B・ライリーや野村が取引に関連
米証券取引委員会(SEC)は、証券詐欺の共謀者の一人とされるブライアン・カーン氏が関与した取引について投資銀行B・ライリーに調査を行っている。野村ホールディングスもこの取引に関係していた。ブルームバーグが22日に報じた。
背景として、2022年に破綻し、2023年11月に証券詐欺で有罪を認めたヘッジファンド「プロフェシー・アセット・マネジメント」の共同設立者ジョン・ヒューズ氏が、カーン氏を共謀者の一人として挙げていた。
SECはカーン氏が昨年小売企業フランチャイズ・グループ(FRG)の買収において果たした役割を精査しているところだ。B・ライリーはこの取引を手配していた形だ。カーン氏は、その資産の一部を取引の担保としていた。
また、ブルームバーグが入手した報告書によると、買収資金を援助するために、野村ホールディングスも部分的に資金提供を行っていた。報告書は、調査は初期段階であり、野村は調査の焦点となっていないとも述べている。
関係筋によると、野村はカーン氏の買収を支援するための、B.ライリーへの約890億円(6億ドル)の協調融資を主導し、約356億円(2億4,000万ドル)を提供したとされる。
こうした動きには、B.ライリーの株式を空売りしようとする投資家も注目しているところだ。B.ライリーは、次のように声明を出している。
B.ライリー・ファイナンシャルは、これらの件には一切関与しておらず、知識もなかった。当社の株式を空売りする者は、自分の利益のために虚偽の情報を広め、クライアントや顧客に不利益をもたらしている。
また、報じられたようなSECの調査についても承知していないが、調査が実際に行われる場合には全面的に協力するとも続けた。
B.ライリーは、暗号資産(仮想通貨)マイニング企業にも多く出資していることで知られている。
例えば2023年3月、米国の裁判所はB.ライリー・コマーシャル・キャピタルが破産申請したビットコイン(BTC)マイニング企業コア・サイエンティフィックの再建を支援するために、約104億円(7,000万ドル)の融資を行うことを承認した。
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野村ホールディングスのWeb3事業
野村ホールディングスも、Web3に積極的に取り組んでいることで知られている。
最近の動きとしては、デジタル資産子会社「Laser Digital Holdings」が10日、機関投資家向けのWeb3インフラ「Libre」を立ち上げた。現実資産(RWA)トークン化を進めていく計画だ。
「Libre」のプラットフォームはポリゴン(MATIC)のチェーン開発キット(CDK)を使用して構築されている。
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