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バイナンス幹部が語る10億人ユーザー獲得のための戦略とは【独自取材 前編】 バイナンス・ブロックチェーンウィーク2024 マーケティング編

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ユーザー10億人のプラットフォームを目指す

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(グローバル版)は10月30日と31日の2日間にわたり、ドバイで、年次イベント「バイナンス・ブロックチェーンウィーク2024」(以下、BBW2024と表記)を開催。「モメンタム(勢い)が業界を推進する」とのテーマを掲げたカンフェレンスに、世界中から3万人を超える参加者が集まった。

バイナンスの共同創業者で元CEOのチャンポン・ジャオ(通称:CZ)氏が、米国における4ヶ月の服役後初めて、公の場に登場するなど、話題に富んだこのイベントでは、共同創業者のYi He氏や製品担当副社長となったJeff Li氏、米ドルステーブルコインUSDCを発行する米サークル社のJeremy Allaire CEOをはじめとする業界のリーダーが、仮想通貨とWeb3の未来に関する洞察を共有した。

各セッションでは、仮想通貨、AI、次世代インターネットの未来を形作る最新のトレンドや課題、機会について、以下のようなトピックで掘り下げた議論が展開された。

  • 国際協力と積極的な適応に焦点を当てた進化する規制環境
  • AIとブロックチェーン技術の交差点:Web3にとってのメリットと課題
  • ブロックチェーン技術の現実世界への応用:現実資産のトークン化と従来の金融への影響
  • ドバイ仮想資産規制当局(VARA)の規制の枠組み:UAEのブロックチェーンとWeb3に対する積極的なアプローチ

BBW2024を通して共通したトピックは、バイナンスを10億人のユーザーのためのプラットフォームへと成長させること。最高マーケティング責任者(CMO)のRachel Conlan氏はCoinPostの独自取材に応じ、プラットフォーム拡大のためのバイナンスの戦略について、同社の取り組みを説明した。

Rachel Conlan氏

マーケティング戦略について

バイナンスは、市場のリーダーシップを維持するために、ユーザーを中心に据えたコミュニティ構築と、教育を重視したアプローチをとっているとConlan氏は言う。

同氏は「バイナンスはユーザー第一、コミュニティ第一という基盤の上に成り立っている」と語る。同社は多様な地域のニーズや規制に対応するために、現地に適用したマーケティング活動を行っており、パートナーシップからデジタル戦略まで、全てが地域のニーズに合わせて調整されていると強調した。

また、バイナンスは継続的な製品開発にも力を注いでおり、プラットフォームを最適化するために、Binance Buildプログラムなどの取り組みを通して、ユーザーからのフィードバックを積極的に求めている。

このようなユーザーに協力を仰ぐアプローチにより、プラットフォームが、ユーザーにとって使いやすく、効率的であることを保証するよう努めているという。

教育と透明性の重要性

仮想通貨コミュニティにおいて信頼と理解を促進するために、バイナンスは教育と透明性を重視していると、Conlan氏は語る。

教育の面では、Binance Academyを通して、仮想通貨の複雑な仕組みについて、ユーザーの理解を助けるリソースを提供。また、仮想通貨に対する誤った通念や情報を払拭するために、インフルエンサーの協力を仰ぎ、新たなユーザーを開拓しているという。

日本市場の戦略

日本市場向けの具体的な戦略として、Conlan氏は、行き届いた対応で現地の機関と強力なパートナーシップを築くことの重要性を強調した。

例えば、迅速な製品の反復(フィードバック)とユーザーテストが好まれるベトナムに対し、日本のユーザーは精度と確立されたパートナーシップを優先する傾向があるという。バイナンスは、このような地域の違いを考慮した上で、各地域におけるアプローチを調整している。

またConlan氏は、日本人が物事に取り組む姿勢について、最高の水準で実行すると称賛。日本のユーザーは完璧さを求めているため、日本市場で製品をリリースする際には、テスト市場としてではなく「他の市場で採用された製品の最終形に近いものになるように努力している」と述べた。

関連:バイナンス幹部が語る、日本の仮想通貨市場の課題・規制の取り組み・IPOの可能性【独自取材】

今後の目標とイベント戦略

Conlan氏はバイナンスの今後の計画として、「仮想通貨を日常生活に統合することで、10億人のユーザーを取り込み、仮想通貨業界で中心的な役割を果たす企業としての地位を確固たるものにする」という、野心的な目標を披露した。

より幅広いユーザー層に対応した製品とサービスの提供を通して、仮想通貨が日常生活の一部となることを目指しているという。

この目標は、バイナンスのイベント戦略にも影響を与えている。

バイナンスは独自のイベントを企画するとともに、業界のさまざまなイベントにも参加しているが、「ライフスタイル・ブランド」としての地位を確立するために、文化やライフスタイルに焦点を当てたイベントへの参加を増やしている。

バイナンスは今やライフスタイルのブランドであり、スポーツや音楽、文化の中でどのように表現されるかについて、注意を向けているところだ。

Conlan氏は230人のマーケティングチームを率いており、多様なユーザーにアピールするため、多面的なアプローチに注力していると総括した。

関連:BNBの買い方や取引所、過去最高値更新の理由を解説

取材スタッフ : Una Softic

プロフィール

AIとフィンテックを専門とするプロフェッショナル・サービス会社Intertangibleのマネージング・ディレクターで、CoinPostのパートナーシップ責任者を務める。

元日経新聞グローバル・テクノロジー・プログラム・リーダー。技術系スタートアップ企業の役員・戦略アドバイザーでもある。

左:CoinPost取材者Una Softic氏 右:Rachel Conlan氏

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