はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

日本でビットコインを普及させるには──東京でコミュニティ運営を行う「Tokyo Citadel」のメンバーが語る

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

第16回 Beyond The Price

1月25日に公開された16回目の「Beyond The Price」には、東京で英語を使って暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)に関する活動を行う「Tokyo Citadel」のAndy氏とDash氏が参加した。

「citadel」という英単語には「拠点」や「伝道所」といった意味がある。Tokyo Citadelは東京を拠点にビットコインに関するイベントを開催したり、ポッドキャストの配信を行ったり、Telegram(テレグラム)でコミュニティ運営を行ったりしている。

Tokyo Citadelのメンバーは「ビットコインは現在の世界における最も強力な経済的・社会的・政治的ムーブメントの1つである」とみている。また、東京については、これまでビットコインが大きく発展してきた拠点の1つとの見方を示しており、この動きが今後も継続するようにしていきたいとした。

活動の目的は、東京からビットコインを普及させ、知識を広めていくことである。

ポッドキャストの内容

今回の配信のタイトルは「東京でのビットコイン拠点の構築」。両氏のポッドキャスト(英語)は以下から聴くことができるが、ここから配信内容のポイントを紹介していく。

Andy氏とDash氏がビットコインに興味を持ち始めたのは東京に引っ越してきた後だという。東京でもっとビットコインに関心を持ってもらい、より多くの活動が行われることを望んで、日本在住の英語を話すビットコイン支持者のためにTelegramでコミュニティ運営したり、イベントを行ったりするようになったと語った。

両氏はビットコインについて自分たちが何か行動を起こすべきだと感じるようになり、Dash氏は「それは責任感やミッションだった」と振り返った。この時Dash氏は、ビットコインが保有されるだけでなく、実際に使用される循環経済を構築していこうと考えたという。

ビットコインを入手することはすばらしいことだが、それで何をしようか考えることが重要だとDash氏は主張。ビットコイナーは今それを議論する段階にあると思うと話した。ビットコインの成功には、コミュニティを作り、ビットコインを使って循環経済を構築することが必要だと訴えている。

日本における重要性

両氏には、日本におけるビットコインの重要性についても語ってもらった。

Dash氏は、日本は先進国の中で遅れをとっていると指摘し、自動化が進まないため生産性が低く、賃金が安くて購買力が落ちていると述べている。そして、ドルを発行できない全ての人々と同様、日本も米ドル覇権の犠牲者であるとの見方を示した。

現在はドルを得るためにあらゆる人々が働いて、自動車などの製品を米国に売らなくてはいけないシステムが世界に構築されてしまっているようだと指摘。家族との時間を犠牲にして懸命に働いても、米国人が立派な自動車を運転したり、信頼できる計算機を使用したりできるようになるだけで、見返りに日本人は「紙切れ(弱体化した円)」を受け取っているだけだと話した。

Dash氏はこのような状況は搾取であると主張。一方で、日本も他国を搾取している面があり、米国は悪く、日本は良いというわけではないと語っている。

その上で、日本人は米国との複雑な関係を認識すべきであり、このような状況の改善にビットコインを活用できる可能性があると主張。また、現在の金融システムの問題点や他の選択肢について、日本人に特化し、日本語で書かれた情報が必要であるとも話している。

一方Andy氏は、日本人にビットコインに関心を持ってもらうには「保険」として勧めるのが良いのではないかと提案した。

「政府を排除する」というような過激なメッセージに日本人はおそらく関心を示さないだろうと述べ、既存のシステムが崩壊したり、円安になったり、ドルに依存したりすることへの保険であると勧める方法がビットコインの普及に効果的なのではないかと語っている。

関連「日本でビットコインが普及しない理由」BTC関連書籍の翻訳者・練木照子氏が語る

日本での目標

日本での活動における目標について聞くと両氏とも、オンライン上でなく、実際に人が集まれる場所を作ることだと述べた。

Andy氏は、ビットコイン所有者が集まり、世の中の問題から保護されるような場所を作りたいと説明。そこは、先見の明や能力を持つ人が時間とエネルギーと資金を投資することで報酬を得られる場所だと語った。

Dash氏も、最初はTokyo Citadelはプライバシーを保護しながらオンラインの世界について学べる場であると考えていたが、米国の「Bitcoin Park」やフィリピンの「Bitcoin Island」が誕生するのを見て、そのような場所が日本にも必要であると考えるようになったという。

