CoinPostで今最も読まれています

ソニー銀行、ステーブルコイン開発に向けて実証実験を開始 クリエイター経済のWeb3活用目指す

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ソニー銀がステーブルコイン開発

ソニー銀行は10日、日本円に連動する新たなデジタル通貨「ステーブルコイン」の開発とその実証実験の開始を発表した。

ステーブルコインは、法定通貨や貴金属など安定した価値を持つ資産を担保にして発行されることで、価格の大幅な変動を避ける設計が特徴。電子決済手段としての安定性と利便性が期待される。

出典:ソニー銀行

ソニー銀行は、ブロックチェーン技術の一つである「Polygon PoS」を用いており、実証実験の基盤開発は、ブロックチェーン構築で実績を持つSettleMintが担当する。今回の実証実験では、web3時代におけるクリエイターやファンが構成する経済圏の拡大、決済手数料の削減、ブロックチェーン技術を活用したアプリケーションとの統合性の検証など、幅広い検討が進められる。

出典:ソニー銀行

ソニー銀行はweb3におけるクリエイターとファンが構成する経済圏の拡大に向け、「Sony Bank CONNECT(ソニーバンク・コネクト)」を今年夏にリリース予定である。Sony Bank CONNECTはブロックチェーンを基盤としたウォレット機能を提供し、ステーブルコインの活用を含めたさまざまな機能の開発と設計が進められている。

関連:ソニー銀行、Web3対応スマホアプリを計画 デジタル証券やNFT特典と連携

ステーブルコイン導入のねらい

日本では、改正資金決済法が2022年6月に施行され、ステーブルコインが「電子決済手段」として定義付けられ、規制も整備されたことで、2023年6月から国内で電子情報処理組織(ブロックチェーンを用いたシステム)での発行が可能となった。

ブロックチェーン技術を採用することで、ステーブルコインはブロックチェーンを基盤とするアプリケーション内での決済に特に適している。例えば、広くデジタル証券での決済手段としての採用も検討されている。

今回の実験でソニー銀行は、主に円を基にしたステーブルコインの送金プロセスや、それに伴う法的課題を検証する。PolygonLabsの技術は、手数料の低さや、豊富な実績を理由に選ばれたという。

ステーブルコインの発行や流通に関わる法的な課題、利用者保護、マネー・ローンダリングやテロ資金供与への対策などにも焦点が当てられる。特に、本人確認の強化とプライバシーの保護を目的としたゼロ知識証明という技術の活用が検討されており、ソニー銀行は安全で利便性の高いステーブルコイン市場の実現を目指す。

関連:Polygon(MATIC)|投資情報・リアルタイム価格チャート

ソニーのWeb3戦略

また、ソニーグループの一員であるソニーネットワークコミュニケーションズ(旧:ソネット)は、2023年の9月にWeb3技術のインフラを手がけるスターテイル・ラボと共に「Sony Network Communications Labs Pte. Ltd.」を設立した。

新会社は、ソニー独自のブロックチェーン開発を目指し、スターテイル・ラボから技術的な助言を受ける予定。ソニーグループの幅広い事業領域と連携し、新たな価値を提供する取り組みが計画されている。

※4月8日の正式発表を受けて、記事の内容を一部修正致しました。

Web3とは

Web3は、ブロックチェーン、仮想通貨、NFTを活用し、ユーザーに所有権を移行する新しいインターネットビジョンを指す。Web1が読み取り専用、Web2が読み書き可能なのに対し、Web3は読み書き+所有が可能となる。所有権の拡張、検閲耐性、分散型自律組織(DAO)、デジタルアイデンティティ、ネイティブペイメント(金融の自主性)など、ユーザーに革新的な機能を提供する。

