CoinPostで今最も読まれています

国内仮想通貨取引所のシステム不備による強制ロスカットで計5500万円損失:ビットコイン取引の無効化求め「ADR」申し立て

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

国内仮想通貨取引所のシステム不備によるロスカットで計5500万円の損失
仮想通貨取引所「Zaif」でビットコインFXに投資した際、システムの不備により通常起こり得ないBTC価格で強制ロスカットされて多額の損失を被ったとして、顧客18人が「取引の無効化」を求めるADRを申し立てた。

国内仮想通貨取引所のシステム不備によるロスカットで計5500万円の損失

NHK NEWS WEBの報道によると、仮想通貨取引所「Zaif」でビットコインFXに投資した際、システムの不備により通常起こり得ないBTC価格で強制ロスカットされて多額の損失を被ったとして、顧客18人が「取引の無効化」を求めるADR(裁判外紛争解決手続き)を申し立てた。

ADRとは

裁判外紛争解決手続(Alternative Dispute Resolution; ADR)とは、訴訟手続によらない紛争解決方法を広く指すもの。「当事者間による示談交渉」と、「裁判所による法律に基づいた裁断」との中間に位置する。

メリットとしては、訴訟と比べて時間がかからない、手続きが裁判の様に煩雑でない、当事者の都合に合わせて日時を決める事が出来るなど、柔軟に対応することが可能だが、デメリットとしては、仲裁での解決を選択すると訴訟を起こす権利が失われることがある。

今年1月から4月にかけて、突如としてログインできなくなるトラブルが複数回に渡って発生。不当に低い価格で強制決済されたことで、18人で計5500万円の損失を被ったとしている。単純計算で1人頭約300万円の被害額だ。

具体的な日時までは公開されていないが、代表的なものとしては、2018年4月26日のZaifトラブルが挙げれる。

アクセス過多によるサーバー遅延により、ビットコインFXでロスカット(証拠金維持率が30%を下回った時点で、更なる損失の拡大を防ぐために、その対象ポジションを強制的に決済する制度のこと)の異常な連鎖が発生しており、ZaifのBTC価格が110万円台から60万円台にまで暴落する事態となったという。

Zaifチャート:異常取引時

この件では、他の取引所では97万円近くで推移するなど、仮想通貨取引所間で大きな価格乖離が生じるなど問題になったが、テックビューロ社は、ロールバックなどの対応や補填を行わない方針を示していた。

CoinPostの関連記事
4/26(木)|Zaifでロスカット連鎖・MtGoxの残るBTCに動きか
仮想通貨はBTCが1万USDを目前で下落に転じた後、26日も継続して下落相場となりました。特に26日に差し掛かる時間でZaifで大きなロスカット連鎖が確認され60万円代を記録、同時刻にbitFlyerでは価格が反発したことで取引所間で大きな価格乖離が生まれました。

テックビューロが運営する仮想通貨交換業者「Zaif」は、今年9月に不正アクセスにより仮想通貨の盗難被害が発生、事業存続が困難になったとして、フィスコに事業譲渡を行うとしている。

また、以前より不正出金やサーバエラーやシステム不具合に関するトラブルが頻出、報告されており、金融庁から「業務改善命令」を受けていた。

0円システムバグで21億BTCが出現

今年2月には、ビットコインの最大発行枚数2100万BTCを超える、存在しないはずの「21億BTC」が、Zaifの売り板に出現したことで騒動となっている。

この件に関してテックビューロ社は、「異常値の表示に関するお詫びとご報告」として、簡単売買においてゼロ円でも売買できてしまう状態が発生し、BTC/JPYの板情報に異常な値が表示されたと、謝罪と釈明を行なった。

502 Bad Gateway Tokenのエアドロップ

Zaifなど取引所のサーバダウンやハッキング事件などのトラブル発生時限定で、エアドロップ(無償配布)が実施される「502 Bad Gateway Token」をエアドロップで配布するユーザーの試みも、面白いとして反響を呼んでいる。

