はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 資産運用
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨取引所に革命か 「世界中の注文板を統合」するプロトコルの開発へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

すべての流動性を可視化するDEX
ブロックチェーン専門企業Paradigmが開発を主導する新たなDEX、既存のDEXの欠点「出来高と板の薄さ」を根本から解消させるプロトコルの開発へ動いている様だ。ハッキングにも強い分散型の取引所で、この問題が解決された場合、状況を大きく好転させる可能性がある。

すべての流動性を可視化するDEXとは

大手仮想通貨メディアCoindeskの 独占取材 によると、DEX(分散型取引所)のプロトコルを開発する専門企業Paradigm財団を始め、ブロックチェンファンドPolychain Capital PartnersとChapter One、投資銀行のDragonfly Capital Partnersも参画した新たなDEX構築のプロジェクトで約100万ドルのラウンドを調達したと事が判明した。

このDEXの最大の特徴は、仮想通貨トレーダーに『一つの注文板で、全世界の売り買いの注文』が公開されるというポイントで、名称は「分散型注文板(decentralized order book)」となる様だ。

このプロジェクトを主導したParadigm財団のCEOであるLiam Kovatch氏は共同創設者のHenry Harder氏は共にColumbia大学の教授を務めており、現在開発中という段階で、年末にはβ版を公開する予定だそうだ。

Kovatch氏によると、

DEXは徐々に市場で足場を固めつつあるが、中央集権型取引所のような流動性を持っていないのが現実だ。すなわち、売り注文を出しても買い手がいない=『注文板の厚さが欠如』していることだ。

トレーダーにとって、一つの注文板だけで全世界の売り手と買い手が見れるシステムはもっとも理想的だと言えるだろう。Kayakのようなサービスキュレーターではなく、Paradigmは各データを一つのプラットフォームに可視化するとのことだ。

さらに、Kovatch氏は、「Paradigmは単純に、売り手と買い手の出会いの場所を提供する」と述べた。

中央集権型のライバルとなるか

Dragonfly Capitalは、まさに「大手仮想通貨取引所の壁が崩壊することにかけている」とCoindeskは語っている。

同投資銀行は最近1億ドルの仮想通貨ファンドを設立した。また、すでにいくつかの大手取引所に出資している。

そしていくつかの取引所はすでにDEXを構築しており、つまり、そのようなDEXがParadigmのプラットフォームに参加するのは時間の問題だとされている。

最近ではDEXのトレンドが見えてきており、大手取引所Binance、Bithumb、BitfinexもDEXを新規事業の一環として注力しており、また、ブロックチェーンプロジェクトStellarもStellarXというDEXを開設した。

DEXにおける競争が激しくなると思われる一方で、Paradigmでは取引所だけでなく、個人でも注文板のデータを掲載することができ、Paradigmのメリットはわずかな手数料にあるとKovatch氏は語った。