▶️仮想通貨用語集

関連:ソニーがブロックチェーン開発へ、スターテイル・ラボと合弁会社設立

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
10/27 日曜日
13:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、アバランチのVisaカード発行やAI系ミームコインGOATの高騰など
仮想通貨市場の1週間の動きをまとめ、ビットコイン、イーサリアム、XRP、アバランチなど時価総額上位の仮想通貨の最新の材料を紹介。米国著名投資家の発言やマイクロソフトのビットコイン投資検討など、重要なトピックスも取り上げた。
11:30
心理的節目の上抜けに成功すれば、ショートカバー伴い最高値を試しにいく展開も視野|bitbankアナリスト寄稿
bitbankアナリストが1000万円台前半で底堅い推移となるビットコイン(BTC)相場を分析。今週の相場失速で失望するのは時期尚早だと言及し、今後の展望を解説した。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|DOGE時価総額3兆円突破に高い関心
今週は、ドージコインの時価総額3兆円突破、米政府のウォレットから30億円相当の仮想通貨が不正流出した可能性、マイクロソフトのビットコインへの投資評価に関するニュースが最も関心を集めた。
10/26 土曜日
14:00
「ビットコイン現物ETF、個人投資家が需要の8割を占める」バイナンスが報告
バイナンスがビットコインの流通量4.5%を現物ETFが保有していると指摘。個人投資家主導の需要拡大と機関投資家の緩やかな参入を分析している。
11:55
リップル社、仮想通貨XRPめぐる対SEC控訴裁判で4つの論点を提出
リップル社がSECとの裁判で控訴審に向けた陳述書を提出。ハウィーテストの適用など4つの重要論点を提示している。
07:20
マイクロストラテジー、24年ぶりの高値 ビットコイン強制売却の可能性は「極めて低い」 BitMEXが分析
BitMEX Researchのアナリストは、マイクロストラテジーが現在の債務構造に基づいて保有しているビットコインを強制的に売却する可能性は「極めて低い」と主張した。
06:35
ハッカー、米政府の仮想通貨ウォレットに大部分の流出資金を返還
米政府の仮想通貨ウォレットから流出した約30億円相当の資金のほとんどが、24時間以内に返還されたことが観測された。
06:15
テザーCEO、米政府捜査の報道を否定
ステーブルコイン発行企業テザーのパオロ・アルドイーノCEOは26日、米国の連邦検察当局が同社を調査しているとのWSJ報道内容を否定した。
10/25 金曜日
18:05
AIエージェントと仮想通貨の融合 コインベースが描く未来像
米コインベース・ベンチャーズは、人工知能(AI)とブロックチェーン技術の新たな融合がデジタル経済を変革すると主張。Web3上で、自律型AIエージェントが人間と自由にやりとりする世界「エージェントWeb」が誕生する未来のビジョンを描いた。
13:28
国内における「暗号資産ETF」実現に向け、 ビットバンクが勉強会の総意として提言公表
暗号資産(仮想通貨)bitbankを運営するビットバンクは、証券会社や資産運用業者、信託銀行等と共同で行う「国内暗号資産ETF」勉強会への参加とともに、参加メンバー一同として日本における暗号資産ETFの実現に向けた提言を発表した。
11:40
個人マイナーが再びビットコインブロック採掘に成功、3200万円相当の報酬獲得
仮想通貨ビットコインのソロ個人マイナーが再び大きな報酬を獲得したことが判明した。9月に続く事例である。
10:45
1995年公開「攻殻機動隊」のNFT、アニモカブランズジャパンから発売へ
今回は第一弾で、1995年に公開された押井守監督作品『攻殻機動隊』をフィーチャーしている。このNFTコレクションでは、作中に登場するキャラクターのパーツを、Mocaverse、CoolCats、San FranTokyoのPFP専用Traitsとしてそれぞれ描き下ろした世界に1つだけの作品となっている。
09:35
米国ビットコイン現物ETF、約100万BTCの保有でサトシ・ナカモトに迫る
米国ビットコイン現物ETFの保有BTCが98.5万枚を突破。サトシ・ナカモトの推定110万枚に接近している。
07:50
マイクロソフト、12月株主総会で「ビットコインへの投資評価」を議決権行使項目に設定
米IT大手マイクロソフトは12月上旬に予定されている2024年の年次株主総会に向けて、「仮想通貨ビットコインへの投資の評価」を議決項目の1つとして設定した。マイクロストラテジーのようにビットコイン保有企業になるか。
07:20
取引所らの企業、日本の仮想通貨ETF誕生に向け提言作成
日本で仮想通貨ETFが承認されることを目指し、取引所や法律事務所らが税制改正などを含め提言を作成した。対象銘柄をビットコインとイーサリアムに絞ることも提案している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/12/01 09:30 ~ 20:00
東京 墨田区文花1丁目18−13
重要指標
一覧
新着指標
一覧