CoinPostの関連記事

仮想通貨取引所Zaif、補償に関する「承諾書」は11月21日まで:フィスコ承継サービス内容や注意点まとめ
仮想通貨取引所Zaifを運営するテックビューロ社は、不正流出に対する補償手続きを11月21日までに行う必要があるとアナウンスした。フィスコに承継されるサービス内容や承諾・非承諾時の注意点をまとめた。
仮想通貨取引所「Zaif」フィスコへの事業譲渡が正式決定:テックビューロは仮想通貨交換業の登録廃止へ
Zaifの仮想通貨流出事件に関して、顧客資産に関する支援要請の件で株式会社フィスコによる金融支援が確定。延期していたことで市場に懸念が燻っていたがこれを払拭した。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
03/19 火曜日
16:29
世界最大の機関投資家GPIF、ビットコインや金対象の運用資産多様化について情報提供求める=報道
株式市場のクジラとして知られる年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、仮想通貨ビットコインや金を含む「低流動性資産」等に関する情報やアイデア募集を開始した。将来的に分散投資・資産運用の一環でポートフォリオにBTCを組み入れる可能性を示唆した。
13:02
ビットコイン1000万円台割り込む、高騰していたアルト急反落にも警戒感
暗号資産(仮想通貨)相場ではビットコインが続落。日本円建て価格で1000万円台を割り込んだ。イーサリアム(ETH)やソラナ(SOL)などアルトコイン相場の方が下げが顕著で警戒感が強まりつつある。
11:35
CZ氏、世界の子どもに向けた「Giggleアカデミー」を立ち上げ
仮想通貨取引所バイナンスのCZ前CEOは、世界の子どもに基礎教育を無料で提供するプログラム「Giggle Academy」を立ち上げると発表した。
11:00
アバランチ財団、ミームコイン5種の保有を発表 
アバランチ財団が暗号資産(仮想通貨)AVAXのエコシステム支援のため、Coq InuやTechなど5種類のミームコイン保有を公表。コミュニティ活性化の一環として選ばれた。
10:20
今後ビットコイン現物ETFにさらなる資金流入可能性 CoinShares分析
仮想通貨投資企業CoinSharesのアナリストは、ビットコインには今後数か月の間に需要急増が起こる可能性があるとの見解を述べた。
08:20
ミームコイン熱狂でソラナのGoogle検索数急増、2018年ICOブームに類似との懸念も
次にヒットするミームコインを探すトレーダーや投資家は「BOME」プレセール型ローンチをはじめ、さまざまなプレセール型ミームコインに資金を流入させ、その多くが「出口詐欺」であることが確認されている。
07:15
SCB銀、イーサリアム現物ETF承認の今後の影響を分析
仮想通貨イーサリアムの現物ETF承認なら最初の1年で6兆円超の資金が流入する可能性があると、英大手銀行のスタンダードチャータード銀行が分析。今後のイーサリアムやビットコインの価格予想もしている。
06:20
OKX、欧州でUSDT通貨ペアを廃止 MiCA法準拠で
USDTはOKXやバイナンス、Bybitなど集権型取引所の出来高の根幹となっているためUSDTペアの廃止は取引所の収益に打撃を与えることになる。
05:50
AI・DePIN関連銘柄「Akash」、コインベースに新規上場
半導体大手エヌビディアが今週「NVIDIA GTC AI 2024」を開催することから、思惑買いで先週末にAKTやRender、ワールドコインなどのAI仮想通貨銘柄は一時的に値上がりしたが、その後反落。
03/18 月曜日
19:46
プライバシー保護と相互運用性に特化した「Partisia Blockchain」の魅力とは 専門家が動画解説|WebX STUDIO
企業や自治体からも注目される、秘匿マルチパーティ計算(MPC)を用いてプライバシー保護と相互運用性に特化したPartisia Blockchainとは。コミュニティサポーター「ぐぬぐぬたい」氏がCoinPost YouTube番組「WebX STUDIO」に出演し動画解説を行なった。
15:25
「Web3の未来をリードするのはアジアの国々」Parity Asia製品工学トップが見解示す
ブロックチェーンインフラ企業Parity Technologies Asiaは、日本で昨年開催されたWebX2023実績などを踏まえ、アジア太平洋地域の国々がWeb3の未来を形作る上で主導権を握るとの考えを明らかにした。
12:47
米検察、FTXのサム前CEOに懲役40年以上を求刑
米検察当局は、22年11月に破綻した仮想通貨取引所FTXの前サム・バンクマン=フリードCEOに懲役40年から50年の判決をくだすよう裁判所に要請した。弁護側は緩和を求めている。
12:35
イーサリアム現物ETFが5月までに承認される確率は? 海外アナリスト6名が見解述べる
米各社のアナリストら6名は、暗号資産(仮想通貨)イーサリアム現物ETFが今年5月までに承認される見通しについて議論し見解を述べた。承認の上でのハードルなどについても意見している。
12:31
ビットコイン一時65000ドル割れも反発、ソラナは時価総額4位に浮上
暗号資産(仮想通貨)市場では週末にかけて急落していたビットコインが反発。前週比30%高のソラナ(SOL)はBNBを超え、時価総額4位に浮上した。
03/17 日曜日
11:00
週刊仮想通貨ニュース|ETHのDencunやBTCの7万ドル割れに高い関心
今週は仮想通貨イーサリアムの大型アップグレードDencunの完了、ビットコイン価格の急反落、米金融大手JPモルガンのビットコイン現物ETF分析に関する記事が最も関心を集めた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/03/22 18:30 ~ 21:00
東京 東京都江東区
2024/03/28 15:00 ~ 18:00
東京 東京日本橋タワーB2階
2024/04/06 ~ 2024/04/09
香港 香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター3FG
重要指標
一覧
新着指標
一覧