マクロ経済と金融市場
21日の米NY株式市場は、ダウ平均株価は前日比66.2ドル(0.17%)高、ナスダック指数は37.7ポイント(0.22%)高で取引を終えた。
米国株の暗号資産(仮想通貨)関連銘柄では、マイクロストラテジーが4.15%安と反落した。
東京株式市場では、日経平均株価(前引け)は前日比227円安の3万8719円となった。
日米株価指数を牽引するAI(人工知能)関連銘柄の米エヌビディアの決算発表を控え、半導体関連に売りが出るなどポジション調整の動きも見受けられる。
仮想通貨市況
暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比1.9%安の1BTC=69,888ドルに。
ビットコインが急騰の反動安で利確売りに押された一方、渦中のイーサリアム(ETH)は前日比2.7%高の3800ドル台まで続伸した。
直近高騰していたソラナ(SOL)も前日比4.1%安と下落しており、イーサリアムの保有量を増やすべく、資金が集まっている様子がうかがえる。
英大手スタンダードチャータード銀行のデジタル資産リサーチの責任者は、イーサリアム現物ETFが承認される見通しについて8〜9割と予想。承認された場合は、今年中に1BTC=15万ドル、1ETH=8,000ドルに達する可能性があるとした。
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オンチェーンアナリストのWilly Woo氏は、ビットコインが続伸して一段高となった場合、ショートスクイーズが相場を押し上げる可能性が高いとの認識を示した。
1 month of #Bitcoin short position build up just got liquidated.
— Willy Woo (@woonomic) May 21, 2024
One more layer to go in order to short squeeze past all time highs. pic.twitter.com/tyTz5DyNED
これは、大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス先物市場の「BTC/USDT」におけるLiquidation Heatmap(清算ヒートマップ)を根拠にした見立てであり、過去最高値の73,800ドル付近は、ショートポジションのロスカット(強制清算)が集中する価格帯であることを示している。
期待感の後退していたイーサリアム現物ETF(上場投資信託)を巡り、ここへきて米SEC(証券取引委員会)の上場承認の確率予想を大幅に上方修正するアナリストの見方が相次いだ。
上昇の背景
ビットコインやイーサリアムが高騰した要因としては、イーサリアムETF発行者のフィデリティやヴァンエックなどの大手資産運用会社が、19b-4の申請修正を行った事実が判明したことが背景にある。
UPDATE: It's happening. We have at least 5 of the potential #Ethereum ETF issuers that have submitted their Amended 19b-4's in the last ~25 min.
— James Seyffart (@JSeyff) May 21, 2024
Fidelity, VanEck, Invesco/Galaxy, Ark/21Shares, & Franklin all submitted via CBOE. pic.twitter.com/pHGt8iRWi8
SEC申請フォームの19b-4は、証券取引所がイーサリアムETFなどの新しい金融商品を上場させる際に提出する規則変更の申請書にあたる。したがって、SECの指示によって、SECが求める規制要件や安全性を満たすための前向きな進展が水面で行われたと解釈される。
これまでのSECの規制アプローチや申請機関とのやり取りを経て、多くのアナリストやファンドマネージャーらは、今回申請されたETF群の最終承認期日である今年5月までの承認見込みは限りなく薄いと読んでいたことから、市場は意表を突かれた格好だ。
梯子を外され“非承認”となれば急反落するおそれもある一方で、“早期承認”されれば二重の意味でポジティブサプライズであり、金融相場の利下げ思惑も相まって暗号資産(仮想通貨)相場が再びリスクオンに傾く可能性は十分起こり得る。
今後のSECの規制アプローチを含め、仮想通貨の証券性が争われる裁判の司法判断にも優位に働く可能性があるからだ。
専門家によれば、イーサリアムETFの承認後、正式に取引できるようになるまでに最大数か月かかる可能性もあるが、ビットコイン現物ETFの事例では直ちに取引が開始された。
米SEC(証券取引委員会)が態度を急軟化させたということであれば、11月に迫る米大統領選を見越した政治的思惑が交錯するとの見方が強まる。
共和党への政権交代およびトップへの返り咲きを狙うトランプ前大統領は、仮想通貨業界への理解と支持を早々に打ち出し、締め付けを強めるバイデン政権を批判しつつスタンスの違いを鮮明にした。米国におけるテクノロジーの発展やイノベーション推進を重視する新興産業やクリプト支持派の囲い込みを図っているとの指摘がある。
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アルトコイン相場
イーサリアム現物ETF承認期待を背景にしたETHの高騰を受け、“アルトシーズン”の再来思惑も台頭している。
#Altcoins
— Yoddha (@CryptoYoddha) May 21, 2024
Shared this chart so many times and told everyone that this dip is just a higher low in an uptrend
Now we're looking at the bullish continuation: pic.twitter.com/VgkhZMoKUT
CryptoYoddha氏は、(ビットコインを除く)仮想通貨の全体時価総額のチャートから、今後の展望についてテクニカル分析。
「強気相場が続くとみられる中、今年3月の上昇局面で記録した1.27兆ドルの上値抵抗線を再テストし、その後、前サイクルのピークである1.7兆ドルの過去最高値を目指すだろう」との見方を示した。
最近の調整局面で保有してきたアルトコインを売却したというMichaël van de Poppe氏も、「直近高値からおよそ30%のドローダウンを経て調整局面は終わった」「イーサリアム(ETH)を筆頭に、今後2〜4ヶ月以内に(市場価格から)最大60〜70%高の過去最高値に達するだろう」と強気の見立てを支持した。
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— CoinPost(仮想通貨メディア) (@coin_post) March 29, 2024
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— CoinPost(仮想通貨メディア) (@coin_post) December 21, 2023
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