L2がENSを導入することを推奨
暗号資産(仮想通貨)イーサリアムの共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏は2日、イーサリアム・ネーム・サービス(ENS)のガバナンストークンENSの重要性を強調した。
ブテリン氏は、分散型金融(DeFi)におけるユーザー体験を向上させるために、L2プロジェクトがENSドメインを統合する必要があると考えており、次のように投稿した。
すべてのイーサリアム・レイヤー2(L2)は、ENSサブドメインをL2上で直接登録、更新、読み取りできるようにするため、トラストレスでマークル証明(Merkle証明)ベースのCCIPリゾルバ上で動作する必要がある。
ENSトークンは非常に重要なため、手頃な価格である必要がある。
これを受けて、ENSは一時2,100円まで上昇、記事執筆時現在は1,740円付近で推移している。
レイヤー2(L2) とは
「2層目」のブロックチェーンのこと。全ての取引履歴をメインチェーンに書き込むと負荷が大きくなり、処理速度の低下やネットワーク手数料の高騰につながる。そこで、取引履歴の一部をオフチェーンやサイドチェーンに記載するようにすることでメインチェーンへの負荷軽減や処理速度向上を期待することができる。
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イーサリアム・ネーム・サービス(ENS)とは
ENSとは、本来は長く複雑なイーサリアムアドレスをより簡単な文字列で仮想通貨のアドレスとして利用できるようにするサービスだ。Web3におけるDNS(ドメインネームシステム)にもたとえられているが、IPアドレスではなくユーザーのイーサリアムアドレスに対応する。
ENSは、イーサリアムやUSDC、Uniswapなど様々なプラットフォームで使用されているところだ。Dune Analyticsによると、現在210万のENSドメインが登録されている。
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CCIPとはチェーンリンク(LINK)のCross-Chain Interoperability Protocol技術の省略名称である。これは、異なるブロックチェーン同士がアプリケーションをリンクできるように設計されたクロスチェーン相互運用プロトコルだ。
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また、リゾルバとは、ENSの名前をアドレスに変換する処理を行う機能のこと。ブテリン氏の言及したCCIPリゾルバは、CCIP技術を使ったリゾルバとなる。マークル証明とは、大規模なデータを検証する際に使用されるデータ構造の一種である。
ENSの取得を公平にする手数料案
昨年9月、ブテリン氏はENSアドレスの所有を公平にするためENSドメイン名の維持に手数料を課すシステムを提案していた。
ENSはNFT(非代替性トークン)用の規格ERC-721に準拠しているため、OpenSeaなどのNFTマーケットで転売することが可能となっている。このため、ブテリン氏によると昨年9月時点で、全5文字のドメインの約40%が販売されていた。
このように転売目的でのドメイン取得もみられることから、ブテリン氏はよりよいENSアドレス割り当て方法を考慮した格好だ。
ドメイン名を実際に使用する組織によるドメイン名の取得を奨励することを目的として、ドメイン名の最高入札額に基づき3%の年間手数料を取ることを提案している。
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