインの買い方まで徹底解説 どれを買えばいい?仮想通貨(ビットコイン、アルトコイン)銘柄の選び方
人気銘柄別、日本国内の仮想通貨取引所、おすすめ5選 仮想通貨の仕組み【初心者向け図解】暗号技術と問題点について
暗号資産とは|初心者でも5分でわかる仮想通貨の始め方 Twitter投稿が3億円の価値に|大企業も注目する「NFT」の仕組みと可能性
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/05 金曜日
19:26
テザー投資家が英政党に史上最高額寄付 改革党に18億円相当
ステーブルコイン発行会社テザーの投資家クリストファー・ハーボーン氏が英国改革党に900万ポンド(約18億円)を寄付し、存命個人からの政党寄付として史上最高額を記録。米国でもトランプ大統領が選挙期間中に仮想通貨業界から2600万ドル超を集めるなど、仮想通貨資金が英米両国の政治に影響力を持ち始めている。
18:40
Cloudflare障害でコインベースなど取引所が一時アクセス不能 11月に続き再発
12月5日夕方、Cloudflareの障害により、コインベースやクラーケンなど複数の仮想通貨取引所とDeFiプロトコルのユーザーインターフェースが一時的にアクセス不能に。11月18日に続く障害で、インフラ依存のリスクが再び浮き彫りとなった。
17:24
米上場AlphaTON Capital、約630億円調達へ TONトークン取得とAI投資
ナスダック上場のデジタル資産運用企業AlphaTON Capitalが、米SECに4億2069万ドル(約630億円)の資金調達枠を申請。TONトークンの追加取得とテレグラムのCocoon AIネットワークへの投資を計画。TONエコシステムへの機関投資加速が見込まれる。
14:30
チェーンリンク現物ETF、初日に64億円の流入で好調 ソラナETFからは最大流出
仮想通貨チェーンリンク現物ETFの取引初日に64億円が流入し好調な滑り出しとなった。一方ソラナ現物ETFからは過去最大の資金流出があった。
14:00
国際通貨基金(IMF)、ステーブルコインの規制断片化に警鐘 
国際通貨基金が今週、ステーブルコイン市場の評価報告書を公開し、各国の規制枠組みの断片化が金融安定性を脅かし監視を弱体化させ、国境を越えた決済の発展を遅らせていると警告した。
13:30
CZとピーター・シフが激論交わす、ビットコインvs金「どちらが真の価値保存手段か」
バイナンス創設者CZ氏と金支持派エコノミストのシフ氏が4日、ドバイでビットコイン対トークン化金の討論を実施。金塊の真贋確認場面が話題となり、検証可能性や価値保存機能をめぐり対照的な見解を示した。
12:00
アジア最大級のWeb3カンファレンス「WebX2026」、チケット販売開始
アジア最大級のWeb3カンファレンス「WebX2026」が2026年7月13日・14日にザ・プリンスパークタワー東京で開催。本日よりVIP Pass、Business Pass、Booth Passのチケット販売を開始。開幕セール価格は2月28日まで。
11:52
ビットコイン、政府系ファンドは8万ドル台で買い増し 日銀政策と円キャリートレードにも注目
ブラックロックのフィンクCEOは、複数の政府系ファンドがビットコインの大幅下落局面で買い増していたことを明らかにした。一方、CryptoQuant CEOは2022年のような大暴落は起きにくいと分析。市場は12月の日銀政策決定に注目、円キャリートレードの動向がビットコイン含むリスク資産に影響を与える可能性を考察する。
11:20
「ストラテジー社は株価指数から除外されてもBTCを売却しないだろう」Bitwise
Bitwiseのマット・ホーガン最高投資責任者は、ストラテジー社は株価指数から除外されてもビットコインは売却しないだろうとの見方を示した。その根拠を説明している。
10:15
XRPレジャーの流通速度が年間最高値を記録 オンチェーン活動が急増=CryptoQuant分析
XRPレジャーの流通速度流通速度が12月2日に年間最高値0.0324を記録。大口保有者による2100億円規模の買い増しや取引所準備金の減少など、オンチェーン活動の活発化が確認された。CryptoQuant分析。
10:05
年末にかけての下落リスクを軽減する価格帯は? ビットコイン最新市場分析=Glassnode
Glassnodeが仮想通貨ビットコイン市場の最新週間レポートを発表。需要低迷と含み損拡大の中、年末の下落リスクを抑える価格帯などを分析している。
08:55
JPモルガンがストラテジーのビットコイン売却回避能力を評価、「マイナーの動きより重要」
JPモルガンのアナリストが、ストラテジーのビットコイン売却回避能力がBTC価格の短期見通しにおいてマイナー活動より重要だと分析した。
08:20
21シェアーズ、米国初のスイ(SUI)連動2倍レバレッジETFを上場
21シェアーズが米国証券取引委員会の承認を得て、スイ(SUI)の価格に連動する初のレバレッジETFをナスダックに上場した。日次リターンの2倍を提供する商品で、スイエコシステムに関連する初のETFとなる。
08:10
「政府系ファンドは相場下落時にBTCを買い増し」ブラックロックのCEO
ブラックロックのラリー・フィンクCEOは、複数の政府系ファンドが仮想通貨ビットコインを購入していると明かした。相場下落時に買い増ししている様子も伝えている。
07:25
ソラナとベース間ブリッジが稼働開始、チェーンリンクとコインベースが安全性確保
レイヤー2ベースチェーンがソラナとのブリッジをメインネットで正式稼働。チェーンリンクCCIPを採用し、両チェーン間でのトークン移動と取引が可能になった。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