はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

日本初のデジタル証券二次市場「START」開設、ケネディクスといちごの2銘柄取引開始

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

デジタル証券の二次市場「START」

大阪デジタルエクスチェンジ株式会社(ODX)は25日、日本で初めてとなるデジタル証券(ST)の二次市場「START」を開設した。ODXの私設取引システム(PTS)でセキュリティトークン(ST)の取引が開始された。

デジタル証券(またはセキュリティトークン)はブロックチェーン技術によって発行される金融商品だ。これらのトークンは、有価証券の価値に裏打ちされており、取引コストの削減、迅速化、非上場金融商品へのアクセス拡大、市場の流動性向上などが期待されている。

2020年5月には、日本の金融商品取引法が改正され、デジタル証券の取り扱いがより明確になった。ODX代表取締役社長の朏仁雄氏によると、2023年12月時点で、日本では累計800億円規模の公募デジタル証券が組成されている。

出典:ODX

デジタル証券市場は、新たな金融市場の形成過程にあるが、これまでの主な取引はSBI証券や野村證券などの証券会社内で行われており、一般の流通市場(セカンダリー市場)は存在していなかった。これを変える重要なステップとして、ODXの「START」が導入された。このシステムにより、株式市場に匹敵する取引環境が整備され、STの普及が加速する見込みだ。

「START」で初期に取り扱う銘柄は、2つの公募型不動産セキュリティトークン、「ケネディクス・リアルティ・トークン ドーミーイン神戸元町」と「いちご・レジデンス・トークン」だ。これらは、それぞれ特定の資産を裏付けとしており、投資家に新たな投資機会を提供する。

取引参加者には、株式会社SBI証券、大和証券株式会社、SMBC日興証券株式会社(2024年中)、野村證券株式会社(2024年春)が名を連ねている。投資家はこれらの証券会社を通じて、STARTのデジタル証券を取引できる。

関連:2023年のデジタル証券市場の動向と将来展望

STARTの詳細

「ケネディクス・リアルティ・トークン ドーミーイン神戸元町」は、SMFLみらいパートナーズが所有する「天然温泉 浪漫湯 ドーミーイン神戸元町」というホテルを裏付け資産とする。このトークンの発行総額は35.2億円で、1口の投資額は10万円。

一方、「いちご・レジデンス・トークン」は、いちごオーナーズ株式会社が発行し、新築後2年以内に建設された都心に位置する6つの賃貸住宅物件への投資を提供する。このトークンの発行総額は29.25億円で、こちらも1口の投資額は10万円となる。

STARTの取引詳細については、付け合わせ方式、節立会(板寄せ方式)が採用され、1日2回の取引セッションが設定されている。取引の種類には指値注文と成行注文があり、清算・決済は売買約定日から2営業日後に行われる。

「START」は、日本初のSTの二次流通市場として、企業に柔軟な資金調達の機会を、投資家には多様な投資機会を提供することを目指している。さらに、マッチングシステムはアマゾン ウェブ サービス(AWS)のクラウドサービスを利用し、将来的にはブロックチェーンとの連携を見据え、効率的な取引プロセスの実現を目指している。

ODXとは

2022年6月に設立されたODXは、SBIホールディングスが70%の出資比率で主要な出資者となっている。さらに、三井住友、野村ホールディングス、大和証券グループからも資金調達を実施。2023年8月、ODXは本社を東京から大阪に移転した。この移転は、「国際金融都市構想」への貢献を目的としている。さらに、ODXは規制の緩和を目指す「サンドボックス制度」を活用することで、大阪府との連携を深め、革新的な金融市場の構築に努めている。