DEXが直面する挑戦

なお、現在、DEXは多く存在するが、ハッキングされにくいというメリットと引き替えて、決済速度の遅さが挙げられる。

Binanceのような既存の大手中央集権型取引所側が秘密鍵を所有しているため、板注文のマッチングを処理する速度がDEXよりはるかに速いとされている。

その速さに敵うためには、Paradigmはスピードの開発(サイドチェーンなど)に力を入れている様だ。

このような一元化したDEXが近い将来、既存の取引所のライバルとなり、主流となると言えるかもしれない。

CoinPostの関連記事

『仮想通貨市場は、原油に匹敵する進化を遂げる』新取引所Bakkt CEO
先日、Coinbaseの創立メンバーをCOOに起用した取引所BakktのCEOは、「仮想通貨市場も原油に匹敵する規模の”革新的な進化”を遂げる」と見込む。さらにBakktのCEOは、資金混同や再担保契約を行わないと明言した。
ウォール街大手Fidelityが「仮想通貨関連会社の設立」を発表|機関投資家参入の窓口へ
Fidelityが機関投資家向けの仮想通貨サービス提供へ 世界最大級の金融サービスプロバイダ...
CoinPost App DL
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
01/26 日曜日
13:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、XRPコミュニティイベントやミームコインTRUMP乱高下など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|トランプ氏の準備金に関する大統領令に高い関心
今週は、トランプ大統領の公式ミームコイン発行と仮想通貨の戦略的国家準備金に関する大統領令署名、ブラックロックのラリー・フィンクCEOのビットコイン価格予想に関するニュースが最も関心を集めた。
01/25 土曜日
13:35
「TRUMPミームコインは収集品のようなもの」AI・仮想通貨特命官サックス氏
トランプ政権のAI・仮想通貨特命官デビッド・サックス氏が、ビットコインなど仮想通貨に対する規制の方向や資産の分類について話した。
10:22
マイクロストラテジー、ビットコイン戦略に連動した財務再編へ
マイクロストラテジーは1月24日、2027年2月に満期を迎える10億5000万ドル相当の無利子転換社債の全額償還を発表した。ビットコイン価格の上昇に伴う自社株高を背景に、転換社債の早期清算で希薄化リスクを回避する戦略と考えられる。
09:50
米下院、コインベースCEOらから銀行サービス制限について聞き取りへ
米国下院監視委員会が、仮想通貨業界に対する銀行サービス制限の実態調査を開始した。コインベースCEOらに書簡を提出している。
08:55
「BTCは売り圧低下も需要が鈍化傾向に」CryptoQuant
仮想通貨ビットコインは売り圧が低下するも需要が鈍化傾向にあるとCryptoQuantが指摘。また、イーサリアムのパフォーマンスにも言及している。
07:40
マイクロストラテジー、3兆円のビットコイン含み益に対する税金リスクに直面か WSJ報道
マイクロストラテジー社について、約190億ドルの未実現利益に対して15%の課税の可能性があるとの報道があり株価を下落させた。
07:15
XRPやライトコインの現物ETF上場申請、グレースケールなども参入
申請ラッシュに 仮想通貨資産運用企業CoinSharesは24日に米国で、ライトコインの「CoinShares Litecoin ETF」とXRPの「CoinShares XR…
06:55
ナスダック、ブラックロックのビットコインETFで現物償還へ変更申請
米ナスダックはブラックロックに代わり、同社のビットコイン現物ETFの運用方法を現金ではなく「インカインド」(in-kind)方式での償還が可能となるよう変更を求めている。
06:35
ビットコイン準備金は実現するのか? トランプ政権の新たな動き 
トランプ新政権は仮想通貨業界を支持する初期措置を講じたものの、実質的な規制の明確化にはまだ時間がかかる可能性が高いと指摘されている。
01/24 金曜日
15:37
仮想通貨AIエージェント銘柄ai16zとは?特徴・購入方法まで解説
ソラナ AI Hackathonから生まれた注目トークン『ai16z』について解説。a16z提供の開発キット「Eliza」を活用したAIエージェントプロジェクトの特徴や、Raydiumなどソラナ系DEXでの買い方を紹介。AI×ブロックチェーンの新たな展開を探る。
14:00
JPモルガンCEOが銀行秘密法の欠陥を指摘 仮想通貨企業の口座解約の真相とは
米金融大手JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOは、仮想通貨企業に対する口座解約措置は、銀行秘密法による制約によって余儀なくされたものだと指摘し、規制を見直す時期に来ていると主張した。
13:30
仮想通貨トロン(TRX)とは|今後の将来性とおすすめ取引所
仮想通貨トロン(TRX)の特徴や将来性、取引所情報を詳しく解説。高速な取引処理と低コストを実現する分散型プラットフォームとして、エンターテインメント分野での活用が進む注目の仮想通貨を紹介。
13:25
米SEC、仮想通貨カストディ事業の壁となる「SAB121」ルールを撤回
トランプ新政権下の米証券取引委員会が、仮想通貨カストディ事業への妨げになるとみられたガイドライン「SAB121」を撤回した。
12:00
仮想通貨トランプ(TRUMP)は「どこで買える?」買い方を初心者向けに解説
ソラナで発行されたトランプ大統領公式ミームコイン『TRUMP』について初心者向けに詳しく解説。Phantomウォレットやソラナ系DEXでの買い方、投資リスク、今後の見通しまで説明しています。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
重要指標
一覧
新着指標
一覧