そして、両氏が行なっているイベントは参加者が増えており、実際に出会える場の需要はあるはずだと語った。

関連なぜ日本で大規模Web3カンファレンスが必要なのか|WebX創設者インタビュー

Beyond The Price配信まとめ

「ビットコインは重要な気候テック」BTC研究者が語る——「Beyond The Price」 初回放送内容 トコインは最も寿命が長いブロックチェーン」VCパートナーが語る——「Beyond The Price」第2回放送内容
「今の日本におけるビットコインの価値」Diamond Hands東氏が語る——「Beyond The Price」第3回放送内容 J・ドーシー氏ら登壇のBTCイベントを立ち上げたビットコイナーが参加——第4回「Beyond The Price」
「ビットコインは究極の価値の保存手段」投資企業CEOが語る——第5回「Beyond The Price」 「Web3の全ての価値はビットコインに集まる」インフラ企業VoltageのGraham Krizek CEOが語る
「真に分散されたSNSの構築へ」——11月東京開催「Nostrasia」の実行委員が語る 「ビットコインは世界を公正にする可能性がある」BTC関連書籍の著者Jason Maier氏が語る
「法定通貨が不可能なことをビットコインで実現」Podcastアプリ「Fountain」のMalster氏が語る 「ビットコインがお金にもたらす革命をSNSへ」11月東京開催のNostrasia特集を配信
ビットコインの特徴や優位性とは──「Beyond The Price」の未公開内容や過去配信まとめ 「ビットコインはプラットフォームであるべきか」Xverseウォレット開発企業のJan Smejkal CSOが語る
「従来の金融業界がビットコインに注目すべき理由」GS出身の金融専門家Weston Nakamura氏が語る ビットコイン新興企業への投資機会を提供──BTC特化のVC「Lightning Ventures」のMike Jarmuz氏が語る
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/01 火曜日
13:05
トランプ家支援のAmerican Bitcoin、約320億円調達でビットコイン購入とマイニング機器導入へ
エリックとトランプ・ジュニア氏が支援するビットコインマイニング企業American Bitcoinが2億2000万ドルを調達。ビットコイン購入とマイニング機器導入に充当予定。
12:00
金融庁、ステーブルコイン健全発展のための報告書を公表 不正リスクや今後の課題を分析
金融庁が仮想通貨ステーブルコインの健全な発展に向けた報告書を公表した。不正利用の実態と今後の規制課題を分析調査する内容だ。
11:05
取引所BybitとKraken、ソラナ基盤トークン化株式「xStocks」を190カ国で提供開始
世界第2位の仮想通貨取引所BybitがBacked社のトークン化株式サービス「xStocks」を取り扱う。Apple、Amazon、Microsoft等60銘柄超をソラナブロックチェーン上で24時間365日取引可能に。
10:40
トランプ氏関連のミームコイン「TRUMP」、口座開設キャンペーンで配布へ
ドナルド・トランプ氏が公認とされるミームコイン「TRUMP」がもらえるキャンペーンがBITPOINTで7月末まで開催中。特典内容や条件を詳しく解説します。
10:20
国内Web3関連企業BACKSEAT、組み込み型Web3体験でブロックチェーン社会実装目指す
BACKSEAT株式会社が第三者割当増資により累計14億円の資金調達を完了。Spiral CapitalとHeadline Asiaが共同リード投資家として参画し、組み込み型Web3体験の実現に向けサービスローンチを本格化。
10:02
ロビンフッド、トークン化した米国株やETFの取引サービスを欧州で提供
仮想通貨などの投資アプリを提供するロビンフッドは、トークン化した米国の株やETFの取引サービスをEUユーザー向けにローンチしたと発表。独自ブロックチェーンを開発していることも明かした。
09:55
テキサス州、戦略的ビットコイン準備金設立に続き「金・銀」を法定通貨として認可
テキサス州のアボット知事が金・銀を日常取引の法定通貨として認可する法案に署名。戦略的ビットコイン準備金設立法案も成立し、米国初の大規模な貴金属・仮想通貨政策を実現。
09:40
ビットコインマイニング難易度が7.5%低下 米テキサス州猛暑が影響か
仮想通貨ビットコインのマイニング難易度が約7.5%低下した。米テキサス州の猛暑による電力制限が主要因と指摘されている。6月中旬にハッシュレートも下落していたところだ。
09:15
ナスダック上場企業SRM、140億円のトロン財務戦略完了でTRXをステーキング
フロリダのテーマパーク向け記念品製造企業SRM Entertainmentが、1億ドルのTRON財務戦略の一環として3.65億TRXをJustLendにステーキングした。年率最大10%のリターンを目指す。
08:55
ドイツ最大手銀行グループ『シュパーカッセ』、2026年夏に個人向け仮想通貨取引開始へ=報道
ドイツ最大の銀行グループSparkassenが方針転換し、個人顧客向けビットコインなど仮想通貨取引サービスを2026年夏に開始予定。EU規制整備を背景に3年ぶりの決定となる。
08:10
SEC、ビットワイズ・イーサリアムETFのステーキング承認判断を延期
米証券取引委員会がビットワイズ社申請のイーサリアムETFのステーキング機能追加提案の承認判断を延期。投資家保護と公正な市場慣行への適合性について追加審査を実施中。
07:45
サークル、米国でナショナル・デジタル通貨銀行設立を申請
米ステーブルコイン発行企業サークルが米通貨監督庁にナショナル・トラスト銀行設立を申請。承認されればUSDC準備金の自己管理と機関投資家向け仮想通貨カストディサービス提供が可能に。
07:25
仮想通貨税制改正案、ルミス議員が「大きく美しい法案」へ修正提案
シンシア・ルミス上院議員がトランプ大統領一推しの予算調整法案に仮想通貨税制改正修正案を提出。300ドル未満取引免税とマイニング・ステーキング報酬の二重課税解消を目指す。
06:55
リップル社、XRPLのEVM互換サイドチェーンの正式稼働を発表
リップル社は、XRPLのイーサリアム仮想マシン互換のサイドチェーンのメインネットがローンチしたことを発表。開発者はイーサリアム上のdAppsをXRPLのエコシステムで容易に展開できるようになった。
06:35
イーサリアム戦略転換などで株価7倍暴騰、ビットマイン社にトム・リーが会長就任
ファンドストラット共同創設者トム・リー氏がビットマイン・イマージョン・テクノロジーズ会長に就任。同社は2.5億ドル調達でビットコインからイーサリアム中心の戦略に転換。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