関連:SBI主導の新PTS市場、大阪デジタルエクスチェンジとは|デジタル証券との関係を徹底解説

CoinPost デジタル証券特集

デジタル証券の基礎知識 これからの金融を変える技術とは? 2023年のデジタル証券市場の動向と将来展望
デジタル証券の法的側面:規制とチャンス デジタル証券の技術的側面:ブロックチェーンとの関連性
デジタル証券の成功事例、先進企業の取り組みと成果
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/16 日曜日
16:22
金融庁、暗号資産105銘柄の「金融商品」扱いを検討 金商法適用へ=報道
金融庁は暗号資産に金融商品取引法を適用し、交換業者が取り扱う105銘柄に情報開示とインサイダー取引規制を導入する方針。税率は最大55%から株式と同じ20%への引き下げを検討。2026年の通常国会で改正案提出を目指す。
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、XRP現物ETFの米上場や世界初のZcash保有企業の91億円調達など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナ、ジーキャッシュといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン、下値余地残すも反発は時間の問題か|bitbankアナリスト寄稿
今週のBTC相場は1530万円周辺で推移。米政府機関閉鎖解除後もハイテク株軟調で上値重い展開。12月FOMC前の経済指標不足が懸念材料に。一方、STH損失レシオが95%超となり売られ過ぎの水準。オプションOI分析では9.5万ドルがターゲットに。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|米史上最長の政府閉鎖終了に高い関心
今週は『金持ち父さん貧乏父さん』著者ロバート・キヨサキ氏によるビットコイン・金・銀の価格予想、堀田丸正のBitcoin Japanへの社名変更、米政府の閉鎖終了に関する記事が関心を集めた。
11/15 土曜日
13:55
続落するイーサリアム、長期保有者が1日4.5万ETH超を売却=グラスノード
グラスノードによると、イーサリアムの3年から10年保有者が1日あたり平均4万5000ETH超を売却している。イーサリアム現物ETFも13日に2億6000万ドルの純流出を記録し売圧を高めている。
13:20
リミックスポイント決算発表、仮想通貨評価益で売上高が大幅増加
リミックスポイントが2025年4~9月期決算を発表した。仮想通貨評価益で売上高が大幅増加している。同社はビットコイン、イーサリアムなどの仮想通貨を財務資産として蓄積している。
13:00
Visaアジア太平洋地域デジタル通貨責任者、ステーブルコインの展望を語る|CoinPostインタビュー
Visaアジア太平洋地域デジタル通貨責任者ニシント・サンガヴィ氏がCoinPostの独占インタビューに応じ、ステーブルコイン決済戦略の拡大、CBDCとの共存、米国ジーニアス法の影響について詳しく語った。4つのステーブルコインと4つのブロックチェーンをサポートし、2億2,500万ドル超の決済を実現。今後5年間のアジア太平洋地域におけるデジタル通貨の展望と、Visaが果たす役割について解説。
11:15
テクノロジー大手アリババが預金トークン決済を開発 中国当局のステーブルコイン懸念に対処か
中国アリババが預金トークン決済システムを開発している。当局によるステーブルコイン規制を回避することも背景とみられる。AI活用サービスも発表した。
10:30
ビットコイン急落、45日ルール通過とFOMC利下げ見送り観測で売り圧力が最大化|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは足元で強い売り圧力に晒されているが、ヘッジファンドの45日ルール通過により解約売りの終了が期待される。ビットコイン長期保有者が直近1カ月で12兆円相当のBTCを売却したことは心理を悪化させていた。
09:50
トランプ一族関連のアメリカン・ビットコイン、売上高99億円に増加 決算発表 
トランプ一族の仮想通貨マイニング企業「アメリカン・ビットコイン」が2025年7~9月期決算を発表した。前年同期比で黒字転換し、ビットコイン保有量は4,090BTCに到達している。
09:35
ジャック・ドーシーのCash App、ステーブルコイン決済機能を導入
決済アプリのキャッシュアップがステーブルコインの送受信機能を含む11の新機能を発表した。ライトニングネットワークを使用したビットコイン決済機能も拡充している。
08:50
ソニー銀行の米銀免許申請、通貨監督庁にICBAが否認を要求
ソニー銀行が米国で信託銀行の国家免許を申請したことについて、米組織ICBAが強く反対すると表明。通貨監督庁に書簡を送付して反対理由を説明し、ソニー銀行の申請を認可しないように要求した。
07:45
バイナンス、ブラックロックのトークン化ファンド「BUIDL」を取引担保として受け入れ
仮想通貨取引所バイナンスがブラックロックの「BUIDL」を取引所外担保として統合した。BUIDLはBNBチェーンで新シェアクラスも立ち上げる。
06:50
ビットマイン、45億円相当のイーサリアムを追加購入 新CEOにHSBC元幹部を任命
ビットマインが3000万ドル相当の仮想通貨イーサリアムを追加購入した。同社は新CEOにHSBCアジアTMT投資銀行部門の元責任者を任命した。
06:25
ビットコイン長期保有者が1カ月で12兆円相当BTCを売却、初期投資家も2400BTCを取引所へ送金
ビットコインの長期保有者が過去1カ月で約81万5,000BTCを売却し、2024年1月以来の高水準となった。初期保有者のオーウェン・ガンデン氏も2400BTC以上を売却している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