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様子見基調のビットコイン、市場シェアは右肩上がりで2021年来の高水準

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

世界貿易機関(WTO)は最新の貿易見通しで、トランプ政権の関税政策により世界貿易量が今年0.2%減少すると予測した。これは年初の2.7%増加予測から大幅な下方修正となる。

オコンジョイウェアラ事務局長は「米中対立を含む貿易政策の不確実性に深く懸念している」と述べた。特に北米では今年の商品貿易が12.6%減少すると予想され、一時停止中の関税が再発動された場合、全体の減少幅がさらに1.5%拡大するリスクがあるとしている。

WTOチーフエコノミストのラルフ・オッサ氏は、米中貿易紛争が両国間の貿易に「劇的な縮小」をもたらすと警告。この影響は地域によって差があり、アジアとヨーロッパは世界貿易にプラスの寄与を続けているものの、その影響は縮小傾向にある。

米中貿易の変化は「重大な貿易転換」を引き起こし、中国が代替の輸出先を求めて第三市場での競争激化をもたらす可能性も指摘されている。 貿易と経済成長の密接な関係から、この混乱が金融市場や広範な経済セクターに波及する恐れがあり、特に脆弱な経済圏に深刻な影響を与える可能性がある。

今回の予測は、すでに発動されている関税と、中国を除く一部の国に対する90日間の関税停止措置を考慮したものだが、世界貿易環境が大きく変化していることを示している。

FRB(米連邦準備制度)のパウエル議長は、景気の下支えよりもインフレ対策に重点を置き、早期の利下げに慎重な姿勢を示しており、早期の金融緩和期待は後退している。

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比+0.33%の1BTC=84,060ドルに。

日本時間明け方にかけて、米国株指数の下落に連れ安する場面も見られた。

関連:ビットコイン下落、利下げ慎重発言と半導体市況悪化で売り加速|仮想NISHI

CoinGeckoの2025年第1四半期レポートによると、暗号資産市場の総時価総額は、トランプ政権による友好的な暗号資産政策への期待感の高まった年初に達した3.8兆ドルから一転、18.6%減の2.8兆ドルで四半期を終えた。

これはトランプ大統領就任直前の1月18日をピークに下落に転じたもので、昨今のトランプ関税ショック(貿易戦争)の影響で投資家の活動も冷え込み、1日平均取引量は前四半期比27.3%減となる1,460億ドルまで落ち込んだ。

過去の相場サイクル同様、この市場低迷の中でビットコインは優位性を強めた。

市場シェアを示すビットコインドミナンスは第1四半期末時点で59.1%に達し、2021年初頭以来の高水準となった。4月17日現在では63.9%まで上昇、右肩上がりに推移している。

一方、ドミナンスを見てもアルトコインからの資金流出が顕著だ。2021年の強気相場で好調だったイーサリアムは苦戦し、市場占有率は3.9%ポイント減の7.9%まで下落、これは2019年後半以来の最低水準となる。

価格面では、ビットコインは1月に史上最高値となる106,182ドルを記録した後、四半期末には82,514ドルまで11.8%下落した。対照的にイーサリアムは四半期中に3,336ドルから1,805ドルへと急落し、2024年の利益をすべて失う結果となった。

ミームコインは、トランプコイン(TRMP)やアルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領が推進したLIBRAのローンチ以降大きく下落し、Pump.funプラットフォームで配布されたデイリートークンなどは56.3%も急落。CEX(中央集権型取引所)のスポット取引量は前四半期比16.3%減の5.4兆ドルとなった。

DEX(分散型取引所)ではソラナが引き続き優位を保ち、第1四半期の全取引の39.6%を占めた。また、マルチチェーンのDeFi(分散型金融)のTVL(ロックされた総価値)は489億ドル(27.5%)減少するなど、暗号資産エコシステム全体が厳しい四半期となった。

一方、トランプ大統領の関税政策による世界市場の混乱にもかかわらず、ビットコインETFは比較的安定したパフォーマンスを示している。

特にブラックロックのIBITは、カテゴリー内上位1%に達する年初来24億ドルの資金流入を記録し、ビットコイン価格の安定化に貢献していると専門家は分析している。

ETF発行体は機関投資家として、個人投資家からの売り圧力を吸収する役割を果たしている。今年1月の最高値からは下落したものの、ビットコイン価格は依然として昨年11月の米大統領選前の水準を大きく上回っている。

アナリストのエリック・バルチュナス氏は「ETFの投資家は多くの人が考えるよりもはるかに強い投資家である。これは長期的には安定性を高め、ボラティリティと相関性を低減するはずだ」と指摘している。

専門家は、ETF市場がビットコインのこれまでの高いボラティリティを緩和し、長期的な安定性に寄与する可能性があると予測している。ただし、この新たな安定性はマクロ経済環境に影響を受ける機関投資家の動向に依存している点に注意が必要である。

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